米欧韓メーカーのブースを紹介【北京ショー2014】

2014.04.30 自動車ニュース
GMは小型セダン「シボレー・クルーズ」を世界初公開した。
GMは小型セダン「シボレー・クルーズ」を世界初公開した。

【北京ショー2014】米欧韓メーカーのブースを紹介

中国自動車市場には、世界の主要自動車メーカーのほぼ全社が参入している。北京ショーではすでに紹介したドイツ、中国、日本のメーカーのみならず、米国、フランス、イタリア、韓国などのメーカーも新型車を続々と発表した。目立つのはやはり小型SUVと小型セダン。大都市ではSUV、地方では引き続きセダンが伸びるというのが、自動車業界のコンセンサスなのだろう。

GMのコンパクトSUV「シボレー・トラックス」。
GMのコンパクトSUV「シボレー・トラックス」。
「フォード・エスコート」
「フォード・エスコート」
「プジョー408」
「プジョー408」
「DS 6WR」
「DS 6WR」
「シトロエンC-XRコンセプト」
「シトロエンC-XRコンセプト」
「フェラーリ・カリフォルニアT」
「フェラーリ・カリフォルニアT」
「フィアット・オッティモ」
「フィアット・オッティモ」
「ヒュンダイi25」
「ヒュンダイi25」

■GMは世界に先駆け新型「クルーズ」を投入

米ゼネラル・モーターズ(GM)は、企業グループ別の中国での市場シェアで首位の独フォルクスワーゲン(VW)に続く2位につける。2013年の販売台数は316万台(前年比11.6%増)と、今やホームグラウンドの北米市場(323万台)に迫るほどだ。2008年のリーマンショック後に経営破綻し、再建途上にあるGMにとって、中国は絶対に負けられない市場である。

そんなGMは、北京ショーで小型セダン「シボレー・クルーズ」の新型を世界初公開した。クルーズはGMが日本を除く全世界で販売しているグローバルカー。5年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型は、他市場に先駆けて今年後半に中国に先行投入される。また、欧州やカナダで昨年発売したコンパクトSUV「シボレー・トラックス」の中国市場導入も発表した。

新型クルーズの外観は、Aピラーを思い切り寝かせたクーペ風。すっきりしてそつがないデザインだが、あまり個性的ではない。しかし、注目すべきはその中身である。プラットフォームとパワートレインを一新し、後者については新開発の1.4リッターの直噴ターボエンジンと7段ダブルクラッチ・トランスミッションの組み合わせを採用した。同様のパワートレインを搭載するVWの「ラヴィーダ」や「サジター」に真っ向から勝負を挑む。

■プジョーから超ロングホイールベースの「408」

米フォードからは、中国市場向けの新型小型セダン「エスコート」が登場。欧州フォードが2002年まで生産し、WRC(世界ラリー選手権)などで活躍した名車エスコートの名が、12年ぶりに中国で復活した。大きなフロントグリルにはフォードの最新のデザインアイデンティティーが取り入れられているが、全体としては地味な印象が否めない。北京ショーのニューモデルラッシュの中では埋没している感じがした。

ドイツ勢以外の欧州メーカーで最も多くの新型車を発表したのが、フランスのPSAプジョーシトロエンだ。欧州危機の影響で経営危機に陥ったPSAは、今年3月、中国の東風汽車と資本提携して14%の出資を受け入れた。中国での拡販をテコに、経営の早期再建を目指している。

まず、プジョーブランドから中国市場向け小型セダン「408」の新型が登場。欧州市場の主力車種である小型ハッチバック「308」のセダンバージョンである。最大の特徴は、308より110mmも延長された2730mmの超ロングホイールベースだ。後席の居住性を重視する中国の消費者の好みを取り入れたそうだが、ボディーを横から見ると間延びした印象があり、お世辞にもスタイリッシュとは言い難い。実際に市場でどう評価されるか、興味深いところだ。

■ヒュンダイのブースに韓流スターで大混乱

PSAの高級ブランドに位置付けられるDSからは、初のSUVである「6WR」が世界初公開。シトロエンブランドからは小型SUV「C-XRコンセプト」が同じく初公開された。C-XRの開発は中国の合弁会社の東風シトロエンで行われ、今年末に発売する計画という。

イタリア勢では、フェラーリが3月のジュネーブショーで発表したオープンモデル「カリフォルニアT」を公開し、中国メディアの注目をさらっていた。しかし、親会社のフィアットは新型車の発表はなし。昨年11月の広州ショーでデビューした5ドアハッチバック「オッティモ」をメインに展示していたが、ブースはやや閑散としていた。かつて検討されていたアルファ・ロメオの現地生産計画も立ち消えになるなど、イタリア車は中国市場で苦戦を強いられている。

韓国のヒュンダイは、新型のコンパクトSUV「ix25」を世界初公開。その展示ブースでは、プレスデイに想定外の大混乱が起きた。ix25の広告のイメージキャラクターを務める韓流スター、キム・スヒョンを一目見ようと、大勢のファンがブースに殺到。危険と判断した主催者が発表会を急きょ延期し、ガードマンを増員して数時間遅れで開催する騒ぎとなったのだ。プレスデイには報道関係者しか入場できないはずなのに、あのファンたちは一体どうやって潜り込んだのだろう。いかにも中国のモーターショーらしい挿話ではあった。

(文と写真=岩村宏水)

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