フランスメーカー、今年は元気!【ジュネーブショー2012】

2012.03.08 自動車ニュース
「Bセグメント主役の座は渡さない!」と、強気の「プジョー208」。
フランスメーカー、今年は元気!【ジュネーブショー2012】

【ジュネーブショー2012】例年以上に元気なフランスメーカー

2012年3月6日のプレスデイで開幕したジュネーブモーターショー。フランス勢は、どんなニューモデルをブースに並べたのか?

コンパクトになった「208」。「206」と「207」のちょうど中間的なサイズだ。
コンパクトになった「208」。「206」と「207」のちょうど中間的なサイズだ。
「GTiコンセプト」が早くも登場。軽量コンパクトになっているため、かつての「205GTI」並の軽快感に期待したい!
「GTiコンセプト」が早くも登場。軽量コンパクトになっているため、かつての「205GTI」並の軽快感に期待したい!

■「プジョー208」にヒットの予感!?

フランスメーカーでもっとも注目を集めていたモデルは「プジョー208」だろう。ドイツメーカーもコンパクトセグメントへの攻勢を強めているが「ここの主役は我々なのですよ」と迎え撃つ気まんまんなのだ。

プレゼンテーションでは、3ドアと5ドアに加えて、スポーティーな「GTi」、プレミアムな「XY」といったコンセプトモデルまで含めた10種類ものバージョンを用意。「世界中で販売し、年間販売台数のターゲットは55万台」とクサビエ・プジョー氏(Product Director)が強気にでれば、ジル・ビダル氏(Design Director)は「文化の違いなどを乗り越えて、あらゆる人にエネルギーを感じてもらえるスタイル」と語る。

208は小型化・軽量化が図られているのが特徴で、これは多くの賢明な自動車ファンから支持されることだろう。デザインは、写真で見るよりもさらにいい。以前のように超特大グリルなどのディテールで主張するのではなく、塊感のあるフォルムで内側からエネルギーがほとばしってくるような情熱を感じる。インテリアもセンスがよくハイクオリティー。新エンジン投入で燃費も期待できるし、これは日本でもヒットしそうだ。

EVの充電は、その方法によって満充電までの時間が変わる。欧州は家庭でも220Vが標準だから、日本より利便性は高いかもしれない。
EVの充電は、その方法によって満充電までの時間が変わる。欧州は家庭でも220Vが標準だから、日本より利便性は高いかもしれない。
市販型が初公開された「ZOE」。BセグメントのピュアEVで、200万円以下は“安い”。
市販型が初公開された「ZOE」。BセグメントのピュアEVで、200万円以下は“安い”。
「シトロエンC4エアクロス」は、三菱自動車とPSAプジョー・シトロエンの共同開発車。「RVR」より欲しくなるのが不思議!?
「シトロエンC4エアクロス」は、三菱自動車とPSAプジョー・シトロエンの共同開発車。「RVR」より欲しくなるのが不思議!?

■EV普及の流れも

シトロエンは「C4エアクロス」を発表。「プジョー4008」と同じく三菱自動車との共同開発で、「RVR」がベースとなっている。いまはやりのクロスオーバーで、「C4」の背を高くして利便性を高め、「DSシリーズ」的なプレミアム感まで注入。もとのモデルよりもずっと高級でスタイリッシュなのが、日本人としては羨ましく、そして悔しい(!?)。以前試乗したことがあるRVRの欧州仕様は日本のそれより乗り心地がよく、低圧縮比の新しいディーゼルエンジンも好印象で「ぜひこれを日本にも導入してほしい」と願っていたのだが、C4エアクロスで乗れるのだったら、言うことなしだ。

ルノーの目玉はピュアEV「ZOE」の市販モデル。22kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載して航続距離は210km(NEDC値)、市販EV最高レベルとうたう。日産リーフよりもひと回り小さいのが有利に働いているようだ。ブースでは3種類の方法によって30分から9時間で充電完了できるなど、使い勝手のアピールも目立っていた。カルロス・ゴーン氏が「2020年に乗用車販売の10%がEVになる」と公言しているとおり、ルノー日産アライアンスは世界一EVに積極的(他のメーカーはたいてい5%程度と予測)。1万7500ユーロ(200万円弱)のベース価格で、一気に弾みをつけるのが狙いのようだ。

ショー直前にGMがPSAプジョー・シトロエンの株式を7%取得したというニュースが飛び込んでくるなど、現在の経済危機は欧州内需要の比率が高いフランスメーカーにとってはつらい。輸出の多いドイツメーカーがユーロ安の恩恵を存分にうけて絶好調なのとは対照的だ。だが、だからといって、フランス車のブースが急に自粛ムードになるわけでもなく、いつも通りかそれ以上に元気だったことに、筆者はホッと胸をなでおろしたのだった。

(文と写真=石井昌道)

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