第251回:新型「デミオ」のここが見どころ/チーフデザイナーが語るこだわりのデザイン

2014.08.01 エッセイ
今秋の正式デビューを前に「マツダ・デミオ」のプロトタイプが公開された。
今秋の正式デビューを前に「マツダ・デミオ」のプロトタイプが公開された。

「魂動(こどう)」デザインが採用されたマツダの新世代商品の第4弾、新型「デミオ」がいよいよわれわれの目の前に現れた。そのデザインの見どころは? チーフデザイナーに語ってもらった。

マツダ株式会社
デザイン本部
チーフデザイナー
柳澤 亮(やなぎさわ りょう)さん

1991年にマツダ入社。デザイン本部で「プレマシー」などさまざまな量産車のインテリアデザインを手がけた後、2007年にデザイン戦略スタジオ チーフデザイナーに。ピックアップトラック「BT-50」を担当した。2010年にデザイン本部に帰任し、2011年に「マツダ2/デミオ」のチーフデザイナーに就任。2013年にはコンセプトカー「マツダ跳(HAZUMI)」のチーフデザイナーも務めた。1969年生まれ。
マツダ株式会社
    デザイン本部
    チーフデザイナー
    柳澤 亮(やなぎさわ りょう)さん
    1991年にマツダ入社。デザイン本部で「プレマシー」などさまざまな量産車のインテリアデザインを手がけた後、2007年にデザイン戦略スタジオ チーフデザイナーに。ピックアップトラック「BT-50」を担当した。2010年にデザイン本部に帰任し、2011年に「マツダ2/デミオ」のチーフデザイナーに就任。2013年にはコンセプトカー「マツダ跳(HAZUMI)」のチーフデザイナーも務めた。1969年生まれ。
新型「デミオ」のデザインスケッチ。
新型「デミオ」のデザインスケッチ。
「アクセラ」や「アクセラ」の全長を単純に縮めると、まるで“チョロQ”のようになってしまう。
「アクセラ」や「アクセラ」の全長を単純に縮めると、まるで“チョロQ”のようになってしまう。
ひとことで「魂動(こどう)」デザインといっても、3台では表現している動きが異なっている。
ひとことで「魂動(こどう)」デザインといっても、3台では表現している動きが異なっている。

ボディーの“動き”を再構築する

新型「デミオ」のデザイン開発を率いたチーフデザイナーの柳澤氏。デザインを決めるにあたり、貫いた志はシンプルで力強いものだった。その志とは「妥協は一切せず、格好良さで突き抜けたい」というもの。

「われわれマツダは(販売規模の面では)スモールプレーヤーです。世の中にはいろいろなBカー(Bセグメントカー)があり、そこから突出しなくてはなりません。そのために、まず“格好良さで突き抜けたい”と考えました」

特に日本のマーケットで主流になっているBセグメントカーは、キャビンが大きい、いかにも室内が広そうなミニバン的なクルマたちだ。新型デミオはその流れは意識していないのだろうか。

「もちろん、そういう流れを意識することは非常に大事だと思います。ただ、われわれがそれをやってしまうと埋没してしまうかもしれない。だからそれとは違った“骨格”を作りたい。他のコンパクトカーとは一線を画す『走りの骨格』というものを作りたい。そういうところで勝負したいと考えました」

その「走りの骨格」とはこういうものだ。Aピラーを従来より後方に引くことによってキャビンをコンパクトに仕立てる/そのキャビンをしっかりとしたロワーボディーの後方に鎮座させる/そうすることでリアタイヤにぐっと荷重がかかったバランスを築く――こうすると見る者に走りを意識させるフォームが出来上がるのだ。この考え方は、実は新しいものではなく、すでに「CX-5」「アテンザ」「アクセラ」といった一連の魂動デザインで試みられている。

「ただアテンザやアクセラとまったく一緒のデザインなのかというと、それはちょっと違います。例えば、アテンザやアクセラのデザインをそのまま小さくするとどうなるか。まるで“チョロQ”のようになってしまう。単純にデザインを縮めるだけだと、“動き”が少し不自然になってしまうのです。そこで“動き”を再構築しなくてはなりません」

チーターの動きで表現するなら、アテンザは「トップスピードのしなやかな動き」、アクセラは「急激な加速感」、そして新型デミオでは「凝縮したエネルギーを解放する爆発的な動き」を表現したという。

リアタイヤの前方にぐっとエネルギーを凝縮させる。そのエネルギーがいまにも飛び出しそうなるがそれをこらえ、しかしある瞬間に爆発的に解放されて前に進んでいく――デミオはそんなイメージなのだそうだ。

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