カーナビ「イクリプス」2013年秋モデルが登場

2013.10.10 自動車ニュース
9型ディスプレイの大画面ナビ「AVN-ZX03i」。

カーナビ「イクリプス」2013年秋モデルが登場

富士通テンは2013年10月8日、ECLIPSE(イクリプス)ブランドのカーナビ2013年秋モデル6機種を発表した。

幅200mmの7型ワイドタイプ「AVN-Z03iW」。

今回の目玉は音声対話機能を搭載する「Zシリーズ」の3機種、「AVN-ZX03i」「AVN-Z03iW」「AVN-Z03i」だ。ZX03iは9型モニターの大画面型、Z03iWは取り付けサイズ幅200mmに対応する7型のワイドボディータイプ、Z03iは通常の7型2DINサイズである。

価格はオープンだが、想定価格はZX03iが17万円前後、Z03iWとZ03iはいずれも10万円前後とされている。残りの3モデルは「AVN-G03」「AVN133MW」「AVN133M」で、従来の入門用モデルをブラッシュアップしたものである。発売はどのモデルも11月上旬の予定だ。

通常の7型2DIN「AVN-Z03i」。
専用アプリ「CarafL(カラフル)」の音声対話の仕組み。
「カラフル」を起動するとスマートフォン画面に現れるエージェントが、対話形式でサポートする。

■音声認識を「使える」レベルまで高めた「Zシリーズ」

ここ1~2年、カーナビのキーワードは「安全操作」である。いかにドライバーが前方から目を離さずにカーナビを操作できるか。その1点に向けて各メーカーが、アイデアと技術開発にしのぎを削っている。
今回、富士通テンが発表した「Zシリーズ」も「使いやすさ」と並んで「安全」を開発テーマに掲げた。そしてその手法として採用したのが「音声認識」だ。

カーナビにおける音声認識とは、音声コマンドによって主要なカーナビ操作をするもので、10年以上前から採用されていた機能である。ナビ画面を見ることなく、また触れることなく操作できる究極の安全操作デバイスだったが、当時は認識率が低いことや、できることが限られていたため一般に浸透せず、いつしかお蔵入りとなっていた(現在でも搭載している機種はある)。

しかし、イクリプスZシリーズではスマートフォンを利用することで音声認識の概念を一変、ハイレベルなものに仕上げてきた。昨今のスマートフォンは音声による操作が話題だが、これをカーナビ用にアレンジしたものと考えればよい。それが「CarafL(カラフル)」というアプリだ。これをスマートフォンにダウンロードすれば、行きたい場所の検索(目的地検索)、現在地や目的地近くの施設検索(周辺検索)、一度引いたルートへの経由地追加など(ルート編集)が音声の指令だけで可能になる。

カラフルで特徴的なのは、これまで定型文でなければ認識できなかったものが日常会話風な発話でも受け付けることだ。
例えば、東京ディズニーランドのようなポピュラーな施設なら、「ディズニーランド」あるいは「TDL」と発話しても検索可能となっている。周辺検索などはもっと自由度が高く、「トイレに行きたい」、「ATMのあるコンビニない? この近くで」といったように同乗者に語りかけるイメージで操作ができる。
カラフル起動中はエージェントがスマートフォンの画面に現れ、必要に応じてアンサーバックしてくるので、いかにも対話している感覚での操作となる。これまでの音声認識のように構えることなく、自然体で操作できるというのが実際使ってみて一番強く感じるところだ。
カラフルは発表時点ではアンドロイド専用のアプリだが、いずれはiPhoneにも対応する用意があるという。

「AVN-G03」
想定価格:7万5000円前後
「AVN133MW」
想定価格:6万円前後
「AVN133M」
想定価格:6万円前後

■初のWi-Fi搭載でスマートフォンをフル活用

自然な操作感はすなわち複雑なデータ処理が求められるわけだが、こうした処理は従来のようにカーナビ内で行うのではなく、スマートフォンの通信機能を生かしてセンターに送り、サーバーが行っている。だから高速に処理することが可能となった。
もっとわかりやすくいえばカーナビがなくてもカラフルをダウンロードしたスマートフォンがあれば検索まではできる。しかしスマートフォンの地図には表示されず、ルートも引かないので機能としては限定的。Zシリーズとつないで初めてルート案内が可能になるというわけだ。

サーバーとの連携メリットは高速処理だけではない。お店や施設はもちろん、最安ガソリンスタンドや空いている駐車場情報が欲しいときなど常に最新の情報データベースをもとにした検索が可能。旬な情報を簡単かつ安全にゲットというわけである。

Zシリーズとスマートフォンとの接続はもちろんワイヤレスだが、よくあるBluetoothではなく、カーナビとして初めてWi-Fi接続を採用。これにより素早く大量のデータ送信が可能となった。つまりスマートフォンを外部モデムとして利用するため、接続するスマートフォンはテザリングが可能な機種でないと機能できないので注意が必要だ。

また、スマートフォンのデータ通信を定額制の契約にしておけば、カーナビ利用のために特別な通信費が発生することがないのもユーザーにはうれしい限りだ。検索やルート探索のたびにエクストラフィーが発生することもない。
このほか、使うたびにエージェントとの親密度が深まるエンターテインメント性もある。その一方で、現実的な実用機能として取扱説明書アプリ「どこでもサポート」が用意されているのも注目点。これは分厚い取説を携行せずともスマートフォンにアプリを収録しておけば求める機能や操作方法がわかるというもの。目的とする機能が見つかればワンタッチでZシリーズに転送し、機能を展開するところまでサポートしてくれるスグレモノだ。

(文=尾澤英彦)

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