ダイハツ・デカ デカ:ガラパゴスの極致

2013.11.21 コレはゼッタイ!
ダイハツ・デカ デカ

ダイハツ・デカ デカ:ガラパゴスの極致

グローバルカーなんて幻想にすぎない。メーカー側の勝手な論理による世界大量販売商品はあっても、本来の意味での世界国民車はこれまで存在したためしはない。人の生活に密着するほど、ガラパゴス化は進むものだ。

■日本のニーズを突き詰めると、クルマはこうなる?

日本の国民車は言うまでもなく軽自動車であり、ダイハツの「DECA DECA(デカ デカ)」は軽で事実上唯一のフリー領域(一応は2m未満というワクはあるが)である全高をドーンと高めたパッケージ。全高はタントよりさらに10cm上乗せの1850mm。室内空間はぼうぜんとするほど巨大だ。

デカ デカの現物は完全なハリボテだが、「ダイハツは本気では?」と思わせる不穏(?)な兆候がいくつかある。同名コンセプトカーが前々回にも出展されていたこと。しかも、ダイハツの既存軽との近似性をもたせた今回のスタイリングが、やけに現実的なこと。そしてハリボテであっても、きちんと現行パワートレイン搭載を想定したレイアウトであることだ。

ワイド&ローの真逆をいく極端にナロー&ハイなパッケージだから、仮に商品化されても、スポーティーな走りなんぞは期待できそうにない。ただでさえイビツな軽のディメンションなのに、ここまで突き抜けると、もはや海外展開などはとうてい期待できない。ガラパゴス中のガラパゴスである。

ただ「高速なんぞ80km/hでエコランできればいい、それよりママチャリ乗せたい、車内で子供や孫がご機嫌でいてほしい、お父さんの物置に使いたい!!」といった日本社会特有のニーズに、これこそ最適化されたパッケージといえまいか。ガラパゴス上等! これぞ現代ニッポン国民車の最有力。まあ、私も日本人だが古いタイプのクルマ好きなので、商品化されても、意地でも買いませんが……。

(文=佐野弘宗/写真=峰 昌宏)
 

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