三菱、パイクスピークで目指すはクラス優勝

2014.06.03 自動車ニュース
三菱が2014年のパイクスピークに投入する競技車両の「MiEV Evolution III」。
三菱が2014年のパイクスピークに投入する競技車両の「MiEV Evolution III」。

三菱、パイクスピークで目指すはクラス優勝

三菱自動車は2014年6月2日、同年6月23日から29日にかけて米国コロラド州で開催される「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」の2014年大会に「MiEV Evolution III」2台体制で参戦すると発表した。

 

■今年で92回目を迎える伝統のヒルクライムレース

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(以下パイクスピーク)とは、ロッキー山脈のパイクスピーク山に設けられたヒルクライムコースで行われる、タイムトライアル形式のモータースポーツイベントである。初開催は1916年、今回で92回目という歴史あるイベントで、四輪車と二輪車の、さまざまなクラスの車両で争われる。

コースは標高2862m地点からスタートし、156カ所にも及ぶコーナーをクリアして標高4301m地点でゴールするというもの。長さは約20km、標高差は実に1439mもあり、区間ごとに気温、気圧、天候などが大きく変化するのが特徴となっている。

三菱は2012年より電気自動車(EV)によるパイクスピークへの参戦を開始しており、今年は3年連続、3度目の挑戦となる。

「MiEV Evolution III」は、2013年の競技車両である「MiEV Evolution II」に改良を加えたものだ。駆動システムには4基のモーターで4輪を駆動する電動4WDを採用。ボディーは、スチール製パイプフレームにカーボン製のカウルをかぶせている。
「MiEV Evolution III」は、2013年の競技車両である「MiEV Evolution II」に改良を加えたものだ。駆動システムには4基のモーターで4輪を駆動する電動4WDを採用。ボディーは、スチール製パイプフレームにカーボン製のカウルをかぶせている。

■競技車両は昨年のモデルから全方位で進化

三菱の今年の参戦車両は、EVの「MiEV Evolution III」である。昨年の「MiEV Evolution II」から大容量バッテリー、高出力モーター、前後4基のモーターによる電動4WDなどといった主要コンポーネントを踏襲しつつ、動力性能と旋回性能の向上を目的とした改良を施したものだ。

ボディーを構成する専用パイプフレームは、構造の合理化と材料置換によってさらなる軽量化を実現。モーターは4基合計で400kWだったMiEV Evolution IIに対し、MiEV Evolution IIIでは450kWまで出力を向上している。また、増大した出力に対応するためにタイヤを大径化(330/680-18)。ダウンフォースを増大させるため、新たなデザインのカーボン製カウルを採用した。

車両運動統合制御システムについても改良を実施しており、トラクションコントロール性能を向上させるとともに、限界付近での車両挙動をより緻密に制御。スピンを抑制することで、より安心感のあるハンドリング特性を実現しているという。

ドライバーとチーム監督を兼任する増岡 浩選手。
ドライバーとチーム監督を兼任する増岡 浩選手。

■目指すは三菱初のクラス優勝

ドライバーには2013年と同じく、増岡 浩選手とグレッグ・トレーシー選手を起用した。チーム監督も兼務する増岡選手は、ダカールラリーで日本人初の2年連続総合優勝を果たした実績の持ち主で、三菱のパイクスピーク挑戦にも当初から参加。2012年、2013年と、2年連続で電気自動車クラスの2位に入賞している。
一方のグレッグ・トレーシー選手は、パイクスピークの二輪車クラスで過去6度にわたり優勝。2013年大会では四輪車クラス初挑戦にもかかわらず、電気自動車クラスで3位入賞を果たしている。

また、チームのテクニカルディレクターとメカニックについては、主要メンバーを三菱自動車開発本部のエンジニアで構成。大会を通じて収集したデータやノウハウを、今後の電動車両技術や車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」「e-EVOLUTION (モータードライブとS-AWCの融合)」の先行開発に生かすとしている。

なお、パイクスピークでは2014年大会より、これまで1つだったEVの参戦カテゴリーを、電気自動車改造クラス(Electric Modified)と電気自動車市販車クラス(Electric Production)の2つに分類。このうち、三菱は電気自動車改造クラスに参戦し、初のクラス優勝を狙う。

(webCG)
 

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