スズキ・アルトにスポーティーなターボRS登場

2015.03.11 自動車ニュース
「スズキ・アルト ターボRS」
「スズキ・アルト ターボRS」

「スズキ・アルト」にスポーティーな「ターボRS」が登場

スズキは2015年3月11日、軽乗用車「アルト」のスポーツグレード「ターボRS」を発表。同日、販売を開始した。

■スズキにとって久々の軽スポーツ

今回発表されたアルト ターボRSは、64psを発生するターボエンジンや、各部に補強が施された専用のボディー、独自にチューニングされた足まわりなどを特徴とする、アルトの高性能バージョンである。本格的なスポーツグレードは、アルトとしては2000年まで設定されていた「アルトワークス」以来、その他の軽乗用車を含めても、2009年まで販売されていた「Keiワークス」以来となるが、スズキは「かつての『ワークス』のようなやんちゃなものではなく、より上質で実用性にも配慮したモデルとして開発した」としている。

内外装は同車専用の仕様となっており、エクステリアではエアロパーツやメッキの加飾パーツ、切削加工のエンケイ製15インチアルミホイールなどが特徴。インテリアは黒を基調に各部に赤を用いたデザインとし、エンジン回転計付きの3連メーターや、ホールド性を高めた専用のフロントシートなどを備えている。

ボディーカラーは「ブルーイッシュブラックパール3」「ピュアレッド」に有償色の「パールホワイト」を加えた全3色。トランスミッションはロボタイズドMTの5段AGSのみ。駆動方式はFFと4WDの2種類で、価格は前者が129万3840円、後者が140万5080円となっている。

■最新鋭の660ccターボに5段AGSの組み合わせ

パワーユニットには、改良型の吸気VVT付き「R06A」型 直3 DOHCターボエンジンを採用している。従来型エンジンからの改良点としては、高タンブル吸気ポートを用いることで最大トルクおよび低中回転域でのトルクを強化。64ps/6000rpmという最高出力はそのままだが、最大トルクは9.7kgm/3000rpmから10.0kgm/3000rpmにアップさせている。ターボチャージャーについてもタービンの通路面積縮小によるガスの流速向上や、コンプレッサーの翼形状の変更、ベアリングの低フリクション化などの改良を実施しており、過給レスポンスを改善するとともに、ターボラグを約20%抑制したという。

これに組み合わせる5段AGSも同車専用にチューニングを施したもので、ドライブモードでは快適性を重視して、ショックの低減を優先した変速制御を採用。一方マニュアルモードでは、ダイレクトなシフトレスポンスを重視した制御を用いている。また、ターボRSにはシフトパドルが標準で装備されているが、これは現行型アルトで唯一の設定となる。

なお、スズキはマニュアルトランスミッション(MT)の設定について「ベース車にもMT仕様があるので搭載は不可能ではない。市場の反響を見て、要望が多ければ設定する可能性もある」としている。

■ボディーもアシも専用にチューニング

ターボRSではボディー剛性の強化も図っており、Bピラーの上端やテールゲート開口部などに、30打点ほどスポット溶接を増し打ちしている。フロントまわりではサスペンションアッパーブラケットとサスペンションアッパーエクステンションの板厚を増したほか、ストラットタワーバーや高剛性のフロントバンパーメンバー、カウルフロントパネルを採用。ねじり剛性を5%、ストラット取り付け部の横剛性を14%向上させた。

また足まわりでは、スタビライザーを全車標準装備(FF車はフロントとリア、4WD車はフロントのみ)としたほか、前後スプリングのレートの最適化や、ブッシュ類の強化といった改良を実施。ショックアブソーバーは前後ともKYB製で、フロントにはより径の太いシリンダーとロッドを、リアには動きを滑らかにするためにピストンバルブを採用している。減衰力特性についても同車に合わせて最適化しており、しなやかでバネ上がフラットな乗り心地と、高い操縦安定性能を実現したという。

このほか、フロントブレーキについてはマスターシリンダーを変更したほか、ベース車の12インチソリッドディスクに代えて13インチのベンチレーテッドディスクを装着。タイヤは新開発の「ブリヂストン・ポテンザRE050A」(165/55R15 75V)となっている。

