第296回:わずか4カ月でここまで来た
水野和敏氏が手がけた台湾車・ラクスジェンに乗る

2015.05.21 エッセイ
「ラクスジェンU6ターボ エコハイバー」はいわゆるマイナーチェンジモデルだが、その範囲を超えた改良が施されている。
「ラクスジェンU6ターボ エコハイバー」はいわゆるマイナーチェンジモデルだが、その範囲を超えた改良が施されている。

台湾の自動車会社、華創車電(ハイテック)に移籍した水野和敏氏。氏が手がけた最初のモデル「ラクスジェンU6ターボ エコハイパー」の試乗会が4月の終わりに、台湾のサーキットで行われた。開発期間は半年足らず、U6はどこまで進化したのだろうか。

試乗会が行われた大鵬湾国際サーキット。メインコースの全長は3527m。
試乗会が行われた大鵬湾国際サーキット。メインコースの全長は3527m。
コースの説明をする水野氏。
コースの説明をする水野氏。
鈴木利男氏(一番左)率いるハイテックの開発ドライバーたち。
鈴木利男氏(一番左)率いるハイテックの開発ドライバーたち。
【スペック】ラクスジェンU6ターボ エコハイパー(マイナーチェンジモデル):全長×全幅×全高=4625×1825×1645mm/ホイールベース=2720mm/車重=1472kg/駆動方式=FF/1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ(170ps/5500rpm、26.1kgm/2400-4000rpm)/トランスミッション=6段AT/タイヤ=(前)215/55R17 (後)215/55R17
【スペック】ラクスジェンU6ターボ エコハイパー(マイナーチェンジモデル):全長×全幅×全高=4625×1825×1645mm/ホイールベース=2720mm/車重=1472kg/駆動方式=FF/1.8リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ(170ps/5500rpm、26.1kgm/2400-4000rpm)/トランスミッション=6段AT/タイヤ=(前)215/55R17 (後)215/55R17

従来型では荒っぽさが目立った

語弊を恐れずに言えば、まるで「GT-R」だった。
あの水野和敏氏が台湾メーカーに移り、初めて手がけたのがラクスジェンU6ターボ エコハイパーだ。これは2013年に登場したクロスオーバーSUV「ラクスジェンU6ターボ」の2015年モデル。いわゆるマイナーチェンジ版である。

試乗会は、台湾の高雄市から40kmほど南下した海側の大鵬湾国際サーキットで行われた。4年前にできたばかりだというのにどこか古びたように見えるこのコースの真ん中には戦時中につくられた旧日本海軍航空隊の基地がそのまま残されている。なんとその建屋を歴史的遺産として保存するため、迂回(うかい)するようにコースレイアウトがなされている。そんなもの壊してしまえという意見もあっただろうに、台湾の人々の懐の深さに感服する。

全長約3.5kmのコース内にはパイロンを使って、水野氏お手製のハンドリング路がつくられている。目を三角につりあげてタイムアタックをするようなクルマではないのでストレートにはスラロームパートが設けられ、各コーナーのクリッピングポイントがわかりやすく明示されている。

慣熟走行をかねて、14年モデルのラクスジェンU6ターボに乗る。ステアリングを切り込んでいくと舵(だ)の途中から妙にクイックに動く。だからといってパイロンスラローム時の追従性がいいわけではない。ひと呼吸遅れて車体がついてくる印象だ。ESC(横滑り防止装置)の介入も唐突で、ガガガッという大きな音とともに揺り戻されるように制御が入る。妙にスポーティーな味付けをされた、少し古い世代の日本車を思い出した。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

「エディターから一言」の過去記事リストへ