「人とくるまのテクノロジー展2013」開催

2013.05.24 自動車ニュース

「人とくるまのテクノロジー展2013」開催

2013年5月22日-24日、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で、恒例の「人とくるまのテクノロジー展2013」が開かれた。

英国パビリオンに展示されていた「デルタE4クーペ」。イギリスのデルタ・モータースポーツ社が開発したEVスポーツカー。後ろからの眺めは「アルファ・ロメオTZ」を思わせるコーダトロンカでなかなかカッコイイが、Aピラーが太いのがちょっと残念。
英国パビリオンに展示されていた「デルタE4クーペ」。イギリスのデルタ・モータースポーツ社が開発したEVスポーツカー。後ろからの眺めは「アルファ・ロメオTZ」を思わせるコーダトロンカでなかなかカッコイイが、Aピラーが太いのがちょっと残念。
昨年から出展を開始した「HKS」は、大手チューニングパーツメーカーとしておなじみだが、かつてはF1エンジンの自社開発まで行ったエンジニアリング会社でもある。今回は空冷フラットツインという、いまどき珍しいエンジンを出展していたが、これらはライトプレーン/ウルトラライトプレーンと呼ばれる軽飛行機用という。双方ともOHVながら1気筒あたり4バルブで、右が680ccで最高出力60ps(ターボ仕様は709ccで80ps)、左が949ccで100ps(スーパーチャージャー仕様は150ps)という高出力を発生、発電用をはじめ汎用(はんよう)エンジンとしても使えるという。
昨年から出展を開始した「HKS」は、大手チューニングパーツメーカーとしておなじみだが、かつてはF1エンジンの自社開発まで行ったエンジニアリング会社でもある。今回は空冷フラットツインという、いまどき珍しいエンジンを出展していたが、これらはライトプレーン/ウルトラライトプレーンと呼ばれる軽飛行機用という。双方ともOHVながら1気筒あたり4バルブで、右が680ccで最高出力60ps(ターボ仕様は709ccで80ps)、左が949ccで100ps(スーパーチャージャー仕様は150ps)という高出力を発生、発電用をはじめ汎用(はんよう)エンジンとしても使えるという。
今春のジュネーブショーで、「レンジローバー イヴォーク」に積まれて発表されたZF製の9段オートマチックトランスミッション。乗用車用としては世界初となる、横置きエンジン用の9段ATである。
今春のジュネーブショーで、「レンジローバー イヴォーク」に積まれて発表されたZF製の9段オートマチックトランスミッション。乗用車用としては世界初となる、横置きエンジン用の9段ATである。
ピストンで知られるドイツの部品メーカー「マーレ」が出展していた樹脂製パーツのなかから、オイルパン。板金製と比べ約30%の軽量化が可能だそうだが、すでに実用化されているとは知らなかった。
ピストンで知られるドイツの部品メーカー「マーレ」が出展していた樹脂製パーツのなかから、オイルパン。板金製と比べ約30%の軽量化が可能だそうだが、すでに実用化されているとは知らなかった。
今春のデトロイトショーでデビューした、おそらく日本では次期スカイラインとなるであろう「インフィニティQ50」に世界初採用された、強度と延性を同時に向上させた1.2GPa級高成形性超ハイテン材(赤い部分)。日産では今後、1.2GPaを含む超ハイテン材の採用比率を2017年以降25%まで拡大するとともに、車体の構造合理化を進め、15%の車体軽量化を図るという。
今春のデトロイトショーでデビューした、おそらく日本では次期スカイラインとなるであろう「インフィニティQ50」に世界初採用された、強度と延性を同時に向上させた1.2GPa級高成形性超ハイテン材(赤い部分)。日産では今後、1.2GPaを含む超ハイテン材の採用比率を2017年以降25%まで拡大するとともに、車体の構造合理化を進め、15%の車体軽量化を図るという。
間もなく登場するであろう次期「アコード」には新しいシステムを搭載したハイブリッド仕様が加わるとうわさされているが、ホンダのブースにはそれのプラグインハイブリッド仕様が展示されていた。EVでの最高速度は100km/h、EV航続距離は30km、最大航続走行距離は1000km以上という。
間もなく登場するであろう次期「アコード」には新しいシステムを搭載したハイブリッド仕様が加わるとうわさされているが、ホンダのブースにはそれのプラグインハイブリッド仕様が展示されていた。EVでの最高速度は100km/h、EV航続距離は30km、最大航続走行距離は1000km以上という。

■年々盛り上がる技術展

自動車メーカーをはじめ、部品メーカー、材料メーカー、計測・解析機器メーカーなどが最新の自動車技術を展示する、日本最大の自動車技術展であるこのイベント。今回で22回目を迎えるが、リーマンショックに端を発する不況で出店社数が減少した2009年などの例外を除いては、回を重ねるごとに規模が拡大してきている。今回の出展社数は昨年比プラス39の475社で、過去最多を更新した。来場者数は2日目までに4万7000人強を数えており、昨年より5000人近く多い。

筆者がこのイベントを初めて訪れたのは10年以上前だったと思うが、当時と比べ、会場の人口密度ははるかに高くなった。今では取材しようにも写真が撮りづらかったり、解説員の話がなかなか聞けなかったりすることもあるのだが、そういう状況となったことに不満はない。なんといっても自動車産業は日本の基幹産業である。早くもアベノミクス効果があらわれているかどうかは不明だが、このイベントが盛り上がることは、歓迎すべきことであろう。

展示の傾向としては、今さら言うまでもなく環境関連技術が中心。それもすでに実用化された、あるいは実用化に向けての実験段階にある技術が大半を占めている。言い換えれば、未来への提案よりも現実的な技術ということで、目立つのはEV・HEVと軽量化に関するもの、という数年来の傾向は変わらない。

主催する自動車技術会の、特別企画のテーマは「クルマの『楽しさ』再発見 ~豊かでサステナブルな社会を支える技術~」。「レクサスLFA」のベアシャシーといった技術展示のほか、超小型EVの展示、また自動車メーカー各社の最新車両の試乗体験も実施された。
新製品や新技術に関する聴講無料のセミナーやワークショップ、テキストのみ有料のフォーラムもびっしりとスケジュールが組まれており、「見て、触れて、体験する自動車技術展」というキャッチフレーズを体現した3日間だった。

(文と写真=沼田 亨)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。