【スペック】全長×全幅×全高=4605×1795×1465mm/ホイールベース=2625mm/車重=1470kg/駆動方式=4WD/2リッター水平対向4DOHC16バルブターボ・インタークーラー付き(320ps/6400rpm、44.0kgm/3200-4000rpm)/価格=593万2500円(テスト車=596万4000円/特別塗装色サテンホワイトパール=3万1500円)

スバル・インプレッサS206 NBR CHALLENGE PACKAGE(4WD/6MT)【試乗記】

ケンカもできるスポーツマン 2011.12.18 試乗記 スバル・インプレッサS206 NBR CHALLENGE PACKAGE(4WD/6MT)
……596万4000円

「スバル・インプレッサWRX STI」をベースに、STIがスペシャルチューンを施したコンプリートカー「S206」。中でも特別な「NBR CHALLENGE PACKAGE」で、その実力を試した。

驚きのエンジン

「スバル・インプレッサWRX STI」ベースの新しいコンプリートカー「S206」のステアリングを握った瞬間、ズバッと全身を刺し貫いた第一印象は鮮烈。一言で総括すると、MACHINEがCARになった。目からウロコが何枚もパラパラ落ちるほどの成長。いや、成熟と言うべきだろう。

スバルのファン(と言うより“信者”。実は私もその一人)は、スペックの隅々までこだわる傾向があるが、やはり「走り」こそ金看板。まずは発進してみよう。

機械的な抵抗を極限まで削り取ったボールベアリング・ターボの威力が、これまで以上に直感できるのが最初の驚きだ。これまでも「Sシリーズ」のエンジンは、低回転で滑らかに粘りながら、3500rpmを超えるや猛然と咆哮(ほうこう)を高め、同時にトルクも一気に絶頂めがけて駆け登った。つまり、明確な“山”があった(そこが魅力でもあった)のだが、今度のは、どこから踏み込んでも涼しい顔でスイ〜ッと立ち上がる。7900rpmのレブリミットまで目いっぱい引っ張り上げるか、早めにシフトアップして余裕の伸びを味わい尽くすか迷うほど、守備範囲が広すぎる。

もちろん、パンチの強烈さは折り紙付き。いかに過給とはいえ、たった1994ccから最高出力320ps/6400rpm、最大トルク44.0kgm/3200-4400rpm(普通のNAエンジンなら4000cc以上に匹敵)を絞り出すばかりか、渋滞でも不機嫌にならないとは、半端な力量でできる仕事ではない。

そんな肺活量と筋力を、本質的に一次振動のない水平対向ならではのスムーズさで見せつけられるという一種のミスマッチ感覚も、このクルマに乗るスバリストだけに与えられた特権だ。それもそのはず、Sシリーズでは動的内部部品のひとつひとつが、普通のインプレッサよりさらに綿密にバランスを取り直してから組み上げられるのだ。こんなに滑らかだと、かえって等長排気系になる前の、「ドコドコドコッ」とぶっ切れたような排気音が懐かしくなってしまったりする。

運転席まわりの様子。ピアノブラックのインストゥルメントパネルには「S206」のロゴが入れられる。
運転席まわりの様子。ピアノブラックのインストゥルメントパネルには「S206」のロゴが入れられる。
インタークーラーに記された赤字ロゴが目を引くエンジンルーム。左右のフロントサスペンション取り付け部は、「フレキシブルタワーバー」で連結される。
インタークーラーに記された赤字ロゴが目を引くエンジンルーム。左右のフロントサスペンション取り付け部は、「フレキシブルタワーバー」で連結される。
 
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