第395回:ボクは忘れない、デビュー50周年の「ルノー16」にささぐ

2015.04.24 エッセイ

アニバーサリーモデルよりも……

昨年のことである。ボクは自分のSNSから「誕生日」のデータを削除してみた。すると、前年まで山ほど舞い込んだ「おめでとう!」系書き込みがピタリと止まった。ほんとうに皆無になった。「ま、他人の誕生日なんて、この程度のモンだよな」とクールになると同時に、個人宛てメッセージ機能や、通常のメールで直接お祝いの言葉をくれる人のことを、今までの何倍もありがたく感じたものだ。
だからボクもSNSであまり「誕生日おめでとう」を乱発しないことにした。さらに言えば、多くの人から「おめでとう」メッセージが届いている人ではなく、SNSと疎遠な人にほどメッセージを差し上げたくなる。

これはクルマに対しても同じだ。
自動車雑誌が大々的に取り上げる◯○周年記念系特集には、ほとんど目を通さない。ましてや安易なアニバーサリーモデルにも興味がない。そもそも最近のアップルがアニバーサリーモデルを出さないことからもわかるように、現行モデルで堂々と勝負できれば、記念モデルに頼る必要はないはずだ。

ともすれば自動車エンスージアストといわれる人たちから忘れられてしまうようなクルマの記念日のほうが個人的には大好きである。

「ルノー16」は、1965年1月に報道陣に公開された。ジュネーブショー(3月)に先駆けての公開だった。
1968年「ルノー16TS」のリアエンド。
1970年モデル。テールランプまわりがモディファイされている。

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大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住20年という脈絡なき人生を歩んできたものの、それだけにあちこちに顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーター。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストをはじめラジオでも活躍中。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。