スバルBRZ tS(FR/6MT)

かめばかむほど味が出る 2015.08.17 試乗記 NISMO/無限/STI/TRDという自動車メーカー直系の4ブランドが、箱根で合同試乗会を開催。今回は、スバルのモータースポーツ活動を担うSTIが手がけた「BRZ tS」の走りをリポートする。

コーナーひとつで魅力がわかる

あなたが本当のクルマ好きならば、コーナーをひとつ駆け抜けただけでこのBRZ tSの魅力がわかるはずだ。昨今の自動車評論では“リニア”という言葉が安売りされる傾向にはあるが、このtSこそ“リニアなスポーツカー”だからである。

ブレーキを踏めば踏んだだけノーズが沈み、ハンドルを切れば切っただけロールやヨーモーメントが発生し、アクセルを踏めば踏んだだけトラクションが得られる。装着タイヤ(ミシュラン・パイロットスーパースポーツ)の特性を理解した上で、その穏やかな“グリップの立ち上がり方”をジャマしない足まわりが、このBRZ tSにはおごられている。

グリップレベルも確かに高いのだが、STIがそれ以上に大切にしたのは、ピークグリップを得るまでの過渡領域のインフォメーションだ。そしてたとえ限界を超えても(要はタイヤが滑っても)、ピーキーな挙動にはならないだろうことが、その接地性の高さや、サスペンションのストローク感から予想できる。雨の日でも、晴れの日でも。サーキットでも、オープンロードでも。はしゃぐことなく、しかし質感の高い走りを味わわせてくれるはずと、BRZ tSを走らせて筆者は確信した。

2015年6月30日に発売された「BRZ tS」。販売台数は300台限定で、受注期間は同年10月12日までとなっている。
2015年6月30日に発売された「BRZ tS」。販売台数は300台限定で、受注期間は同年10月12日までとなっている。
各所にあしらわれた「チェリーレッド」のアクセントや、「tS」のロゴが目を引くインテリア。
各所にあしらわれた「チェリーレッド」のアクセントや、「tS」のロゴが目を引くインテリア。
表皮に本革とアルカンターラを用いたレカロ製のバケットシート。「STI」のロゴがエンボス加工であしらわれている。
表皮に本革とアルカンターラを用いたレカロ製のバケットシート。「STI」のロゴがエンボス加工であしらわれている。

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