静かで滑らかで、そして重厚

走りだして、最初に感じられるのは静粛性の高さだ。風切り音やタイヤノイズの方が気になるくらいだ。

もうひとつ驚かされるのは、路面からの大小さまざまなショックをほぼ完全に遮断していることだ。舗装のつなぎ目や段差、粗めの粒子のアスファルトなどを微(かす)かに認識することはできるけれども、それは一瞬で過ぎ去ってしまう。これほど静かで滑らかで快適なSUVには乗ったことがない。

608psと900Nm(91.8kgm)はだてではなく、右足の少しの踏み込みだけでベンテイガを軽々と加速させていく。重厚かつ滑らかに、静々と加速していく。荒々しさやたけだけしさのような振る舞いが一切ないのもまたベントレーそのものだ。

ベンテイガには「ベントレー・ダイナミック・ライド」という、SUVでは世界初の電動アクティブスタビライザーが組み込まれている。コーナリング時にロールを抑えて内側のタイヤの接地性を高めて、乗り心地とハンドリングを向上させるためのものだ。その効能は極めて自然で、ロールは感じさせるがロールスピードはよく制御され、姿勢変化による乗員の動きが最小限に抑えられている。コーナリング時にはボディーの大きさを感じさせない。

動力性能は、0-100km/h加速が4.1秒で、最高速は301km/h。SUV最速を目指して開発された。
動力性能は、0-100km/h加速が4.1秒で、最高速は301km/h。SUV最速を目指して開発された。
メーターは2眼式。タコメーター(左)のレッドゾーンは6250~8000rpm。スピードメーター(右)の表示は320km/hまで。ステアリングにはシフトパドルが備わる。
メーターは2眼式。タコメーター(左)のレッドゾーンは6250~8000rpm。スピードメーター(右)の表示は320km/hまで。ステアリングにはシフトパドルが備わる。
トゥールビヨンのクロックと並んで個性的なのがこのピクニックハンパー。3ピース構造(写真の配列では、左からボトルクーラー、カトラリーセット、多目的収納)になっており、ラゲッジスペースの幅にぴったり収まるように作られている。
トゥールビヨンのクロックと並んで個性的なのがこのピクニックハンパー。3ピース構造(写真の配列では、左からボトルクーラー、カトラリーセット、多目的収納)になっており、ラゲッジスペースの幅にぴったり収まるように作られている。
テールライトには「B」の形に光るグラフィックが取り入れられている。
テールライトには「B」の形に光るグラフィックが取り入れられている。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

ベンテイガの他の画像を見るためには、写真一覧をご覧ください。

関連記事
  • ベントレー・ベンテイガ(4WD/8AT)【試乗記】 2016.12.21 試乗記 ベントレー初のSUV「ベンテイガ」がいよいよ日本の公道に降り立った。パワーとスピード、そしてラグジュアリー性において、他を凌駕(りょうが)すべく開発された“世界最高峰のSUV”。その実力を全方位的に探った。
  • ベントレー・フライングスパーV8 S(4WD/8AT)【試乗記】 2017.1.16 試乗記 「ベントレー・フライングスパーV8」の高性能仕様「V8 S」に試乗。21psと20Nmのエクストラを得た「S」モデルで印象的だったのはバランスの良さ。端正さとスポーティーさがジェントルに釣り合った、きめ細かなドライバーズカーだった。
  • ベントレー・ミュルザンヌ(FR/8AT)【海外試乗記】 2016.7.29 試乗記 2009年に発表された「ベントレー・ミュルザンヌ」。その“フェイスリフト版”の国際試乗会が、ドイツ南部のシュロス・エルマウというホテルを本拠地に催された。アルプス山麓でのドライビングを通して感じた、ベントレーの旗艦が放つ魅力を報告する。
  • フェラーリGTC4ルッソT(FR/7AT)【海外試乗記】 2017.4.18 試乗記 V12からV8ターボへ、4WDからFRへと改められた「フェラーリGTC4ルッソT」は、見た目からすればGTC4ルッソ・シリーズの追加グレードだ。しかし乗ればその差は歴然。V12モデルとは似て非なるグランツーリスモに仕上がっていた。
  • テスラ・モデルX P90D(4WD)【試乗記】 2017.4.12 試乗記 電気自動車(EV)専業メーカー・テスラのラインナップに新たに加わったSUV「モデルX」に試乗。特徴的な開き方のリアドアや、過剰ともいえるほどの動力性能など、既存のSUVとはまるで違う価値観のもとにつくられた、その魅力に迫った。
ホームへ戻る