スズキ、コンパクトSUVの新型エスクード発売

2015.10.15 自動車ニュース
「スズキ・エスクード」
「スズキ・エスクード」

スズキ、コンパクトSUVの新型「エスクード」を発売

スズキは2015年10月15日、新型車「エスクード」の日本導入を発表し、同日販売を開始した。

新型「エスクード」はFFベースのプラットフォームを採用したコンパクトSUVであり、海外では「VITARA(ビターラ)」の名前で販売されている。


	新型「エスクード」はFFベースのプラットフォームを採用したコンパクトSUVであり、海外では「VITARA(ビターラ)」の名前で販売されている。

新型「エスクード」のインストゥルメントパネルまわり。


	新型「エスクード」のインストゥルメントパネルまわり。
ボディーカラーは全4色。写真の車両の色は、手前が「アトランティックターコイズパールメタリック ブラック2トーンルーフ」、奥が「ギャラクティックグレーメタリック」。
ボディーカラーは全4色。写真の車両の色は、手前が「アトランティックターコイズパールメタリック ブラック2トーンルーフ」、奥が「ギャラクティックグレーメタリック」。
4WD車のフロントシートには、2段階温度調整機構付きのシートヒーターが装備される。
4WD車のフロントシートには、2段階温度調整機構付きのシートヒーターが装備される。
リアシートは6:4の2分割可倒式となる。
リアシートは6:4の2分割可倒式となる。

■エスクードの「後継モデル」ではない

新型エスクードは、2013年のフランクフルトモーターショーで発表されたコンセプトカー「iV-4」をベースに開発された、コンパクトSUVである。スズキのグローバル戦略を担う世界戦略車であり、海外では2015年1月にハンガリーのマジャールスズキ社で生産がスタート。欧州では同年4月に「VITARA(ビターラ)」の名で発売されており、2015年9月現在の販売台数は約2万台となっている。また、2015年内には中国でも生産、販売が開始される予定で、日本ではハンガリー製の欧州仕様を輸入する形で販売が行われる。

同車の特徴は、限られたボディーサイズのなかでゆとりのある車内空間を実現した高効率なパッケージングや、悪路走破性能を十分に考慮した4WD制御などにあり、デザイン重視のモデルが多いコンパクトSUVセグメントの中ではめずらしく、実用性や機能性を重視したモデルとなっている。

パワーユニットは1.6リッター直4ガソリンエンジンのみの設定で、トランスミッションにはトルコン式の6段ATを採用。駆動方式にはFFと4WDの両方を用意している。

ボディーカラーは「ギャラクティックグレーメタリック」に「コスミックブラックパールメタリック」「クールホワイトパール」の3色に、新色の「アトランティックターコイズパールメタリック ブラック2トーンルーフ」を加えた全4色。このうち、クールホワイトパールは2万1600円、アトランティックターコイズパールメタリック ブラック2トーンルーフは4万3200円の有償オプションとなる。

価格は以下の通り。
FF車:212万7600円
4WD車:234万3600円

スズキはこれまでにも「エスクード」の名で副変速機付きの本格的なSUVを販売してきたが、今回の新型車をその後継モデルとしては扱っておらず、従来モデルも「エスクード2.4」の名で併売。新型エスクードについては「エスクード・シリーズに追加された1.6リッターの新モデル」となるという。
スズキでは同車について「“クロスオーバータイプの気軽さ”と“本格クロカンタイプ”ゆずりの悪路走破性能を備えたモデル」であり、街乗りからアウトドアレジャーまで、幅広い用途に対応できるとしている。

ボディーサイズは全長×全幅×全高=4175×1775×1610mm、ホイールベース=2500mmとなる。
ボディーサイズは全長×全幅×全高=4175×1775×1610mm、ホイールベース=2500mmとなる。
荷室の容量は、ラゲッジボードを装着した状態で362リッターとなっている。
荷室の容量は、ラゲッジボードを装着した状態で362リッターとなっている。
荷室の左右に設けられたサブトランク。仕切り板は取り外し可能で、はずした後はパーセルシェルフの裏に収納できる。
荷室の左右に設けられたサブトランク。仕切り板は取り外し可能で、はずした後はパーセルシェルフの裏に収納できる。

■全長4.2m弱のボディーで、ゆとりの車内空間を確保

「伝統のスズキSUVデザインを継承した」というエクステリアデザインについては、「クラムシェル(貝殻)フード」と呼ばれるボンネット形状や、サイドから見たガラスエリアの形状など、各所にエスクード2.4と類似した意匠を採用。またボディーサイズについては、全長×全幅×全高=4175×1775×1610mm、ホイールベース=2500mmという、取り回しの良さに配慮したディメンションとなっている。

一方、インテリアは丸い形状のエアコン吹き出し口や金属調のインストゥルメントパネルガーニッシュなどが特徴となっており、助手席側のダッシュボードからエアバッグ用の“切り欠き”を排するなど、品質感を重視した仕立てとなっている。

また、既述の通り優れたパッケージングも同車の特徴で、室内寸法は室内長×室内高×室内幅=1960×1480×1265mm、前後席間距離は774mmとなっている。荷室についても、後席を起こした状態で375リッター(ラゲッジボード装着時は362リッター)という容量を確保。6:4分割可倒式のリアシートや、床面の高さを2段階に調整できるラゲッジボードなどに加え、荷室の両端には脱着式の仕切り板を使ったサブトランクを採用。仕切り板をはずせば、9.5インチのゴルフバッグを2個、横置きで積むことができるという。

