フィアット500Xクロスプラス(4WD/9AT)

こういうエンジンはほかにない 2016.03.04 試乗記 ジープと共同開発されたフィアット初のコンパクトSUV「500X」。見た目以外の「フィアットらしさ」はどこにあるのか? 1.4リッター直4マルチエアターボエンジンと9段ATを組み合わせた4WDの「クロスプラス」で新潟を目指した。

せっかくシャレをきかすなら

「フィアット500X」はなんともシャレのきいたクルマである。まあ、現代の「500」がもともとジョークのような企画だから、シャレがきいているのは当然といえば当然だ。
ただ、500に膨張剤を混ぜてプックリとふくらませたような500Xの姿には、1950~70年代のオリジナル「ヌオーバ500」に心酔する信者に「コレジャナイ!」といわしめる悪ノリ感が、いよいよ強まっている気もする。

500Xという車名の末尾Xはいうまでもなく“クロスオーバー”を意味するものだろう。ただ、せっかくシャレをきかすなら「ジャルディニエラ」や「ムルティプラ」など、往年の「500/600」の由緒正しい派生名を使ったほうがウケたのでは……とも思う。だって「アバルト」では「595」とか「695」とか、あるいは「アセットコルサ」など、往年の車名をけっこう大胆に活用しているではないか。

もっとも、ジャルディニエラはステーションワゴン名だったので、500Xとは微妙に立ち位置がちがう。また、ムルティプラはそもそもミニバン名で、なおかつ数年前まで別モデルで使われていた生々しい記憶があるので、使いにくかったのもしれない。
だとすれば、500/600系ではないけど「カンパニョーラ」はどうか。初代カンパニョーラはまさしく「フィアット版ジープ」だったから、ジープとの共作であるこのクルマにもうってつけ……と思ったら、自動車名としてのカンパニョーラの商標はイヴェコが持っていて、「イヴェコ・カンパニョーラ」というSUVも現役で売っているっぽい。残念。

閑話休題。いつの間にか、500Xというクルマ本体とはまるで関係のない話になってしまった。ただ、マニアなオッサンがこういうノリで盛り上がる時点で、すでにフィアットの術中にハマっているということである。

「クロスプラス」にはレザーシートが与えられる。フロントシートには8wayの電動調整機構とシートヒータ―が備わる。
4WDの「クロスプラス」のボディーサイズは、全長×全幅×全高=4270×1795×1625mm。FFモデルより全長が20mm長く、全高が15mm高い。
「クロスプラス」には、スキッドプレートが付いた専用バンパーやマットクロム仕上げのモールディング、ルーフレールなどが備わる。

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