ホンダが新型レジェンドを発表

2014.11.10 自動車ニュース
5代目となる新型「ホンダ・レジェンド」。
5代目となる新型「ホンダ・レジェンド」。

ホンダが新型「レジェンド」を発表

本田技研工業は2014年11月10日、フラッグシップセダンの「レジェンド」をフルモデルチェンジして発表した。同年12月15日に発売する。

「レジェンド」のサイドビュー。全長は4995mm、ホイールベースは2850mm。
「レジェンド」のサイドビュー。全長は4995mm、ホイールベースは2850mm。
「レジェンド」純正アクセサリー装着車。
「レジェンド」純正アクセサリー装着車。
ジュエルアイLEDヘッドライト
ジュエルアイLEDヘッドライト

「レジェンド」のインストゥルメントパネル。ボディーカラーは「シーコースト・アイボリー」。


    「レジェンド」のインストゥルメントパネル。ボディーカラーは「シーコースト・アイボリー」。
「レジェンド」のフロントシート。本革シートを標準で備える。
「レジェンド」のフロントシート。本革シートを標準で備える。
「レジェンド」リアシート。
「レジェンド」リアシート。
「レジェンド」のエンジンルーム。
「レジェンド」のエンジンルーム。
リアアクスルに搭載されるTMU(ツインモーターユニット)。
リアアクスルに搭載されるTMU(ツインモーターユニット)。
新型「レジェンド」とホンダの伊東孝紳代表取締役社長執行役員(中央)。左は専務執行役員日本本部長の峯川 尚氏、右(車両の向こう側)は同車開発責任者の青木 仁氏。
新型「レジェンド」とホンダの伊東孝紳代表取締役社長執行役員(中央)。左は専務執行役員日本本部長の峯川 尚氏、右(車両の向こう側)は同車開発責任者の青木 仁氏。

■約2年半ぶりの復活

ホンダのフラッグシップセダンとして初代レジェンドが登場したのは、さかのぼることおよそ30年の1985年。当時ホンダが提携していた英国のBL(ブリティッシュ・レイランド)と共同開発された、「トヨタ・クラウン」や「日産セドリック/グロリア」と市場を争うホンダ初の5ナンバーフルサイズ(3ナンバー仕様もあり)のセダンであり、クラス初のFF車でもあった。また日本のみならず、ホンダが北米で新たに展開する高級ブランド、アキュラの旗艦車種の役割も担っていた。

1990年に登場した2代目は、一気にボディーサイズを拡大、「レクサスLS」として北米市場で成功を収めていた「トヨタ・セルシオ」に迫る大きさとなる。3代目を経て2004年に世代交代した4代目(先代)は、最高出力の自主規制が解除されたことで国産乗用車初の280psオーバー(300ps)のエンジンを搭載、4輪の駆動力を曲がる性能にも活用したSH-AWDと呼ばれる4WDシステムを導入したことで話題を呼んだ。しかし販売は低迷、2012年に北米仕様の「アキュラRL」ともども後継モデルがないまま生産終了した。

その後北米では、2012年秋に後継モデルとなる「アキュラRLX」がデビュー。ただし翌13年春に発売されたのはFFモデルのみで、「SPORT HYBRID SH-AWD(スポーツ・ハイブリッド・スーパー・ハンドリング・オール・ホイール・ドライブ)」と呼ばれるハイブリッド4WDモデルは、今年の夏にようやく発売された。その「アキュラRLX SPORT HYBRID SH-AWD」の日本向けモデルが5代目となる新型レジェンドで、国内では約2年半ぶりの復活となる。

■ボディーを拡大して居住性を改善

画期的なハイブリッド技術を駆使することで、今までにないドライビングプレジャー、上質な乗り心地と優れた燃費性能を実現したとうたう新型「レジェンド」。「ジュエルアイLEDヘッドライト」が特徴的なワイド&ローフォルムのボディーは、高張力鋼板の適用を増やし、ボンネットやフロントフェンダー、ドアスキンなどをアルミ化。軽量化と同時に剛性向上を図り、先代モデルと比較して曲げ剛性が53%、ねじり剛性が47%アップしている。

ボディーサイズは全長4995mm、全幅1890mm、全高1480mm、ホイールベース2850mmで、先代と比較するとホイールベースは50mm、全長は10mm延び、全幅は45mm広く、全高は25mm高くなった。ホイールベースの延長とフロントオーバーハングの短縮によってレッグルームは70mm、フットルームは60mm拡大するなど後席の居住性は大幅に向上、全幅の拡大により室内幅も先代比で25mm広がった。

インテリアは本革張りシートが標準で、アメリカのハイエンドホームオーディオ機器メーカーであるクレル社製のオーディオシステムやフロントウィンドウ投影型のヘッドアップディスプレイなど、快適装備や機能装備も充実している。

■3モーターハイブリッドシステムを搭載

新型の最大の特徴は、SPORT HYBRID SH-AWDと呼ばれるパワーユニットとドライブトレインのシステムである。車体前部に3.5リッター直噴i-VTECのV6エンジンと高性能モーターを内蔵した7段デュアルクラッチトランスミッション、後部に左右後輪用の2つの走行用モーターを内蔵したTMU(ツインモーターユニット)を搭載。システム最高出力382psがもたらすV8エンジン搭載車を超える力強い加速性能と、片バンク3気筒を休止させるVCM(可変シリンダーシステム)や高効率なエネルギー回生により、直4エンジン搭載車と同等の燃費性能を両立したという。

車体後部に搭載されたTMUは、後輪の駆動力のみならず減速力をも左右それぞれ自在に制御するトルクベクタリングを実現。全速度域でかつてないオン・ザ・レール感覚の旋回性能を誇る。加えてエンジンと計3つのモーターを最適に制御することで、前輪駆動、後輪駆動、四輪駆動の3つの駆動方式と、エンジンのみでの走行、モーターのみでのEV走行、エンジンとモーターによるハイブリッド走行の3つの走行モードの中から、状況に応じて最適な駆動方式と効率の高い走行モードを自動的に選択。いずれの走行モードにおいても減速時には4輪すべてからエネルギーを回生することで、JC08モードでリッターあたり16.8kmという低燃費を達成した。

SPORT HYBRID SH-AWDのもたらす高い旋回性能を支えるサスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクで、いずれも新設計。電動パワーアシストを持つステアリングは、直進付近では切れ角が小さく、舵角(だかく)が増すと切れ角が大きくなる可変ギアレシオを採用している。

先行発表された、世界初となる歩行者への衝突回避を支援する「歩行者事故低減ステアリング」をはじめとする、ミリ波レーダーと単眼カメラを使った先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」の搭載も、新型レジェンドのセリングポイントである。

新型レジェンドは単一グレードで、価格は680万円。これは先代の最高級グレードだった「アドバンスパッケージ」と同額だから、内容と消費税率のアップを考えれば実質値下げと言えるだろう。

(文=沼田 亨)

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