第233回:舞台裏の方がおもしろい?
トヨタ博物館のバックヤードに潜入

2014.04.04 エッセイ
愛知県長久手市にあるトヨタ博物館。

モータージャーナリスト中村孝仁が、トヨタ博物館の収蔵車を保管するバックヤードに潜入。倉庫に眠るヒストリックカーのなかから、注目のクルマを紹介する。

バックヤードにずらりと並ぶ収蔵車。バックヤードは普段は公開されていないが、それでも収蔵車のなかには解説パネルが添えられているものがあった。ちなみに手前のモスグリーンの車両は「ピアスアロー・シリーズ36(1927年・アメリカ)」、その隣のブルーの車両は「キャデラック・シリーズ452A(1931年・アメリカ)」。
こちらにはモータースポーツ関連の車両の姿が。手前は、本物のF1マシン……ではなくイベントなどに使われていたF1マシンの模型。コックピットに乗り込んで記念撮影ができるよう、ボディーの左側がカットされている。その奥にあるのは1970年の日本グランプリやCAN-AMレースに向けて開発された「トヨタ7」の5リッターターボ車。

倉庫に眠る貴重なクルマの数々

自動車博物館は、主として個人のコレクションからスタートしたものと、メーカーが運営するもの、公共の法人が経営するものに大別できる。このうち、メーカー系のミュージアムというのは基本的に自社の歴史をたどるもので、そのメーカーのモデルだけが展示されることが多い。ドイツを例に取れば、メルセデス・ベンツ・ミュージアムやBMWミュージアム、それにポルシェ・ミュージアムなどは、すべて自身にゆかりのあるモデルだけを展示している。

そんな中で、トヨタ博物館は自動車の歴史を体系的に展示する、メーカー系としては数少ないミュージアムの一つで、これに相当するミュージアムはアメリカのヘンリー・フォード博物館くらいしか知らない。

そのトヨタ博物館、現在所蔵するクルマはおよそ500台だそうである。しかしながら、実際に展示しているのはこのうち140台にすぎず、残りの360台ほどはいまだレストアされていないか、あるいは展示スペースの関係でバックヤードに眠っている。今回は、そんな日頃見ることのできないトヨタ博物館のバックヤードを見学することができた。

トヨタ博物館内の倉庫に眠る車両はおよそ80台。ここに入りきらないクルマは、別に借りた倉庫や、最近は工場内の一角に保管しているのだそうだ。果たしてどうやって展示車両を決定するのかは聞きそびれてしまったが、そのバックヤードに眠るモデルたちも貴重なものばかりであったので、その一端を紹介しよう。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

「エディターから一言」の過去記事リストへ