「水野和敏的視点」 vol.26 「高級サルーンに求められるハイブリッドシステムとは?」

2013.11.29 mobileCG

「水野和敏的視点」 vol.26 「高級サルーンに求められるハイブリッドシステムとは?」

R35型「日産GT-R」の生みの親であり、育ての親である水野氏が、クルマの本音を語り尽くす特集「水野和敏的視点」。今回は過去数回にわたって取り上げてきた高級ハイブリッドサルーンについて考える。ラグジュアリーサルーンに求められるハイブリッドシステムとは何なのだろうか?




水野和敏(みずの かずとし)
1952年長野県生まれ。長野高専を卒業後、72年に日産自動車に入社。「プリメーラ」(P10)や「スカイライン」(R32)の車両パッケージ開発に携わる。89年にNISMOに出向してグループCカーレースに参戦。日産のレース活動の黄金期を築いた。93年に日産に復帰し、「スカイライン」(V35)や「フェアレディZ」(Z33)などの開発に携わった後、2003年から「GT-R」(R35)プロジェクトにかかわるすべての責任業務を遂行。2013年3月末に同社を退社。

■理想的な後席空間とは?

過去3回にわたって、1500万円級のラグジュアリーハイブリッドセダンをテストしてきました。今回はまとめとして、「高級車としてのハイブリッドモデル」を考えてみます。

「メルセデス・ベンツS400ハイブリッド エクスクルーシブ」「レクサスLS600hL エグゼクティブパッケージ(4人乗り)」「ポルシェ・パナメーラS ハイブリッド」。どのクルマも個性的で、また自動車メーカーの開発姿勢を垣間見ることができ、大変興味深い取材となりました。

さすがにこのクラスとなると、いかな“ドライバーズカー”を標榜(ひょうぼう)していても、やはり後席の居住性は大事なチェックポイントになります。

ニュルブルクリンクで鍛え上げた結果、適度な空間の安心感が高く、走行中の快適性が抜群だったSクラス。せっかく広大なスペースを確保し、繊細な作りの良さを示しながら、ボディー後部の剛性の低さとサスペンションの前後セッティングのコーディネート不足が、リアシートの居住性に悪影響を与えていたレクサスLS。
それらに対して、前回触れることのできなかったパナメーラの後席は、いかにも4人乗りのクルマを作り慣れていない、自動車メーカーの蹉跌(さてつ)を感じさせました。(つづく)

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(語り=水野和敏/まとめ=青木禎之<Office Henschel>/写真=小林俊樹)

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