第6戦菅生でRAYBRIG NSX CONCEPT-GTが初勝利【SUPER GT 2015】

2015.09.21 自動車ニュース
今季初勝利を手にした、山本尚貴/伊沢拓也組のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。
今季初勝利を手にした、山本尚貴/伊沢拓也組のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT。

【SUPER GT 2015】第6戦菅生で、RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが初勝利

2015年9月20日、SUPER GTの第6戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催され、GT500クラスはNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)が、GT300クラスはNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)が勝利を手にした。

レース前のホームストレート。今年の菅生大会には、2万8000人のファンが詰めかけた。
レース前のホームストレート。今年の菅生大会には、2万8000人のファンが詰めかけた。
ポールポジションを獲得した、No.46 S Road REITO MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)。
ポールポジションを獲得した、No.46 S Road REITO MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)。

■ホンダNSXに“追い風”

GT500車両で唯一ミドシップレイアウトとハイブリッドシステムを採用しているため、「日産GT-R」や「レクサスRC F」よりも57kg重い最低重量を課せられている「ホンダNSX」。
前戦の鈴鹿大会では、ウエットコンディションでミドシップが優れたトラクション性能を発揮し、3台のNSXがトップ3を独占する場面が見られたものの、ドライコンディションではこの重量差が響き、これまで一度も白星を挙げたことがなかった(過去、現行型のホンダNSXが優勝したのはウエットレースとなった2014年第5戦富士大会の1回のみ)。

しかし、シーズン後半を迎えて各チームに重いハンディウェイトが課せられるようになると、57kgの重量差による影響は相対的に小さくなり、ドライコンディションでもNSXに勝機が訪れた―― 第6戦菅生大会で、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが優勝した要因をひとことで述べるなら、こうなるだろう。

GT500クラスのスタートシーン。予選2番手のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、レース中盤でトップに。
GT500クラスのスタートシーン。予選2番手のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、レース中盤でトップに。
No.24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)。5番手からスタートし、3位表彰台を獲得した。
No.24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)。5番手からスタートし、3位表彰台を獲得した。
勝利を喜ぶ、TEAM KUNIMITSUの3人。写真左から、山本尚貴選手、高橋国光監督、そして伊沢拓也選手。
勝利を喜ぶ、TEAM KUNIMITSUの3人。写真左から、山本尚貴選手、高橋国光監督、そして伊沢拓也選手。

■「つらさや悔しさをバネに」

この季節は雨絡みのレースになることが少なくないスポーツランドSUGOだが、今回は土曜日午前中の公式練習がセミウエットコンディションで始まったのを除けば、公式予選も決勝レースもすべてドライコンディションで行われた。

No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、ポールポジションを勝ち取ったNo.46 S Road REITO MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)と0.212秒差で、2番グリッドを獲得。決勝では、序盤はNo.46 S Road REITO MOLA GT-Rが先行したが、25周目にNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平/ヘイキ・コバライネン組)がバックストレートでクラッシュするアクシデントが発生し、セーフティーカーが導入されると、レースの流れが大きく変わる。
残り周回数が50周近くあることを考慮してレース後半に向けてハードコンパウンドを装着したNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、伊沢の奮闘もあってNo.46 S Road REITO MOLA GT-Rを猛追。36周目のストレートで豪快にNo.46 S Road REITO MOLA GT-Rを抜き去ってトップに浮上すると、そのまま誰にもテールを脅かされることなく81周まで走りきり、ホンダに今季初優勝をプレゼントしたのである。

「今シーズンはここまで結果を残せず、つらい時期もありましたし、自信を失いかけることもありましたが、山本選手がいつもチームを引っ張ってくれているので、それに応えたいと強く思っていました」「昨日の予選では(No.46 S Road REITO MOLA GT-Rの)本山選手に敗れていたので、その悔しさをすべてぶつけるつもりで今日のレースを戦いました」 記者会見で伊沢がそう語ると、かたわらに腰掛けた山本は感極まったのか、何度も両手で顔を覆うシーンが見られた。

GT300クラス。スタートで先頭をキープしたNo.55 ARTA CR-Z GT(写真手前)だったが、次第にペースを落とし、最終的に12位でレースを終えた。
GT300クラス。スタートで先頭をキープしたNo.55 ARTA CR-Z GT(写真手前)だったが、次第にペースを落とし、最終的に12位でレースを終えた。
GT300クラスを制したのは、マザーシャシーを採用したNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)だった。
GT300クラスを制したのは、マザーシャシーを採用したNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)だった。
嵯峨宏紀/中山雄一組のTOYOTA PRIUS apr GT。予選3位から、2位の座を獲得した。
嵯峨宏紀/中山雄一組のTOYOTA PRIUS apr GT。予選3位から、2位の座を獲得した。

■GT300クラスは「86」が快勝

ところで、前述したセーフティーカーランの最中にピットレーンがオープンになると、ほとんどの車両がここに殺到。狭いSUGOのピットレーンで大量のマシンがピット作業を行ったためにさまざまな違反を誘発することになり、レースは大混乱に陥った。
こうしたなか、No.46 S Road REITO MOLA GT-Rは慎重に周回を重ねて2位でフィニッシュ。続く3位の座は、第4戦富士大会で優勝して勢いに乗るNo.24 D'station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)が手にした。

一方、GT300クラスではNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)がポールポジションを勝ち取ったものの、決勝レースではずるずると後退。代わってトップに立ったのは、2番グリッドからスタートしたNo.25 VivaC 86 MCで、GTアソシエイションが今季より導入したマザーシャシーを用いた車両としての初優勝を果たした。2位はNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)、3位はNo.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)だった。

次戦は、10月31日から11月1日にかけて、九州のオートポリスで開催される。

(文=小林祐介/写真提供 GTA)

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