ランボルギーニが「ウラカン」を発表

2014.07.17 自動車ニュース
「ランボルギーニ・ウラカンLP610-4」
「ランボルギーニ・ウラカンLP610-4」

ランボルギーニが「ウラカン」を発表

ランボルギーニ・ジャパンは2014年7月17日、「ガヤルド」の後継モデルとなる新型スポーツカー「ウラカンLP610-4」を発表した。

「ウラカン」のサイドビュー。
「ウラカン」のサイドビュー。
「ウラカン」の室内。
「ウラカン」の室内。
ボディーストラクチャーは、アルミと炭素繊維強化ポリマー(写真のオレンジの部分)のハイブリッド構造となる。
ボディーストラクチャーは、アルミと炭素繊維強化ポリマー(写真のオレンジの部分)のハイブリッド構造となる。
5.2リッターV10エンジンは610psと57.1kgmを発生する。
5.2リッターV10エンジンは610psと57.1kgmを発生する。
エンジンの基本設計は「ガヤルド」用と同じだが、直噴とポート噴射を組み合わせたデュアルインジェクション・システムを採用している。
エンジンの基本設計は「ガヤルド」用と同じだが、直噴とポート噴射を組み合わせたデュアルインジェクション・システムを採用している。
トランスミッションはいよいよデュアルクラッチ式へ。
トランスミッションはいよいよデュアルクラッチ式へ。
ステアリングのアシスト機構は電動。可変ギアレシオ機構も用意される。
ステアリングのアシスト機構は電動。可変ギアレシオ機構も用意される。
「ウラカン」のリアビュー。日本市場での価格は2970万円。
「ウラカン」のリアビュー。日本市場での価格は2970万円。

ランボルギーニが「ウラカン」を発表の画像

■アルミとカーボンからなる軽量シャシーを採用

今年のジュネーブショーで正式発表されたウラカンLP610-4。2003年のデビュー以来10年間で1万4022台を生産し、ランボルギーニ史上最大のヒット作となったガヤルドの後継モデルである。その名は伝統にのっとって、19世紀に無敵を誇ったスペイン産の闘牛に由来するという。

上位モデルの「アヴェンタドール」と共通するイメージのマスクをはじめ、ひと目見てランボルギーニとわかるフォルムのボディーは全長4459mm、全幅1924mm、全高1165mmというサイズ。ガヤルドLP560-4と比べると114mm長く、24mm幅広くなり、全高は変わらず。2620mmのホイールベースは60mm長くなっている。

特徴のひとつが、ハイブリッドシャシーと呼ばれるアルミと炭素繊維強化ポリマー(CFRP)の複合によるシャシー構造。CFRPは室内空間とエンジンルームを隔てるバルクヘッド、それにつながるサイドシルやBピラーの一部といった車体の中央部分とセンタートンネルに使われており、シャシーの単体重量は200kg以下。ガヤルドのアルミニウム製スペースフレームより10%軽く、剛性は50%向上しており、CFRPの採用は運動性能のみならず、側面衝突時における衝撃吸収にも役立つという。

■ギアボックスはデュアルクラッチ式へ

エンジンは「レスポンスに優れ、痛快なエキゾーストノートを奏でる自然吸気エンジンはスーパーカーのDNAの一部」という、従来のランボルギーニの主張に沿った自然吸気の5.2リッターV10。基本設計はガヤルド用と同じだが、新たに直接噴射(直噴)とポート噴射を組み合わせたデュアルインジェクション・システムを備える。これは発進や加速といった高負荷時には燃料をシリンダー内に直接噴射して圧縮比を高め、クルージングなど低負荷時にはポート噴射で燃料消費を抑え、そして中間域では双方の噴射システムを併用するもので、出力およびトルクの向上と燃費および排出ガスの削減を両立させたという。最高出力は車名のとおり610ps/8250rpmで、最大トルクは57.1kgm/6500rpm。車重は1422kgだから馬力当たり重量は2.33kgにすぎず、パフォーマンスは0-100km/h加速 3.2 秒、トップスピード325km/hと強烈だ。いっぽう燃費は欧州複合モードで100kmあたり12.5リッター(リッターあたり8km)で、アイドリングストップ機構の採用もあってガヤルドLP560-4より11%向上。CO2排出量は290g/kmである。

変速機は「ランボルギーニ・ドッピア・フリッツィオーネ(LDP)」と呼ばれる7段デュアルクラッチ・トランスミッションが新たに採用された。デュアルクラッチ式の総本山ともいうべきフォルクスワーゲングループにありながら、「デュアルクラッチは変速の際にトルクの伝達が途切れないので、ドラマ性がない」とシングルクラッチ式セミATにこだわってきたランボルギーニだが、ついにというべきか。

駆動方式は4WDだが、「ディアブロVT」以来のビスカスカップリングに代えて、アヴェンタドールと同じ電子制御油圧多板クラッチで前輪と後輪をつなぐ方式を採用した。通常走行時のトルク配分は前輪30%、後輪70%だが、最大で前輪には50%、後輪には100%が配分される。

■電子制御満載のシャシー

シャシー関係では、鍛造アルミニウム製のダブルウィッシュボーン・サスペンションに、電磁ダンパーコントロールシステムがオプション設定された。ステアリングには電動パワーアシストを採用し、「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング(LDS)」と呼ばれる可変ギアレシオ機構もオプションで用意される。ブレーキはカーボンセラミック製で、20インチのアルミホイールに専用開発されたフロント245/30、リア305/30のピレリPゼロを履く。