タイヤサイズはFF車、4WD車共通で215/55R17となる。
タイヤサイズはFF車、4WD車共通で215/55R17となる。
パワーユニットには「SX4 Sクロス」などと同じ1.6リッター直4ガソリンエンジンが採用される。
パワーユニットには「SX4 Sクロス」などと同じ1.6リッター直4ガソリンエンジンが採用される。
トランスミッションは今回が国内初導入となる、新開発の6段ATとなっている。
トランスミッションは今回が国内初導入となる、新開発の6段ATとなっている。
センターコンソールに設けられた走行モード切り替え機構のコントローラー。
センターコンソールに設けられた走行モード切り替え機構のコントローラー。
4WD車であることを示す「ALLGRIP」のエンブレム。助手席側のダッシュボードとテールゲートに装着される。
4WD車であることを示す「ALLGRIP」のエンブレム。助手席側のダッシュボードとテールゲートに装着される。

■SX4のコンポーネンツを活用しつつ、悪路走破性を強化

プラットフォームは、SX4 Sクロスのものをベースに185mmという最低地上高に合わせて一部を調整したもので、足まわりについては、オフロード走破性とオンロードでの操縦安定性、および快適な乗り心地の両立を重視した設定となっている。

またエンジン、ステアリング機構、サスペンション、ブレーキ、内装と、各所において徹底した軽量化を図ることで、車両重量をFF車で1140kg、4WD車で1210kgに軽減。一方で、重量比にしてボディーの50%の箇所に、最大で1500MPa級までのハイテン材を使用しており、重量増を抑えつつ優れた衝突安全性も確保しているという。

エンジンもSX4 Sクロスと同じ「M16A」型1.6リッター直4 DOHCで、ペンデュラム(振り子)式エンジンマウントの採用や排気系、冷却系の改良などを通して各部を軽量化。また、ピストンリングなどのフリクション低減を図ることで、燃費性能を向上させているという。最高出力は117ps/6000rpm、最大トルクは15.4kgm/4400rpm。燃費についてはアイドリングストップ機構の搭載とも相まって、FF車で18.2km/リッター、4WD車で17.4km/リッターを実現している。

これらに対し、SX4 Sクロスと大きく異なるのがトランスミッションで、CVTではなく、国内ではこれが初投入となる新開発のトルコン式6段ATを採用している。これはオフロード走行でトランスミッションにかかる負荷を考慮したためで、自動変速に加え、シフトパドルを使って手動変速することもできる。

また4WD車の駆動システムには、FFをベースに電子制御カップリングで後輪に駆動力を伝えるフルタイム4WD「ALLGRIP」を採用。基本構造はSX4 Sクロスと同じものだが、こちらもオフロード走行を重視して改良が施されている。
具体的には、対角の位置にある2輪のスリップを検知すると、自動で空転するタイヤにブレーキをかけ、ほかのタイヤに駆動力を伝達するトラクションコントロール制御について、走行モード切り替え機構で「LOCK」を選んでいない状態でも作動するようにシステムを変更。また「LOCK」選択時には、空転するタイヤにより強力にブレーキをかけ、グリップしているタイヤに強い駆動力を伝達するようになった。

フロントグリルのスズキのエンブレム。「レーダーブレーキサポートII」のミリ波レーダーユニットが内蔵されている。
フロントグリルのスズキのエンブレム。「レーダーブレーキサポートII」のミリ波レーダーユニットが内蔵されている。
ステアリングホイールに装備された、アダプティブクルーズコントロールのコントローラー。
ステアリングホイールに装備された、アダプティブクルーズコントロールのコントローラー。
アダプティブクルーズコントロールの作動状態は、メーター内のマルチファンクションディスプレイで確認可能。前走車との距離は3段階で調整できる。
アダプティブクルーズコントロールの作動状態は、メーター内のマルチファンクションディスプレイで確認可能。前走車との距離は3段階で調整できる。

■自動緊急ブレーキに加え、ACCも標準装備

オートライトや雨滴感知オートワイパー、急ブレーキ時に自動点灯するエマージェンシーストップシグナルなど、装備は充実しており、4WD車にはヒルディセントコントロールも搭載されるほか、全車に「レーダーブレーキサポートII」が標準装備される。

レーダーブレーキサポートIIとはセンサーにミリ波レーダーを用いた運転支援システムである。コンパクトワゴン「ソリオ」から導入が進められているもので、特に新型エスクードに搭載されるものについては、大幅な機能強化が図られている。

具体的には、前走車に対して追突する危険性が高まった際に、自動で弱いブレーキをかける「前方衝突警報ブレーキ機能」を新たに採用したほか、衝突時の被害を軽減、もしくは衝突を回避する「自動ブレーキ」についても、作動速度域を拡大。これまでは約5~約30km/hだったが、新型では静止車両に対しては約5~約30km/h、移動車両に対しては約5~約100km/hの速度域で作動するようになった。

さらに、レーダーブレーキサポートIIのミリ波レーダーを活用したアダプティブクルーズコントロールを全車に採用。車速は約40~約100km/hの間で、前走車との距離は1(短)、2(中)、3(長)の3種類の中から設定が可能となっている。

(webCG)

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