新型トヨタ・アルファード/ヴェルファイア発売

2015.01.26 自動車ニュース
新型「トヨタ・アルファード」(写真左)と「ヴェルファイア」。
新型「トヨタ・アルファード」(写真左)と「ヴェルファイア」。
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新型「トヨタ・アルファード/ヴェルファイア」発売

トヨタ自動車は2015年1月26日、高級ミニバン「アルファード」「ヴェルファイア」のフルモデルチェンジを発表。同日、販売を開始した。

「豪華・勇壮」をテーマに開発された新型「アルファード」。最上級グレードの価格は700万円を超える。
「豪華・勇壮」をテーマに開発された新型「アルファード」。最上級グレードの価格は700万円を超える。
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新型「ヴェルファイア」。2段式ヘッドランプは先代から継承される。


    新型「ヴェルファイア」。2段式ヘッドランプは先代から継承される。
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躍動感を演出したというボディーサイド。Bピラー部のデザイン処理が特徴的。
躍動感を演出したというボディーサイド。Bピラー部のデザイン処理が特徴的。
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■ミニバン改め「大空間高級サルーン」

2002年5月に初代が誕生した高級ミニバン、アルファードは、2008年5月、2代目にバトンタッチ。同時に兄弟車のヴェルファイアがデビューした。以来、好調なセールスを記録しながら6年と8カ月。期待高まる中での新型登場である。

開発陣によれば、「カッコいいハコを作る」が開発のコンセプト。「従来にない新しい高級車の概念を創造する」ことを目指したという。「根本からクルマ作りを見直した」こともあり、この2台をミニバンではなく「大空間高級サルーン」と位置づける。

押し出しの強いゴージャスで威厳のあるエクステリアデザインには、さらに磨きがかかった。アルファードは「豪華・勇壮」、ヴェルファイアは「大胆・不敵」がテーマになっている。ともに大型のグリルで存在感を主張しており、見る者に強い印象を与える顔つきだ。
アルファードは下に向けてすぼまっていく形状のアッパーグリルが台形のロワグリルと一体化しており、堂々とした安定感をたたえる。一方のヴェルファイアは、先代モデルと同様に2段になったヘッドランプが特徴。それぞれ、躍動感と低重心スタイルを強調したエアロボディーをまとう、ドレスアップバージョンもラインナップされている。

サイドビューは、抑揚のあるアンダーボディーで威勢のよさを表現。ホイールフレアの張り出しなどで躍動感と重厚感が演出される。リアまわりも、抑揚のあるバックドアパネルなどで、威勢のいい独自の存在感を強調。さらに、立体感を持たせたコンビネーションランプや厚みのあるガーニッシュで、力強さ、豪華さが表現されている。

「重厚なセンタークラスター」が鎮座するインテリア正面。横方向への広がり感が強調されている。
「重厚なセンタークラスター」が鎮座するインテリア正面。横方向への広がり感が強調されている。
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前後席の枠を超えた「助手席スーパーロングスライド」の様子。写真右に見えるのは2列目シートではなく助手席である。
前後席の枠を超えた「助手席スーパーロングスライド」の様子。写真右に見えるのは2列目シートではなく助手席である。
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こちらは新たな最上級グレードに備わる「エグゼクティブラウンジシート」。装備が充実しているのはもちろん、シート幅も100mm拡幅されている。
こちらは新たな最上級グレードに備わる「エグゼクティブラウンジシート」。装備が充実しているのはもちろん、シート幅も100mm拡幅されている。
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3列目シートの収納は左右跳ね上げ式。自転車なども積載可能だ。
3列目シートの収納は左右跳ね上げ式。自転車なども積載可能だ。
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■助手席が2列目までスライド!?

ボディーサイズは、標準ボディーのアルファードで、全長4915(+45)×全幅1850(+20)×全高1880(-10)mm(カッコ内は先代モデルとの差)。ヴェルファイアはアルファードに比べ、全長のみ15mm長くなる。ホイールベースは、ともに先代比+50mmの3000mmが確保される。
全長と全幅が拡大されているのに対して全高は前モデルよりわずかに抑えられている。それでも、フロアの底床化により、室内高は従来と同じ1400mmを確保した。室内長は+50mmの3210mm、室内幅は+5mmの1590mmとなっている。

室内の広さを最大限に生かすため、シートアレンジにも工夫が凝らされている。
ガソリン車の一部グレードで選べる助手席スーパーロングスライドシートは最大1160mmのスライド量を持ち、これまで2列目の領域とされていた位置まで移動させることが可能となった。これにより、フロントエリアとリアエリアの区別のない大空間が出現。乗員の人数や荷物の量に対応して最適なモードを選ぶ自由度が増した。助手席と2列目シートには、グレードにより電動または手動のオットマンが用意される。

7人乗りのリラックスキャプテンシート(2列目)は、1本の操作レバーで前後方向と横方向のスライドが可能。前後スライド量は、最大830mmを確保した。7人乗りはほかに、電動調節機構が充実したエグゼクティブパワーシートもラインナップ。8人乗りの2列目シートには6:4分割のチップアップ機構が採用されており、跳ね上げ式の3列目を畳んだうえで2列目を前方に追いやれば、奥行き最大2025mmの広大なラゲッジスペースが作り出せる。

