ブリヂストンが2016年モータースポーツ活動発表

2016.03.18 自動車ニュース
 

ブリヂストンが2016年のモータースポーツ活動計画を発表

ブリヂストンは2016年3月17日、東京・港区の同社グローバル研修センターにおいて2016年モータースポーツ活動発表会を行った。

「レース会場に身を置き、喜びを直接感じることが“ワクワク”の提供につながる」と語る、ブリヂストンの東 正浩執行役員。
タイヤ製品開発・モータースポーツ技術担当の市川良彦執行役員は、「ブリヂストンは勝つことにこだわっていく。それで皆さまのご期待に応えていきたい」と力強く宣言した。
会場にはSUPER GTなどで使用されるポテンザのレーシングタイヤも展示された。
86/BRZレースのクラブマンクラスに投入される「RE-71R」(写真左)と二輪用レーシングタイヤ。
イベントの最後にはトークショーが催された。写真左から、MCを務めたピストン西沢氏、ホンダの山本尚貴選手、トヨタの大嶋和也選手、ヤマハの中須賀克行選手。

■各カテゴリーで勝ちにこだわる

冒頭、登壇した消費財グローバルマーケティング戦略・モータースポーツ担当の東 正浩執行役員はブリヂストンの企業理念が「最高の品質で社会に貢献」することにあると言及。そして最高の品質でひとりひとりの顧客を支えていくことがブリヂストンの企業活動の根幹であり、さまざまな形でこうした活動に取り組んでいると前置きしたうえで、「わけてもスポーツイベントには特に力を入れている」と強調した。なぜなら、スポーツが本質的に持つ「高みを目指す」姿勢が同社の企業理念との親和性が高いからで、中でもモータースポーツ活動は「私たちの本業に直接関わっている」ために特に重要であるとし、「レース会場に身を置いて、その渦のなかで喜びを直接感じる。その経験を通じて培われた情熱が、より速く、より強く、そして極限への追求となり、良いタイヤ作りを通じて良いクルマ・バイク作りを支えるとともに、夢と情熱と感動、すなわち“ワクワク”の提供につながる」と力説した。

続いて登壇したタイヤ製品開発・モータースポーツ技術担当の市川良彦執行役員は2016年の開発の3本柱として「SUPER GT=最新技術を導入して“勝つ”」「TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race=RE-71R/RE-05Dを投入して“勝つ”」「ニ輪レース=開発の場を8耐に移して“勝つ”」とカテゴリーごとに具体的な手法を挙げながら栄冠の獲得を目指す姿勢を鮮明にした。

市川執行役員の説明からもわかるとおり、2016年のブリヂストンは、国内四輪レースではSUPER GTと86/BRZレース、そして国内ニ輪レースでは8耐に加えて全日本ロードレースを中心としてモータースポーツ活動に取り組む。このほかにも、海外の四輪レースではTOYOTA GAZOO Racingへのタイヤ供給を通じてニュルブルクリンク24時間に挑むほか、アメリカでは傘下のファイアストン・ブランドによるインディカー・シリーズへのワンメイクタイヤ供給を継続するという。

イベントの最後には、スーパーフォーミュラとSUPER GTに参戦するホンダの山本尚貴選手、SUPER GTとニュルブルクリンク24時間に挑戦するトヨタの大嶋和也選手、鈴鹿8時間耐久ロードレースや全日本ロードレースに出場するヤマハの中須賀克行選手を招いてトークショーが催され、3選手はそろってブリヂストン・タイヤの高い信頼性がモータースポーツを戦ううえで極めて重要な役割を果たしていると力説した。

発表会を終えてなんとも寂しい気持ちに陥ったのは、ブリヂストンが2015年限りでスーパーフォーミュラならびにニ輪の世界最高峰レースであるMotoGPへのタイヤ供給を打ち切ったことと無縁ではあるまい。例年に比べて華やかさに欠けていたのは、このためと思われる。そうしたなか、唯一の救いとなったのは、市川執行役員が「勝ちにこだわる」と繰り返し語ったことにある。もしもモータースポーツシーンで勝ち続けることができれば、ブリヂストンのブランドイメージ改善につながり、これが市販タイヤの一層のセールス向上に結びつく可能性がある。そうなれば、再びモータースポーツの重要性に気づき、かつてのような積極的な姿勢でレースに取り組んでくれることだろう。そんなことをあらためて期待したくなるような発表会であった。

(文=大谷達也<Little Wing>/写真=webCG)
 

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。