ホンダの新しい軽乗用車「N BOX」デビュー

2011.11.30 自動車ニュース
ホンダの新型軽「N BOX」(写真右)と「N BOX カスタム」。
ホンダの新しい軽乗用車「N BOX」デビュー

ホンダの新しい軽乗用車「N BOX」デビュー

本田技研工業は、新型軽乗用車「N BOX(エヌボックス)」とそのドレスアップバージョン「N BOX カスタム」を2011年11月30日に発表した。12月16日に発売する。

左右にスライドドアが備わる「N BOX」。グレードにより、開閉は電動となる。
左右にスライドドアが備わる「N BOX」。グレードにより、開閉は電動となる。
インテリアの様子。乗車定員は4名。
インテリアの様子。乗車定員は4名。
「N BOX カスタム」には、個性的なグリルやランプ、エアロパーツなどが与えられる。
「N BOX カスタム」には、個性的なグリルやランプ、エアロパーツなどが与えられる。

■ホンダ期待の「ハコ」

「N BOX」は、ホンダが手がける軽の“スーパーハイトワゴン”。全高1700mm以上の軽乗用車は、近年の軽市場で人気を集めているものの、ホンダとしてはこれが初の試みとなる。
車名に見られる「N」の字は、新しい(New)、これからの(Next)、日本の(Nippon)、乗り物(Norimono)からとられたキーワード。次世代のホンダ軽ブランドを象徴するイニシャルとして、今後もシリーズ展開する予定だという。

その第1弾となる「N BOX」のウリは、ずばり「ミニバン的な広さと使い勝手」である。限られた軽規格のなかで最大の空間を得るべく、プラットフォームを新設計。これまでコンパクトカーで培ってきたユニークなシートアレンジや両側スライドドアなどと併せ、「軽のサイズにミニバンの魅力を凝縮した」という。出力と燃費に優れる、新開発エンジンもセリングポイントだ。

そんな「N BOX」の価格は、ベーシックグレード「G」(FF/CVT)の124万円から。12万円高で4WD車も選べる。さらに、スポーティーなエクステリアをまとう「N BOX カスタム」(144万円〜)が用意され、より上級のグレードとして、内装や快適装備を充実させた「N BOX カスタム G Lパッケージ」(155万円〜)、ターボエンジンを搭載する「N BOX カスタム G ターボパッケージ」(166万円〜)もラインナップする。

子育て真っ最中の若い家族をターゲットに、ダイハツやスズキと差が開きつつある軽市場でのシェア奪還を狙う。

「N BOX」の運転席まわり。グローブボックスにはティッシュボックスが収まる。
「N BOX」の運転席まわり。グローブボックスにはティッシュボックスが収まる。
リアシートはスライドこそできないが、チップアップして大きな荷物が積める。ベビーカーなら畳まずに積載可能。
リアシートはスライドこそできないが、チップアップして大きな荷物が積める。ベビーカーなら畳まずに積載可能。
フルサイズの自転車を積んだところ。床が低い開口部のおかげで“女性でも簡単にできる”のが強み。
フルサイズの自転車を積んだところ。床が低い開口部のおかげで“女性でも簡単にできる”のが強み。

■女性でもらくらく

ボックス(箱)という名前のとおり、しっかり四角い「N BOX」。往年の名車「ホンダN360」(1966年)にならい、「限られたスペースで、いかに室内空間を広くできるか?」を追求してのカタチである。
ボディーの外寸は、全長×全幅×全高=3395×1475×1770mmで、ホイールベースは2520mm。エンジンルームを「ライフ」より前後70mm狭めるなどして、室内は同2180×1350×1400mmの広々とした空間が確保される。乗員ひとりあたりの居住スペースは同社のミニバンと同等以上。成人男性が後席で足を組んでくつろげるとうたわれる。

広さのみならず、使い勝手も自慢だ。売れっ子コンパクト「フィット」などでおなじみの、ガソリンタンクを前席の下に置くパッケージング(センタータンクレイアウト)や、チップアップやダイブダウンが可能な後席(ウルトラシート)を採用。「フリード」(630mm)を上まわる640mmの開口幅が確保された両側スライドドアや、床面が低く開口部の大きなハッチゲートとあいまって、女性でもベビーカーやフルサイズの自転車が楽に積み込めるようになっている。

シートそのものの表皮やクッションについても、女性を意識して質感の向上が図られた。ティッシュボックスが入るグローブボックス、随所に設けられたコンビニフックやドリンクホルダーなど、収納の充実にも余念がない。

また、内外装の個性を追求する向きには、3眼ヘッドランプやメッキグリル、テールゲートスポイラー、14インチアルミホイール、専用インテリアパネルなどが特徴のドレスアップバージョン「N BOX カスタム」も用意される。


ホンダの新しい軽乗用車「N BOX」デビューの画像
「ピタ駐ミラー」。助手席側のAピラー付け根にあるルームミラー(写真)とサイドミラー前方にある補助ミラーを併用し、車体左前方の視界を確保する。
「ピタ駐ミラー」。助手席側のAピラー付け根にあるルームミラー(写真)とサイドミラー前方にある補助ミラーを併用し、車体左前方の視界を確保する。

ホンダの新しい軽乗用車「N BOX」デビューの画像

■いいことずくめの新エンジン

そんな“大したハコ”のフロントには、新開発の660cc直列3気筒エンジン「S07」が収められる。最高出力と最大トルクは、自然吸気ユニットで58ps/7300rpmと6.6kgm/3500rpm。「ライフ」に採用されている従来型「A07」ユニットの52ps/7100rpm、6.2kgm/3600rpmを上まわる。
15%以上におよぶエンジン単体の軽量化、アイドリングストップ機構の採用(ターボ車除く)、さらに伝達効率に優れる新開発CVTとの組み合わせなどにより、10・15モードの燃費値は最高24.5km/リッターを達成。これまた「ライフ」の22.0km/リッターを上まわる。

「N BOX カスタム G ターボパッケージ」に搭載されるターボエンジンも、64psの最高出力こそこれまでと変わらぬものの、最大トルクは「ライフ ディーバ ターボ」(9.5kgm/4000rpm)を1割以上も上まわる10.6kgm/2600rpmを発生。アイドリングストップ機構は付かないが、それでも燃費は21.0kgm/リッターと、従来型の19.6kgm/リッターをしのぐ。

心臓だけでなく、前:マクファーソンストラット、後:トーションビーム式の足まわりも新設計。ロールが大きくなりがちなハイトワゴンの世界にあって、クラストップレベルの走りを実現したという。
横滑り防止装置(VSA)とヒルスタートアシスト機能(HSA)は、全車標準。さらに、助手席側に合わせ鏡を、ハッチゲートの上部に凸面鏡を設けて視界の確保にあてるなど(ピタ駐ミラー)、ドライバーが安心して運転できるような気遣いもなされている。

(webCG 関)

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