新型アルファード/ヴェルファイアではさらに、最上級のおもてなし空間として「Exective Lounge(エグゼクティブラウンジ)」なるグレードが設定された。
上質な本革のシートに3Dプリントによる新感覚の木目調加飾を組み合わせ、高級サルーンを超える極上のくつろぎを提供するという。大型のアームレストには格納式のテーブルが内蔵され、LEDの読書灯が装備されるパーソナルな空間だ。パワーオットマン、ベンチレーションシートなどの快適装備も充実している。飛行機のエグゼクティブシートを思わせる、ゆったりとしたスペースである。

2.5リッター直4エンジンにモーターを組み合わせる、ハイブリッドシステム。
2.5リッター直4エンジンにモーターを組み合わせる、ハイブリッドシステム。
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ダブルウィッシュボーン式のリアサスペンション。写真はカットモデルのもので、奥側が前方にあたる。
ダブルウィッシュボーン式のリアサスペンション。写真はカットモデルのもので、奥側が前方にあたる。
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3列目シートの移動用レールを渡しつつ、その下には予備の収納スペース(148リッター)も確保。ハイブリッド車のバッテリーはこの場所ではなく、運転席と助手席の真下に搭載されている。
3列目シートの移動用レールを渡しつつ、その下には予備の収納スペース(148リッター)も確保。ハイブリッド車のバッテリーはこの場所ではなく、運転席と助手席の真下に搭載されている。
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■燃費は最高19.4km/リッター

パワーユニットは、ガソリンエンジンとハイブリッドシステムの2本立て。ガソリンエンジンには、2.5リッター直4の2AR-FE(182ps/6000rpm、24.0kgm/4100rpm)と3.5リッターV6の2GR-FE(280ps/6000rpm、35.1kgm/4700rpm)の2種類が用意される。組み合わされるトランスミッションは、2.5リッターがCVT、3.5リッターが6段AT。
JC08モードの燃費値は、2.5リッターモデルが11.4~12.8km/リッターで、3.5リッターモデルが9.1~9.5km/リッター。FFに加えて、全車4WDも用意される。

ハイブリッド車は、2.5リッターエンジンにモーターを組み合わせた電気式四輪駆動を採用。システム最高出力197psを得ながら、18.4~19.4km/リッター(JC08モード)という低燃費を実現している。

低床化やリアの床下収納スペース新設などで、サスペンションの取り付けには制約が加わった。ダブルウィッシュボーンリアサスペンションの開発にあたっては、狭いスペースに収めるために苦心を強いられたという。トレーリングアームをコンパクトにし、アッパーアームの形状を三日月形にするなどして条件をクリア。ロワアームを二股にしてダンパーを通すという技も使われている。

さらに走りの質を高める工夫として、ドア開口部などを中心に約200カ所にスポット溶接の増し打ちを施し、ボディーの高剛性化を追求した。構造用接着剤の採用は、剛性確保とともに振動の減衰特性を高める効果があったという。リアサスペンションメンバーには「走安ブレース」が取り付けられており、乗り心地を向上させるとともに優れた操縦性を得ることを目指した。

ハイブリッド車のメーター。写真のように、中央のマルチインフォメーションディスプレイにはエンジン回転計も表示できる。
ハイブリッド車のメーター。写真のように、中央のマルチインフォメーションディスプレイにはエンジン回転計も表示できる。
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写真のように自車を外から見下ろしたような映像が得られる、最新のパノラミックビューモニターが用意される。
写真のように自車を外から見下ろしたような映像が得られる、最新のパノラミックビューモニターが用意される。
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LEDルーフカラーイルミネーション。全16色の中から、好みの色に調節できる。
LEDルーフカラーイルミネーション。全16色の中から、好みの色に調節できる。
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■運転支援システムも充実

先進技術を用いた安全装備や快適装備も充実している。トレンドとなっている全車速追従機能付きのレーダークルーズコントロールは、トヨタとしては初採用。停止状態からでも追従走行を再開できるので、例えば、高速道路での渋滞などでも使用することができる。

世界初の技術も投入されている。ムービングビュー/シースルービューを備えたパノラミックビューモニターは、これまでの機能を拡大したものだ。上方から見下ろすような視点に加え、ボディーやシートなどを透かして見たような映像を表示することができ、自車とまわりの状況との関係を実感することができる。バックビューやサイドビューも含め、スイッチ操作で見たい視野を簡単に切り替えられる。

車庫入れにおいても、便利な機能が使える。本格的な自動駐車機能を実現したというインテリジェントパーキングアシスト2は、目標とするスペースをステアリングの操作で選択し、OKスイッチに触れるだけで作動する。後退駐車と縦列駐車だけでなく前進駐車にも対応し、縦列出庫機能もある。巻き込み警報機能も付けられていて、側面の障害物にも対応している。

便利機能としては、「予約ドアオープン」も見どころ。スマートキーで設定しておけば、クルマに近づくだけでスライドドアを開けられる仕掛けだ。両手に荷物を持っているときなどに役立つ機能である。スライドドアを閉める前にロックを指令する「予約ドアロック」も用意されている。

新型アルファード/ヴェルファイアの価格は、グレードごとに同額となっており、2.5リッターガソリンエンジン車が319万7782円から442万4073円まで。3.5リッターガソリンエンジン車は414万5237万円から671万6618円まで。
ハイブリッドモデルのスタート価格は411万3818円で、シリーズ全体のトップでもあるExective Loungeの703万6691円が最高額となる。

月販目標台数はアルファードが3000台、ヴェルファイアが4000台。トヨタ車体いなべ工場で生産される。

(文=鈴木真人/写真=田村 弥、webCG)

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