「水野和敏的視点」 vol.115 メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)

2015.08.28 mobileCG

「水野和敏的視点」 vol.115 メルセデスAMG C63 S(後編/最終回)

R35型「日産GT-R」の生みの親、育ての親であるだけでなく、レース界での活躍やセダンの進化への貢献など、自動車の世界で数々の成果を上げてきた水野和敏氏。そんな氏が歯に衣を着せず、本音でクルマを語り尽くす『mobileCG』の特集「水野和敏的視点」。前回に続き、今回も「メルセデスAMG C63 S」に試乗する。


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メルセデスAMG C63 S
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4755×1840×1430mm/ホイールベース:2840mm/車重:1520kg/駆動方式:FR/エンジン:4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:7AT/最高出力:510ps/5500-6250rpm/最大トルク:71.4kgm/1750-4500rpm/タイヤ:(前)245/35ZR19 (後)265/35ZR19/車両本体価格:1325万円
メルセデスAMG C63 S
    ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4755×1840×1430mm/ホイールベース:2840mm/車重:1520kg/駆動方式:FR/エンジン:4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ/トランスミッション:7AT/最高出力:510ps/5500-6250rpm/最大トルク:71.4kgm/1750-4500rpm/タイヤ:(前)245/35ZR19 (後)265/35ZR19/車両本体価格:1325万円 拡大

■スタイリングに関していうと……

メルセデスAMG C63 S(以下、C63 S)は1325万円でも高くはない。前回はそんな話をしました。引き続きC63 Sを見ていきましょう。

スタイリングに関していうと、「Cクラス」の尻下がり感のあるこのフォルムは少しどうかと思います。個人的な好き嫌いもありますが、荷室をチェックしてみると、たしかに必要な容量は確保されているかもしれませんが、上下の高さ方向がすごく浅くなった印象を受けます。メルセデスのセダンというと「実用性の高さ」も売りだったのですが、C63のラゲッジルームは、クーペのそれのよう。空港に行く時の、ラゲッジの高さは大丈夫だろうか? リンゴやミカンなどのフルーツが入っている段ボール箱は入るのか? 電気屋さんやホームセンターなどで買った商品が積めるのか? など不安な側面も多々あります。

トランクリッドとサイドのフェンダーのウエストラインをBMWのようにあと何cmか上げてくれて「尻下がり感のないよう」にしてもらえれば、荷室の高さも十分に不安のない寸法が確保されると思うのだが……。

デザイン面では、リアランプ類の位置が低すぎるし、変なカットラインを取っているので車格感を低く感じてしまいます。テールランプをもう少し高い位置に置き直線的なカットラインになれば、グッと雰囲気が変わって車格が上がるはずです。赤い反射板風のダミーパネルを追加してもいいかもしれません。

さて、C63 Sのステアリングホイールを握って走り始めると、V8エンジンによる、フロント部分への重量増加による重量配分の変化と、エンジン重量による慣性力、そしてハイグリップタイヤの採用などで、低速域でもボディーに少し応答遅れが出ているのがわかります。ハンドルの操作により、縦方向の力がタイヤから入ると、少しボディー前半がゆるやかにたわみますが、その変化が滑らかで、たわむというより「しなる」という感じの変化なので、気になるほどではありません。(づつく)
 

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(語り=水野和敏/まとめ=青木禎之<Office Henschel>/写真=小林俊樹)

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