第296回:運転手のおすすめは「カラテ・キッド」! 液晶付きタクシーは楽しい

2013.05.17 エッセイ

京阪テレビカー

京阪電車の3000系特急車両「テレビカー」が2013年3月末をもって営業運転を終了した。京阪電気鉄道によると、3000系は1971年に日本初のカラーテレビ搭載車両としてデビューした。国鉄(当時)と私鉄が競合する大阪-京都間で、より魅力的なサービスを提供すべく考え出されたものだった。
車載テレビは特にプロ野球中継やオリンピック中継で好評を得たという。「チャンネルを変えてほしい」という乗客の対応で、乗務員も忙しかったというエピソードがほほえましい。1971年といえば、大阪万博の翌年である。関西の人たちはテレビカーに未来の香りを感じたに違いない。

その後アナログから衛星、そして地上波デジタルへと受信システムを変えていったが、近年のワンセグ携帯普及により、ついにその使命を終えた。

東京出身のボクは子どもの頃から、テレビカーという、そのあまりにコテコテなネーミングにシビれ「いつか乗ってやるぞ」と思い続けていたが、ついぞ乗る機会がないまま引退を傍観することになってしまったのが惜しい。

1971年デビュー当時の京阪テレビカー3000系。(写真=京阪電気鉄道)
1971年のデビュー直後と思われる京阪テレビカー3000系の車内。画面右横には、禁煙プレートとともに、お守りが貼られているのが見える。(写真=京阪電気鉄道)
快走するテレビカー。先頭車両のルーフに2基のアンテナが設置されている。1983年。(写真=京阪電気鉄道)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住20年という脈絡なき人生を歩んできたものの、それだけにあちこちに顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーター。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストをはじめラジオでも活躍中。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。