MOTUL AUTECH GT-R、最終戦の勝利で王座も獲得【SUPER GT 2014】

2014.11.16 自動車ニュース
最終戦を勝利で飾った松田次生/ロニー・クインタレッリ組のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(写真)は、ポイントランキングでも逆転。2014年シーズンの王座も獲得した。
最終戦を勝利で飾った松田次生/ロニー・クインタレッリ組のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(写真)は、ポイントランキングでも逆転。2014年シーズンの王座も獲得した。

【SUPER GT 2014】最終戦はMOTUL AUTECH GT-Rの勝利 年間タイトルも

2014年11月16日、SUPER GTのシーズン最終戦となる第8戦が栃木県のツインリンクもてぎで開催され、GT500クラスはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が、GT300クラスはNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)が勝利した。
今シーズンの年間タイトルは、GT500クラスではNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが、GT300クラスはNo.4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也組)がそれぞれ手にした。

2014年最後のレースを前に、スターティンググリッドに各マシンが並ぶ。
2014年最後のレースを前に、スターティンググリッドに各マシンが並ぶ。
ツインリンクもてぎの、観客席の様子。最終戦とあって、応援も一段と熱を帯びる。
ツインリンクもてぎの、観客席の様子。最終戦とあって、応援も一段と熱を帯びる。
ホンダ勢として期待のかかった、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT。予選と同じ3位でレースを終えた。
ホンダ勢として期待のかかった、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT。予選と同じ3位でレースを終えた。

■予選から番狂わせ?

6チーム9名のドライバーがタイトル獲得に挑んだ最終戦で、勝敗を分けたのは、またもタイヤのパフォーマンスだった。

予選でトップ3を占めたのはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R、No.46 S Road REITO MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)、No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)で、いずれもミシュランタイヤを装着。
これに続く4位と5位には、ブリヂストン装着車のNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)とNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/J.P・デ・オリベイラ組)が並び、王者の面目を保ったが、6位にはダンロップユーザーのNo.32 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)が、そして7位にはヨコハマユーザーのNo.19 WedsSport ADVAN RC F(脇阪寿一/関口雄飛組)が食い込んでみせた。

ダンロップユーザーとヨコハマユーザーは、前戦タイ大会でも上位グリッドを得ているが、それは初開催となったチャーン・インターナショナル・サーキットが波乱要素として働いた結果とも考えられる。ところが、今回は走り慣れたもてぎが舞台。しかも、気温や路面温度はこの季節としては標準的なもので、例外的なコンディションが番狂わせを招いたとは言い切れない。
それだけでもブリヂストンの不振を心配させるには十分なのだが、今回は彼らにとって有利で、裏を返せばミシュランにとって不利なはずの、気温が低いコンディションだった。にもかかわらず、ミシュランが予選でトップ3を独占し、ダンロップユーザーやヨコハマユーザーが上位グリッドに滑り込んできた事実を前に、やはりブリヂストンになにか“間違い”があったと思わずにはいられなかった。

GT500クラスのスタートシーン。最終戦は終始、先頭を行くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが支配した。
GT500クラスのスタートシーン。最終戦は終始、先頭を行くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが支配した。
2位に入った、No.37 KeePer TOM'S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)。
2位に入った、No.37 KeePer TOM'S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)。
GT500クラスの表彰式。中央のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは年間タイトルも獲得、喜びもひとしお。
GT500クラスの表彰式。中央のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは年間タイトルも獲得、喜びもひとしお。
GT300クラスの3位に入った、No.4 グッドスマイル 初音ミク Z4。この結果、同クラスの年間チャンピオンに輝いた。
GT300クラスの3位に入った、No.4 グッドスマイル 初音ミク Z4。この結果、同クラスの年間チャンピオンに輝いた。
GT300クラスのタイトル獲得を喜ぶ、No.4 グッドスマイル 初音ミク Z4の片岡龍也(写真左)と谷口信輝(同右)。
GT300クラスのタイトル獲得を喜ぶ、No.4 グッドスマイル 初音ミク Z4の片岡龍也(写真左)と谷口信輝(同右)。

■チャンピオンシップは劇的展開

決勝レースでもNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rの優位は揺るがず、53周を走って2位に51秒の大差をつけて優勝。これに続くはずだったNo.46 S Road REITO MOLA GT-Rは黄旗追い越しを犯したために10秒間のペナルティーストップを科せられて5位に沈み、3番グリッドからスタートしたNo.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTはピットストップからの再スタートでエンジンをストールさせて約10秒のロスを喫し、3位に終わった。

彼らに代わって2位に食い込んだのは、13番グリッドからスタートしたブリヂストンユーザーのNo.37 KeePer TOM'S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)。この結果はブリヂストンが優れたポテンシャルを有していることの証明ともいえるものだが、これに続くブリヂストンユーザーは7位のNo.1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/平手晃平組)だったので、なんらかの理由によりそのポテンシャルを引き出すのが極めて難しかったと考えるのが自然だろう。

この結果、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rに乗る松田とクインタレッリが6点差をひっくり返してチャンピオン争いのドライバー部門を制し、ニスモに6年ぶりの栄冠をもたらした。

一方のGT300クラスでは、予選を制したNo.11 GAINER DIXCEL SLSが後続を大きく引き離して快勝。逆転タイトルに望みをかけたものの、ポイントリーダーとして最終戦に臨んだNo.4 グッドスマイル 初音ミク Z4が3位入賞を果たしてNo.11 GAINER DIXCEL SLSと同点にするとともに、優勝回数でNo.11 GAINER DIXCEL SLSを上回り、グッドスマイル・レーシングが3年ぶりにチャンピオン争いのドライバー部門を制する結果となった。
その記者会見では、いつもユニークな語り口で参加者を笑わせる谷口が「片岡の頑張りでタイトルを取らせてもらいました」と涙ながらに語り、メディア関係者の感動を誘った。

今年は富士スプリントカップが開催されないこともあり、これでSUPER GTは全日程を終了。今後、各メーカーやチーム、そしてドライバーは来季に向けての準備に取り組むこととなる。

(文=小林祐介/写真提供 GTA)

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