■走りだけでなく実用性、快適性も改善

また今回のターボRSでは、動力性能だけでなく実用性や機能性についても配慮しており、新たに助手席シートバックポケットを追加したほか、運転席シートヒーターや、保冷材によってエンジン停止時の車内温度上昇を抑制する「エコクール」を標準装備している。さらに4WD車では助手席にもシートヒーターを内蔵。冷機状態からでも素早く車内を暖められるよう、新たにPTCヒーターを搭載している。

このほかにも、停車時アイドリングストップ機構を採用することで、FF車で25.6km/リッター、4WD車で24.6km/リッターの燃費性能を実現(JC08モード)。自動緊急ブレーキや誤発進抑制制御機能などの予防安全装備も標準で備えている。

(webCG)

→「スズキ・アルト ターボRS」のより詳しい写真はこちら
 

関連記事
  • スズキ・アルトF(FF/5AT)【試乗記】 2015.2.26 試乗記 5段ロボタイズドマニュアル「5AGS」を搭載した新型「スズキ・アルト」のエントリーグレードに試乗。スズキの将来を担う、新世代プラットフォームの実力に触れた。
  • ケータハム・セブン スプリント(FR/5MT)【試乗記】 2017.5.1 試乗記 「ロータス・セブン」の魅力を今日に伝える「ケータハム・セブン」に、“オリジナル・セブン”の誕生60周年を祝う限定モデル「セブン スプリント」が登場。クラシカルなデザインとプリミティブな走りがかなえる唯一無二の魅力に触れた。
  • ニュルブルクリンクを走る新型「ホンダ・シビック タイプR」を写真で紹介 2017.4.24 画像・写真 ホンダが、ドイツ・ニュルブルクリンクの北コースで、新型「シビック タイプR」の走行テストを実施。FFモデルで最速となる7分43秒80のラップタイムを記録したと発表した。同コースを走るシビック タイプRの姿を写真で紹介する。
  • アバルト595コンペティツィオーネ(FF/5AT)【試乗記】 2017.4.26 試乗記 マイナーチェンジでデザインや装備が改められた、ホットハッチ「アバルト595コンペティツィオーネ」に試乗。「スポーツ性能を限界まで高めた」とうたわれる走りの質を、ワインディングロードで確かめた。
  • スズキ・アルト ワークス(FF/5MT)【試乗記】 2016.1.21 試乗記 スズキのベーシックな軽ハッチバック「アルト」に、スポーティーな走りが自慢の「ワークス」が15年ぶりに復活。エンジン、トランスミッション、サスペンションと、いたるところに施された“ワークス専用”のチューニングが織り成す走りを試す。
  • ホンダN-ONEの低全高モデルに廉価な新グレード 2015.12.18 自動車ニュース ホンダが軽乗用車「N-ONE」に新グレード「G・ローダウン ベーシック」を設定。ほか2グレードより価格を抑えた、低全高モデルのエントリーグレードとなっている。また既存の2グレードについては、ボディーカラーに新たにモノトーンを追加設定した。
  • スズキ・アルト ターボRS(FF/5AT)【試乗記】 2015.5.7 試乗記 「久々のターボモデル復活」と、「アルトワークス」を知る世代の人々の注目を集めることとなった「アルト ターボRS」。新時代のホットハッチをロングドライブに連れ出し、その魅力を味わった。
  • スズキ・アルト ターボRS(FF/5AT)【試乗記】 2015.4.1 試乗記 その出来栄えは、標準車の素性のよさがあればこそ? 64psのターボエンジンを搭載した「スズキ・アルト ターボRS」の実力を試す。
  • 第285回:「アルト ターボRS」に歴史あり! ~スズキ“ハイパフォーマンス軽”の系譜をたどる(前編) 2015.3.27 エディターから一言 新型車「アルト ターボRS」へとつながる、スズキの歴代“ホットな軽”を紹介する。
  • スズキ・アルトX(FF/CVT)【試乗記】 2015.3.19 試乗記 このインパクトのある“顔つき”がとかく話題になりがちな新型「アルト」だが、デザインばかりに目を奪われてはいけない。このクルマの見どころはその奥、しっかりとしたボディーにこそあるからだ。上級グレードの「X」に試乗し、アルトの“軽自動車力”を探った。
ホームへ戻る