新型ボルボXC90の国内販売がスタート

2016.01.27 自動車ニュース
「ボルボXC90」(写真は最上級モデルの「T8 Twin Engine AWD Inscription」)
「ボルボXC90」(写真は最上級モデルの「T8 Twin Engine AWD Inscription」)

ボルボのフラッグシップSUV「XC90」がフルモデルチェンジ

ボルボ・カー・ジャパンは2016年1月27日、最上級SUV「XC90」の日本導入を発表。同日、販売を開始した。

リアビュー。他のボルボ車にも見られる、縦型のリアコンビランプが採用される。
リアビュー。他のボルボ車にも見られる、縦型のリアコンビランプが採用される。
インテリアの様子。センターコンソールは、ドライバー側に向かってオフセットされている。
インテリアの様子。センターコンソールは、ドライバー側に向かってオフセットされている。
新型「XC90」のフロントまわり。クリーンでモダンなスカンジナビアンデザインでまとめられている。
新型「XC90」のフロントまわり。クリーンでモダンなスカンジナビアンデザインでまとめられている。
サイドビュー。全長、ホイールベースともに先代モデルより拡大されている。
サイドビュー。全長、ホイールベースともに先代モデルより拡大されている。
シートのレイアウトは、前から順に2-3-2のフォーメーション。
シートのレイアウトは、前から順に2-3-2のフォーメーション。

■“新世代ボルボ”の第1弾

2014年夏に本国で発表され、2015年春から欧米で販売されていたボルボのフラッグシップSUV、新型「XC90」がようやく日本上陸を果たした。先代(初代)XC90のデビューは2002年。12年ぶりのフルモデルチェンジである。
現行ラインナップのうち、今回のXC90を除く全てのモデルが、基本設計の時期をフォード傘下時代にまでさかのぼるのに対して、新型XC90は約1兆3000億円もの投資による構造改革から生み出された、新世代ボルボの第1弾となる。久々の完全自社設計で、かねて開発を進めてきた「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」と呼ばれるプラットフォームを初採用した。

SPAは、ひとことで言えば、フォルクスワーゲングループのMQBなどと同じ、フレキシブルなモジュラープラットフォーム。軽量かつ高剛性で、安全性の劇的な向上はもとより、電動化や自動運転を見据えたSPAは、新型XC90を皮切りに今後登場するボルボの中型~大型車に採用されることになる。

北欧神話に登場するトール神(雷神)のハンマーをモチーフにしたT字型のポジションライトを配したLEDヘッドライトや、リニューアルされたアイアンマークが輝くグリルが特徴的なエクステリアは、けれんみがなく落ち着いた印象。ボディーサイズは全長4950mm、全幅1960mm(エントリーモデルは1930mm)、全高1775mmで、先代よりも140mm長く、25mm幅広くなっている。ホイールベースは2985mmで、130mm延長された。
先代の時代から北米におけるボルボの主力車種であることもあってか、市場でライバルとなるであろうドイツ勢のプレミアムSUVと比べても、これより大きいのは「メルセデス・ベンツGLS」「アウディQ7」くらいという立派なサイズである。にもかかわらず、SPAの採用によって、車重は先代比で120kgも軽量化されている。

インテリアはボルボならではの、上質で温かみを感じさせるスカンジナビアンデザインで、シートは2-3-2の7座となる。
インフォテインメントシステムの操作系には、ドライバーが直感的に操作可能な独自のシステム「SENSUS(センサス)」を採用。走行中に必要な情報は、12.3インチのドライバーディスプレイ(メーターパネル)と、ヘッドアップディスプレイに表示され、縦型のタッチスクリーン式センターディスプレイにはナビゲーションやエアコン、メディアなどの主要機能の操作系が集約されている。またアップル社のCarPlayも標準装備し、SENSUSとの高い親和性を実現しているという。

「T8 Twin Engine」のシャシー。ターボとスーパーチャージャーで過給されるエンジンに、電気モーターが組み合わされる。
「T8 Twin Engine」のシャシー。ターボとスーパーチャージャーで過給されるエンジンに、電気モーターが組み合わされる。
センターコンソール。写真左は「T8 Twin Engine AWD Inscription」に与えられるクリスタル製のシフトレバー。中央に見えるのはエンジンのオン/オフボタン。
センターコンソール。写真左は「T8 Twin Engine AWD Inscription」に与えられるクリスタル製のシフトレバー。中央に見えるのはエンジンのオン/オフボタン。
発表会では、ボルボ・カーズ・セーフティ・センターのロッタ・ヤコブソン氏(写真右)も登壇。新型「XC90」に搭載される安全装備を紹介した。
発表会では、ボルボ・カーズ・セーフティ・センターのロッタ・ヤコブソン氏(写真右)も登壇。新型「XC90」に搭載される安全装備を紹介した。
荷室の様子。2列目および3列目シートの背もたれを前方に倒すことで、フラットかつ広大な荷室をつくりだせる。
荷室の様子。2列目および3列目シートの背もたれを前方に倒すことで、フラットかつ広大な荷室をつくりだせる。
「XC90 T6 AWD R-DESIGN」
「XC90 T6 AWD R-DESIGN」

■新たな安全装備も搭載

エンジンは新世代のパワーユニットとして、既存車種にも一部が採用されている2リッター直4の「Drive-E(ドライブ・イー)」シリーズから3種類が選ばれた。直噴ターボの「T5」は、最高出力254ps、最大トルク35.7kgmを発生し、燃費はJC08モードで12.8km/リッター。直噴ターボにスーパーチャージャーを加えた「T6」は、最高出力320ps、最大トルク40.8kgmを発生。
そしてボルボとしては日本初導入となるプラグインハイブリッドの「T8 Twin Engine(ツインエンジン)」 は、T6のツインチャージャーエンジンと電気モーターを組み合わせ、システムトータルで407ps、65.3kgm(欧州参考値)という高出力と大トルクを実現すると同時に、JC08モードで15.3km/リッターの低燃費を達成。モーターのみでは、最長35.4km走行できる。
トランスミッションは全車8段ATで、駆動方式は4WDのみとなる。

SPAの導入により一新されたシャシーには、新たにフロントにダブルウィッシュボーン、リアには軽合金製のリーフスプリングを用いたインテグラルアームサスペンションを採用。5つのドライブモードを選択可能なエアサスペンションもオプション設定されている。

古くは3点式シートベルト、最近では衝突回避支援システムを他に先駆けて全車に標準装備するなど、ボルボの安全哲学は世界をリードしてきたが、新型XC90にも世界初となる2つの安全技術が採用されている。ひとつは「ランオフロード・プロテクション(道路逸脱事故時保護システム)」。これは車両が道路から逸脱したことを検知すると、即座にシートベルトを巻き上げ、シートとシートフレームの間にあるメタル製クッションが乗員にかかる衝撃を吸収し、乗員の身体へのダメージを軽減する機能。もうひとつは「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」。右折時に直進してくる対向車との距離や速度を検知し、そのまま右折すると衝突の可能性があると判断した場合、衝突を回避・軽減するオートブレーキが作動するというものである。これらをはじめとする先進の安全装備を全車標準で備えるほか、ユーロNCAPの衝突テストにおいても、最も安全なSUVとして“Best in Class Cars of 2015”に選ばれている。

新型XC90のラインナップと価格は、以下の通り。

・XC90 T5 AWD Momentum:774万円
・XC90 T6 AWD R-DESIGN:879万円
・XC90 T6 AWD Inscription:909万円
・XC90 T8 Twin Engine AWD Inscription:1009万円

(文=沼田 亨)

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