「水野和敏的視点」 vol.39 「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」

2014.03.07 mobileCG

「水野和敏的視点」 vol.39 「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」

R35型「日産GT-R」の生みの親、育ての親であるだけでなく、レース界での活躍やセダンの進化への貢献など、自動車の世界で数々の成果を上げてきた水野和敏氏が本音でクルマを語り尽くす『mobileCG』の特集「水野和敏的視点」。今回の主役は「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」である。運動性能だけでなく環境性能も強化した“完全無欠のホットハッチ”は、ミスターGT-Rの目にどう映るのか?



フォルクスワーゲン・ゴルフGTI
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4275×1800×1450mm/ホイールベース:2635mm/車重:1390kg/駆動方式:FF/エンジン:2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ/トランスミッション:6AT/最高出力:220ps/4500-6200rpm/最大トルク:35.7kgm/1500-4400rpm/タイヤ:(前)225/40R18 (後)225/40R18/価格:369万円(消費税5%込み)(写真=VGJ)

■エンジンの手懐け方が見事

今回は、「フォルクスワーゲン・ゴルフGTI」に乗ってみましょう。元祖ホットハッチにして、現在もベンチマークであり続けるクルマです。最高出力220ps、最大トルク35.7kgmを発生する2リッターターボを搭載。車両本体価格は369万円。スペックや性能に対して、とてもお買い得な価格設定になっています。

ゴルフGTIを運転してまず思うのが、「2リッターターボエンジンがイイ!」ということです。なにはともあれ、とにかく“リニア”なんですね。踏んだら踏んだ分だけ、クイッと加速する。「足の裏にエンジンのトルクが吸い付いてくる」とは、このようなことを言うんでしょう。

そして、ステアリングの剛性感もイイ! 低速から高速まで、過敏過ぎず、ダル過ぎず。ステアリングを切ったその瞬間、タイヤと足がたわんで、その後、動き出す……。その動きと、ステアリングのラックやシャフトの剛性がぴったり合っている。「クイックな反応が気持ちイイ!」というのではない。操舵(そうだ)感、リニアな気持ち良さが、すごい。

単に操舵の応答性、つまりゲインを敏感なまでに高めると、例えばアウトバーンを200km/hでスッ飛ばす、なんてときに、まったく遊びがなくなり、かえって気をつかうようになってしまいます。
このクルマのように応答性に適度な遅れが伴っていれば、つまり、ワンテンポまでは遅れないが、半テンポ遅れる、だけどワインディングロードでは意のままのラインが取れるぐらいの利き方なら、ハイスピードクルージングを続けても疲れませんし、山道も楽しい。実際にテストコース以外にいろいろなところを走り込み、そうとう「トライ&エラー」を重ねないと、ここまでの合わせ込みはできません。(つづく)

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(語り=水野和敏/まとめ=青木禎之<Office Henschel>/写真=小林俊樹、フォルクスワーゲン グループ ジャパン、フォルクスワーゲンAG)

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