JPNタクシー コンセプト:フェンダーミラーの「おもてなし」

2013.11.21 コレはゼッタイ!
JPNタクシー コンセプト

JPNタクシー コンセプト:フェンダーミラーの「おもてなし」

「あ、本気だ」と、遠巻きながらも実車を見て感じた。このクルマが、日本中の駅前や繁華街を埋め尽くす日が遠くない将来やって来るかもしれない。



■トヨタ流「おもてなし」?

どことなく「トヨタ・プロボックス/サクシード」にも似たフロントマスクからほんのりと醸しだされる「実用車風情」に、トヨタの本気を感じた。例えばフロントバンパー。接触などの事故でバンパーが破損した際に、低コストでしかも簡単に部品交換が可能なよう設計されているように見受けられた。かといって、安っぽさを感じさせないのは、さすがトヨタだ。

ところで、私は以前タクシーの運転手をしていた事がある。現行のタクシー用モデル「クラウン コンフォート」は、それこそフロアマットがすり切れるほど運転したものだ。
そんなクラウン コンフォートの、ひょっとすると後継車になるかもしれないのが「JPNタクシー コンセプト」だ。
このクルマのどこがイイって、フェンダーミラーを採用しているところが、たまらなくイイ。

元タクシー運転手の立場から言わせてもらうと、サイドミラーはドアじゃなくてフェンダーにあってもらわないと大変困るのである。
後方確認時に、視線の移動距離が短くて見やすいというのがフェンダーミラーの利点なのはもちろんだが、そればかりではない。
助手席に客が座った際、特にそれが女性だったりすると、ドアミラーは左側を確認する時に首を動かさなければならないので、客に「この運転手、ワタシのことチラチラとのぞき見しているのではないかしら」と思われるのではないかしら、とついつい後方確認がおろそかになってしまうのだ。

なので、JPNタクシー コンセプトがフェンダーミラーを採用しているというだけで、元運転手としてはうれしくなってしまうのである。このフェンダーミラーにこそトヨタ流の、運転手への「おもてなし」の心が込められているに違いない(かどうかはわからないが)。

ただ、あのホイールデザインだけはいただけない。
乗務終了後の洗車は、多くのタクシー会社では運転手の仕事なのだが、あの手のスポークが細かいホイールは、掃除がものすごく面倒なのである。
もっとシンプルなデザインのホイールだったら、帰宅後のビールタイムが15分は早まるのではないだろうか。ついでにもうひと「おもてなし」をお願いしたい。

(文=工藤考浩/写真=峰 昌宏)

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