最新の電子制御を用いた「アダプティブ・ネットワーク・インテリジェント・マネジメント」、略してANIMA(イタリア語で「魂」の意味)と呼ばれるダイナミック・ドライフブモード・システムも備わる。モード切り替えは、ストラーダ(ノーマル)、スポルト(スポーツ)、コルサ(サーキット)の3種類だ。

航空技術から応用した、新しい車両コントロールシステムも導入された。「ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ(LPI)」と呼ばれるシステムは、車体の重心近くに備えられた加速度センサーとジャイロスコープで、ローリング、ピッチング、ヨーイング、および加減速といった車両の挙動を常に把握するもの。そこで得た情報をESC、4WDシステム、マグネティックダンパー、可変ステアリングギアレシオ機構にリアルタイムで伝達することで、最高のダイナミック性能を発揮させるという。

4月の時点で、すでに世界から1000台以上のオーダーを受けていると発表されたウラカンLP610-4。日本での価格は2970万円である。

(文=沼田 亨/写真=webCG、ランボルギーニ)

→「ランボルギーニ・ウラカン」のさらに詳しい写真はこちら

関連記事
  • 第410回:ランボルギーニ開発のキーマン
    “最速の猛牛”「ウラカン ペルフォルマンテ」を語る
    2017.5.11 エディターから一言 ドイツ・ニュルブルクリンクサーキットのノルドシュライフェ(北コース)で、量産車の最速ラップタイムを保持している「ランボルギーニ・ウラカン ペルフォルマンテ」。“最速の猛牛”の強さの秘密はどこにあるのか? ランボルギーニの研究・開発部門担当取締役であるマウリツィオ・レッジャーニ氏に聞いた。
  • ランボルギーニ・ウラカンRWDスパイダー(MR/7AT)【試乗記】 2017.4.27 試乗記 「ランボルギーニ・ウラカン スパイダー」の後輪駆動モデル「ウラカンRWDスパイダー」に試乗した。前輪の駆動機構を捨てたことによって生まれた軽快感を、風とたわむれながら味わうこと。それこそが、このクルマの醍醐味(だいごみ)と言えそうだ。
  • レクサスLC【開発者インタビュー】 2017.5.5 試乗記 一台のニューモデルという枠を超えて、これからのレクサスの方向性を指し示すという重要な役割を担うことになる「レクサスLC」。欧米のプレミアムブランドに立ち向かうための戦略を、開発を担当した落畑 学さんに伺った。
  • BMW、「M3」と「M4」をマイナーチェンジ 2017.5.9 自動車ニュース BMWジャパンは2017年5月9日、「M3」と「M4」のマイナーチェンジモデルを発表し、同日発売した。また今回の一部改良に合わせて、走行性能を高めた仕様「M3コンペティション」と「M4コンペティション」を追加設定した。
  • マセラティ・レヴァンテ ディーゼル(4WD/8AT)【試乗記】 2017.5.15 試乗記 いよいよデリバリーが始まった「マセラティ・レヴァンテ」のディーゼルモデルに試乗。いたるところにちりばめられたブランドシグネチャーとは裏腹に、巨大なボディーやエンジンのフィーリングなど、筆者の知る“マセラティ”とはまるで別物……。お前は一体何者だ? その正体がはっきりと見えたのは、伊豆のワインディングロードだった。 
  • レクサスLC500“Lパッケージ”/LC500h“Lパッケージ”【試乗記】 2017.5.4 試乗記 “製品化を前提としない”はずだったコンセプトカーの発表から5年。ほとんどそのままの姿で登場し、世間を驚かせた「レクサスLC」がいよいよ日本の公道を走る。新開発のFRプラットフォームや10段AT、マルチステージハイブリッドなどの技術を満載した、新世代のラグジュアリークーペの出来栄えは?
  • ケータハム・セブン スプリント(FR/5MT)【試乗記】 2017.5.1 試乗記 「ロータス・セブン」の魅力を今日に伝える「ケータハム・セブン」に、“オリジナル・セブン”の誕生60周年を祝う限定モデル「セブン スプリント」が登場。クラシカルなデザインとプリミティブな走りがかなえる唯一無二の魅力に触れた。
  • MINIクーパーD クロスオーバー(FF/8AT)【試乗記】 2017.5.2 試乗記 より大きく、より豪華に生まれ変わった「MINIクロスオーバー」。もはやミニと呼ぶのがはばかられる“フルサイズカー”に進化した新型の魅力とは? 現時点でシリーズ唯一のFFモデルとなる「クーパーD クロスオーバー」に試乗して考えた。
  • アウディQ2 2017.4.26 画像・写真 アウディが新型の小型SUV「Q2」の日本導入を発表。機械式駐車場にも入るボディーサイズが特徴で、1リッターと1.4リッターの2種類のターボエンジンが用意されている。アウディSUV製品群の末っ子にあたる、ニューモデルの姿を写真で紹介する。
  • フェラーリGTC4ルッソ(4WD/7AT)【試乗記】 2017.5.8 試乗記 ユニークなシューティングブレークボディーをまとう「フェラーリGTC4ルッソ」に試乗。6.3リッターV12エンジンが発する咆哮(ほうこう)に浴すれば、この異形のフェラーリが、正統派の系譜にあることがすぐに理解できるだろう。
ホームへ戻る