SUPER GT第4戦菅生でZENT CERUMO RC Fが圧勝【SUPER GT 2014】

2014.07.21 自動車ニュース
GT500クラス表彰式の様子。2013年のチャンピオンチームが、今季初勝利を遂げた。
GT500クラス表彰式の様子。2013年のチャンピオンチームが、今季初勝利を遂げた。

【SUPER GT 2014】第4戦はチャンピオンZENT CERUMO RC Fの圧勝

2014年7月20日、SUPER GTの第4戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催され、GT500クラスはNo.1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/平手晃平組)が、GT300クラスはNo.88 マネパ ランボルギーニGT3(織戸 学/青木孝行組)が勝利を手にした。 

変わりやすい天気の中、GT500の決勝がスタート。この後も、レースの行方は天候に左右されることとなった。
変わりやすい天気の中、GT500の決勝がスタート。この後も、レースの行方は天候に左右されることとなった。
予選5位から2位でフィニッシュしたNo.37 KeePer TOM'S RC F。
予選5位から2位でフィニッシュしたNo.37 KeePer TOM'S RC F。

No.1 ZENT CERUMO RC F。最終的に、大差をつけて今季初勝利を手にした。今回レクサス勢は、6位までに5台が入るという健闘を見せた。


    No.1 ZENT CERUMO RC F。最終的に、大差をつけて今季初勝利を手にした。今回レクサス勢は、6位までに5台が入るという健闘を見せた。

■スタート直後の雨への判断が明暗を分ける

スポーツランドSUGOでのSUPER GTは波乱が多いといわれるが、今大会は予選日から予定が狂った。土曜午後のSUGOはコース一面に立ちこめる濃い霧で、視界が著しく悪化。1時間ほど様子を見た後、この日の予選はキャンセルされた。あらためて決勝日の午前に各クラス25分間の予選を行い、GT500クラスは今年のルマン24時間で日本人初のポールシッターとなり2戦ぶりにSUPER GTに戻ってきたNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fの中嶋一貴がポールポジションを獲得した。

そして決勝レースでも、SUGOの天気はドライバーたちをほんろうした。午前の予選は小雨の中で行われたが、お昼には天候も回復。スタート時は全車がスリックタイヤを選択して、フォーメーションラップに入る。と、ここで突然の雨。隊列が整わなかったこともあり、フォーメーションラップが1周追加される中、各チームとドライバーたちは決断を迫られた。
決勝スタートと同時にピットに飛び込んできたのは、ポールのPETRONAS TOM'S RC F(ジェームス・ロシター)。そして予選2位のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(武藤英紀)も、次の周でピットイン。ほかにもレインタイヤに履き替えるチームが出てきた。その中でスリックで続行することを選択したのが、開幕戦勝者で予選5位のNo.37 KeePer TOM'S RC F(アンドレア・カルダレッリ)や予選11位と下位に沈んだ昨年のチャンピオンNo.1 ZENT CERUMO RC F(平手晃平)だった。

結局、雨は6周ほどでやみ、路面はレコードラインを中心にまた乾き始める。レインを選択したPETRONAS TOM'S RC Fらは、再度スリックへの変更を余儀なくされ、レースの勝負権を失ってしまった。

勝利を喜ぶLEXUS TEAM ZENT CERUMOの面々。写真左から、立川祐路、平手晃平、そして高木虎之介監督。
勝利を喜ぶLEXUS TEAM ZENT CERUMOの面々。写真左から、立川祐路、平手晃平、そして高木虎之介監督。
3位でゴールしたNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT。今シーズン、ホンダ勢として初めて表彰台にのぼった。
3位でゴールしたNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT。今シーズン、ホンダ勢として初めて表彰台にのぼった。
GT300クラスのスタートシーン。
GT300クラスのスタートシーン。

■“王者の走り”で3位以下を周回遅れに

スタート時の混乱が収まると、トップ3はKeePer TOM'S、ZENT CERUMO、No.6 ENEOS SUSTINA(大島和也)とRC F勢が独占。中でもZENT平手のペースは頭ひとつ抜けており、11周目にKeePerのカルダレッリを抜いてトップに立つ。この後も平手は、ライバルより1秒近く速いペースで周回し、ピットインをした51周目までに40秒近い大差をつけていた。

ZENT CERUMO RC Fはミスなくルーティンのピット作業をこなし、レース終盤をエース立川祐路に託す。そして、立川も手綱を緩めることなく、時折降る雨にもコントロールを乱さずに、終わってみれば2位のKeePer TOM'S RC F(伊藤大輔)以外をすべて周回遅れにする、GT500クラスでは近年まれな独走状態で今季初優勝を飾った。なお、立川はこの勝利でGT500最多の16勝を記録した。

レース後に平手は「スリックの選択は大正解だった。クルマのバランスが良く、普通に走っていれば(後続と)ギャップが大きくなっていった」と語り、立川も「僕は(大量リードで)本当にただ走っただけ。そんな感じ」とチーム全体の勝利を強調した。だが、状況が刻々と変わり、滑りやすい路面で多くがコースアウトや接触をする中、2人のドライバーがチャンピオンらしい完璧な走りを見せたことが、最大の勝因だったろう。

3位にはラスト15周で4つもポジションを上げる猛追を見せたNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/金石年弘組)が入った。このKEIHINだけでなく、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTの山本尚貴がコースレコードの1分13秒667を出すなど、シーズン序盤戦はパフォーマンス不足が指摘されたNSX CONCEPT-GT勢が存在感を示し、今後に期待を感じさせた。

GT300クラスを制した、織戸 学/青木孝行組のNo.88 マネパ ランボルギーニGT3。JLOCとランボルギーニの勝利は、2006年以来のこと。
GT300クラスを制した、織戸 学/青木孝行組のNo.88 マネパ ランボルギーニGT3。JLOCとランボルギーニの勝利は、2006年以来のこと。
勝利のガッツポーズ。写真左から、織戸 学、そして青木孝行。
勝利のガッツポーズ。写真左から、織戸 学、そして青木孝行。

■ランボルギーニが8年ぶりに勝利をつかむ

GT300クラスは午前の予選でNo.10 GAINER Rn-SPORTS SLSの山内英輝が初ポール。だが、決勝ではNo.11 GAINER DIXCEL SLS(ビヨン・ビルドハイム)、No.50 WAKO'S Exe Aston Martin(安岡秀徒)に相次いで抜かれる。そして、このトップ争いで11号車SLSとアストンが接触し、マシンを壊したSLSはリタイア。これでアストン・マーティンがトップに立つが、ピットで手痛いミスがあり、トップから陥落した。

代わってトップに立ったのは、タイヤ無交換でピットでのタイムロスを最小限に抑えたNo.88 マネパ ランボルギーニGT3(織戸 学/青木孝行組)だ。織戸は終盤にコースアウトもしたが、大量リードにも助けられ、このまま逃げ切り。ランボルギーニに2006年3月の開幕戦鈴鹿以来の優勝をもたらした。

第5戦は8月9-10日に、静岡県の富士スピードウェイで開催される。

(文=古屋知幸/写真提供 GTA)

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