最高速度370km/hのエアレースが3年ぶりに復活

2014.01.29 自動車ニュース
「Red Bull Air Race World Championship(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)」

最高速度370km/hのエアレースが3年ぶりに復活

2010年シーズンを最後に休止していた「Red Bull Air Race World Championship(レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ)」が2014年に復活。室屋義秀選手が、2014年1月28日に今シーズンへ向けた記者会見を行った。

2014年に復活したレッドブル・エアレースは、レギュレーションの変更や新しいコースレイアウトなどにより、より安全性を配慮したものとなった。
2014年シーズンは全7戦を予定。アジアでは中国とマレーシアで開催される。

■トップクラスのパイロットで競われるトーナメントレース

レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップとは、軽量で機動性に優れたレース用の飛行機によって、パイロンで構成されたコースを決められた順序と飛行方法でクリアし、そのタイムを競う競技である。飛行機の最高速度は370km/h、最大加速度は10Gに達するという。

レースは12人のパイロットによるトーナメント方式で、1回戦の勝者6人に、敗者の中からタイムの良かった2人を加えた計8人で2回戦を実施。その勝者4人によって3回戦の「FINAL 4」が行われ、ここで最速タイムを出したパイロットが優勝となる。

飛行機の性能向上に対する安全性の確保などもあり、2010年シーズンを最後に休止となっていたが、エンジンとプロペラのワンメイク供給や、パイロンの高さの変更(20mから25mへ)、最大加速度の抑制(12Gから10Gへ)といった新しいレギュレーションの採用とともに、2014年に復活することとなった。

また今シーズンからは、より簡素なコースで競われる「チャレンジャーズ・カップ」を新設。ここでの成績上位者を“マスターズ”のパイロットに採用することで、若手パイロットの育成と新規参入を目指すとしている。

唯一の日本人選手である室屋義秀選手。
室屋選手は3年前の飛行機に改良を加えて参戦。新型機の「V3」について、「チームに予算があるなら買いたい。重量が70kgも違うので、従来型を軽量化しても追いつかない」と述べた。
福島の飛行場「ふくしまスカイパーク」を拠点に活動する室屋選手に、地元の福島県観光物産交流協会からプレゼントが。レッドブルならぬ「あかべこ」と、世界に1つというレッドブル模様のおきあがりこぶしが贈られた。

■目標はシリーズランキングでの上位入賞

このエアレースに、日本人選手として唯一参戦しているのが室屋義秀選手である。室屋選手は2008年にレッドブル・エアレースのスーパーライセンスを取得し、2009年にアジア人として初めて同レースに参戦。同年の最終戦であるスペイン・バルセロナ大会では、6位入賞を果たしている。

室屋選手は2戦を残して中止された2010年シーズンを「不完全燃焼だった」「パイロンヒットなどのミスが多かった。その時は気付かなかったけど、メンタルが乱れていた」と振り返り、「今年は100%の力を出し、トップ6(年間6位入賞)を目指す」と抱負を述べた。

また、今シーズンの動向や、新しいレギュレーションについては「(プロペラとエンジンが共通化されるので)機体の軽量化と空力性能の改良、エルロンなどのセッティングによる操縦性の向上が重要」「新型機の『V3』(従来機より70kgほど軽いという)が6機も登場するので、それに乗るパイロットが有利になるのではないか」とコメント。初戦に向けた感触について「昨年(2013年)末に行われた新レギュレーションのテストでは勘が戻っていなかったけど、ここ2週間でいいコンディションに落ち着いてきた。レーストラックを飛ぶのは楽しいので、アブダビ(初戦の開催地)が楽しみ。3年間培ってきたものを出したい」と述べた。

2014年のレッドブル・エアレースは、2月28日のアブダビ(アラブ首長国連邦)を皮切りに、全7戦の開催が予定されている。室屋選手の活躍にぜひ注目したい。

(webCG 堀田)
 

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