世界最大級の自動車ショーが開幕【北京ショー2014】

2014.04.21 自動車ニュース
世界14カ国から約2000社が参加。プレスデイは4月20日、一般公開日は同月21日から29日まで。
世界14カ国から約2000社が参加。プレスデイは4月20日、一般公開日は同月21日から29日まで。

【北京ショー2014】世界最大級の自動車ショーが開幕

2014年4月20日、アジア最大にして世界最大級の自動車ショーであるオートチャイナ2014(北京モーターショー)が開幕した。

「アウディTTオフロードコンセプト」
「アウディTTオフロードコンセプト」
「メルセデス・ベンツ・コンセプトクーペSUV」
「メルセデス・ベンツ・コンセプトクーペSUV」
「シトロエンDS 6WR」
「シトロエンDS 6WR」
「レクサスNX」
「レクサスNX」
「ヒュンダイix25」
「ヒュンダイix25」
「トヨタ・レビン」
「トヨタ・レビン」
「日産ラニア」
「日産ラニア」
「ホンダ・コンセプトB」
「ホンダ・コンセプトB」

■ワールドプレミアは118台

中国の2013年の新車販売台数は2198万台と、初めて2000万台の大台を突破。国別の市場規模では5年連続のトップで、「世界最大市場」の座をいよいよ不動にした感がある。販売台数の伸び率は前年比13.9%増と、中国全体の経済成長率(同7.7%増)を大きく上回った。最近は経済成長の減速が報じられているけれど、モータリゼーションの勢いにはまだまだ陰りが見られない。

そんななか開幕した北京モーターショー。前回(2012年)にも増してイケイケだろうと予想していたら、ちょっと肩すかしを食った。主催者の発表によれば、出展企業数は世界14カ国から2000社余り(部品メーカーを含む)で前回とほぼ同じ。展示車両数は1134台と過去最高を更新したものの、2年前より9台多いだけだ。北京ショーが世界初公開となる「ワールドプレミア」は118台と、前回よりも2台だけだが減ってしまった。

■さながら「SUV祭り」

背景には、どうやら中国の最高指導者である習近平国家主席が出した「倹約令」の影響があるらしい。政府の官僚や国有企業の幹部が豪華な宴会やイベントを開いたり、高級な公用車を乗り回していたりするのを厳しくいさめるもので、自動車市場では価格が30万元(約500万円)を超える高級車の売れ行きがガクンと落ちてしまったそうだ。実際、プレスデイの各社の発表会では、大型高級セダンやスポーツカーの新型車がぐっと少なくなったように感じた。

それらに代わって、今回の北京ショーの主役に躍り出たのがSUVだ。プレスデイに中国の地元メディアの注目を最も集めていたのは、アウディの「TTオフロードコンセプト」とメルセデスの「コンセプト クーペSUV」という2台のコンセプトカーだった。どちらも外観にクーペの要素を取り入れたクロスオーバーSUVである。

シトロエンはDSシリーズ初のSUV「DS 6WR」を、レクサスはコンパクトSUVの「NX」を、ヒュンダイは同じくコンパクトSUVの「ix25」をそれぞれ世界初公開。その他の主要メーカーも、展示ブースの目立つ位置にこぞってSUVを展示して来場者にアピールしていた。

■日系メーカーの復活に手応え

もうひとつ、今回の北京ショーで印象に残ったのが、日系メーカーが元気を取り戻してきたことだ。2年前に起きた激しい反日デモの影響で、中国市場での日本車の販売は一時大幅に落ち込んでしまったが、昨年前半を底に徐々に回復しつつある。復活の手応えを確かなものにすべく、力の入った新型車やコンセプトカーを北京ショーに投入してきた。

トヨタは小型セダン「レビン」を世界初公開。日本ではすでに廃止されたレビンの名が、中国で復活した。実はこのクルマ、同時に発表された新型「カローラ」の兄弟車だ。カローラの方は昨年6月に発表された欧州仕様がベースだが、レビンは欧州仕様とも米国仕様とも異なる中国専用デザインで、よりスポーティーなイメージを打ち出しているようだ。往年の日本市場におけるカローラと「スプリンター」の関係をほうふつとさせる。

日産のコンセプトカー「ラニア」は、北京のデザインセンターの若手中国人デザイナーを中心に、1980年代生まれ以降の中国の若い世代をターゲットに開発したという意欲作。将来は中国市場だけでなくグローバルに販売する計画だ。ちなみにラニアの中国名は「藍鳥」、すなわち「ブルーバード」である。トヨタのレビンに続き、ブルーバードも中国で復活を遂げることになりそうだ。

ホンダはやはりコンセプトカーの「コンセプトB」を世界初公開した。コンパクトな5ドアハッチバックのハイブリッドカーで、2016年にも量産モデルを中国市場で発売するという。

(文と写真=岩村宏水)

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