第281回:タイヤの進化は日進月歩
ブリヂストンの新製品「レグノGR-XI/GRV II」を試す

2015.02.26 エッセイ
 

ブリヂストンの乗用車用プレミアムタイヤブランド「REGNO(レグノ)」から2つの新製品が登場。従来品との比較試乗を通し、その実力と日進月歩のタイヤの進化をリポートする。

新製品「レグノGR-XI」を装着した「トヨタ・クラウン」。比較試乗の会場には、スラロームや加減速を試せる特設コースが用意されていた。
ミニバン用タイヤ「GRV II」については比較試乗はなく、一般公道での試乗のみが行われた。写真はGRV IIを装着した「トヨタ・アルファード」(先代モデル)。
「GR-XI」は大型セダンからコンパクトカーまでカバーする製品。175/65R14~245/45R19の、30種類のサイズが用意されている。
「GRV II」のサイズは195/65R15~225/60R17の全10種類。2015年4月1日に発売される。
 

ラインナップの頂点に立つブランド

タイヤなんてただ丸くて黒いだけのゴム製品といってしまえばそれまでの存在である。けれども、新製品の技術説明を聞くたびに、「こんなにシンプルな形状で、しかも見た目はどれも大差がないタイヤという製品に、よくもこれだけたくさんの新技術を盛り込めるものだ」とつくづく感心してしまう。

もちろん、なにかひとつの新技術を投入するだけでさまざまな性能が劇的に改善されるというようなことは、もはやありえない。なぜなら、現在販売されているタイヤはどれも20年、30年の歴史を経て磨かれてきたものばかりで、そもそもの完成度がかなり高いからだ。けれども、そうした製品の性能をさらに引き上げようとしてエンジニアたちは日夜努力を続けているわけだから、新製品が発売されるたびに山のように新技術が登場するのは当然のことかもしれない。そして、そうした地道な努力が、昨日よりも今日、今日よりも明日と、タイヤを着実な進歩へと導いているのである。

ブリヂストンのプレミアムブランド、レグノの最新作である「REGNO GR-XI(レグノ ジーアール・クロスアイ)」と「REGNO GRV II(レグノ ジーアールブイ ツー)」にも新技術がどっさりと盛り込まれているが、個々の技術解説をする前に、まずはレグノの立ち位置を簡単におさらいしておきたい。

同社のツートップが「POTENZA(ポテンザ)」とレグノであることは誰もが認めるところ。そしてポテンザがスポーツ性能を、レグノがコンフォート性能を追求したモデルであることも、いまさら説明は不要だろう。その意味において、ポテンザとレグノは方向性の違いこそあれ、同じような高みにある製品だと思っていたが、今回配布された資料に、付加価値、いわゆる製品のバリューという観点ではレグノがポテンザを上回る位置にあるとの説明があって驚いた。そして、そこには「最も総合価値が高いのがレグノブランド」という文字が躍っていたのである。

実は、この「総合位置」という言葉に2モデルのポジショニングの秘密が隠されている。ポテンザのバリューももちろん高いが、あくまでも優先されるのはスポーツ性能であって、静粛性、乗り心地、ライフ、低燃費といった性能へのプライオリティーは必然的に低くなる。ところが、レグノではこれら4つの性能が重視されるのはもちろんのこと、直進安定性、ドライ性能やウエット性能といった運動性能も妥協なく追求されているのだ。だからこそ、ブリヂストンは胸を張って「総合価値ならレグノ」と主張できるのである。

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