ホンダが「アコード」をマイナーチェンジ

2016.05.26 自動車ニュース
「ホンダ・アコード ハイブリッドEX」

本田技研工業は2016年5月26日、4ドアセダン「アコード」にマイナーチェンジを実施し、販売を開始した。

展示車のボディーカラーは、手前が「ホワイトオーキッド・パール」、奥が新色の「ディープオーロラ・メタリック」。
ボンネットの下に収まる「SPORT HYBRID i-MMD」のパワーユニット。
ハイブリッドシステムについては、モーターに加えて2リッター直4エンジンの高出力化も図られている。
新開発の電動モーター。丸型導線を巻くのではなく、無数の角型導線(導線というより棒に近い)をリング状に差し込んでいったような構造となっている。
バッテリー関係の小型化により、トランクルームの容量は424リッターに拡大した。
「ハイブリッドEX」のインストゥルメントパネルまわり。
「減速セレクター」のパドル。操作方法は一般的なシフトパドルと同じ。
「SPORT」モードの選択スイッチ。
全車標準装備となった純正ナビゲーションシステム「Hondaインターナビ」は、新たに「Apple CarPlay」に対応した。
新たに採用されたフルLEDヘッドランプ。
「ハイブリッドEX」専用のスポーツコンビシート。
テールランプやバンパー形状など、リアまわりの意匠も変更されている。

■走りも燃費も、装備もデザインも進化

アコードはホンダがグローバルに展開するDセグメントセダンであり、1976年に初代モデルがデビュー(当初は3ドアだった)。2013年に登場した現行モデルからは、日本での販売はハイブリッド車のみとなっている。

今回のマイナーチェンジでは、パワーユニットに「オデッセイ ハイブリッド」にも搭載している最新式の「SPORT HYBRID i-MMD」を採用。システム全体での最高出力を199ps(146kW)から215ps(158kW)に向上させるとともに、燃費も30.0km/リッターから31.6km/リッターに改善した(JC08モード)。

また、路車間通信技術を用いた「信号情報活用運転支援システム」を新たに採用するなど、装備も大幅に強化。内外装の意匠についても手を加えており、ボディーカラーの設定も新色の「ルナシルバー・メタリック」「ディープオーロラ・メタリック」を含む全5色に変更した。

価格はエントリーグレードの「ハイブリッドLX」が385万円、上級グレードの「ハイブリッドEX」が410万円。

■ハイブリッドシステムをより小型でパワフルに

パワーユニットに関する従来モデルからの変更点は多岐にわたる。まずエンジンについては、最高出力を143ps(105kW)から145ps(107kW)に、最大トルクを16.8kgm(165Nm)から17.8kgm(175Nm)に向上させた。また、コールドスタート時に排気の熱を利用してすばやく冷却水の温度を上げ、低温時の短距離移動における実燃費を高める「排熱回収ヒーティングシステム」をホンダ車として初採用している。

一方、モーターについては従来の丸型導線を巻いたものから角型の導線を組み合わせたものへと構造を変更することで、巻線占積率が60%に向上。従来のものより23%の小型軽量化を果たすとともに、最高出力を169ps(124kW)から184ps(135kW)に、最大トルクを31.3kgm(307Nm)から32.1kgm(315Nm)に高めている。

また、ハイブリッドシステムを統合制御する高集積PCU(パワーコントロールユニット)も、従来のものより23%の小型化と27%の軽量化を実現。リチウムイオンバッテリーとその冷却システム、DC-DCコンバーターなどからなるIPU(インテリジェントパワーユニット)については、「クラリティ フューエルセル」と同じ高密度セルの採用や、バッテリーの設計変更(18セル×4モジュールから12セル×6モジュールに)、補機類の小型軽量化などにより、1.3kWhの定格容量はそのままに、33%の小型化と12.8%の軽量化をかなえている。これに伴い、トランクルームの容量は従来の398リッターから424リッターに拡大した(VDA計測)。

■新しい機能や装備を積極的に導入

パワーユニット以外での走りに関する改良点としては、操舵(そうだ)フィールを改善するためにパワーステアリングの制御を変更。足まわりには、減衰応答性を高めてコーナリング時の姿勢を最適化するために、改良型の振幅感応型ダンパーを採用した。また、制動装置に関しては電動サーボブレーキの操作フィールを改善したほか、制動時のエネルギー回生量を向上させた。吸音材や遮音材の追加などにより車内の静粛性も高めている。

このほかにも、新機能としてステアリングホイールのパドルによってアクセルオフ時の減速度を4段階に調整できる「減速セレクター」を採用(ホンダ車初)。走行モードには「D」「ECON」に加え、アクセル操作に対するパワーユニットの応答性を高める「SPORTモード」を設定した。

運転支援装備の充実化も図っており、自動緊急ブレーキや前走車追従機能付きクルーズコントロール、ステアリングアシスト機能付き車線維持支援システムなどからなる「Honda SENSING」については、隣車線の後方を走るクルマを監視する「レーンウオッチシステム」を追加したうえで、EXに加えてLXでも標準装備化。また、信号のある交差点でのスムーズな運転を支援する信号情報活用運転支援システムを新たに採用した。

このシステムは警察庁やUTMS(新交通管理支援システム)との連携によって開発されたもので、信号待ちをしている際に赤信号の残り時間と発進予告を知らせる「発進遅れ防止支援」、赤信号で停止する際にアクセルオフのタイミングを知らせる「赤信号減速支援」、青信号で交差点を通過できる場合に、推奨速度を知らせる「信号通過支援」の3つの機能からなる。このシステムに対応する交差点は全国に5702カ所(2015年末現在)で、2019年度には全都道府県への展開を予定。同年までには管制センターの設置(各都道府県警察)も予定している。

また、こちらも新たに全車標準装備となった「Hondaインターナビ」についても、各種機能を強化。新たにスマートフォンとの連携機能である「Apple CarPlay」に対応したほか、サーバーに蓄積された最新情報を利用することで、車載地図では未開通となっている経路を使ったルート案内を可能としたり、目的地施設の入り口が面した道路までのガイドを実現したりと、ナビゲーションの機能そのものも高められている。

■「レジェンド」と同じシフトセレクターを採用

デザインに関する変更点としては、エクステリアではフロントバンパーやフロントグリルの意匠を変更したほか、インラインタイプのフルLEDヘッドランプや、LEDフォグランプ、導光式のLEDポジションランプを採用。上級グレードのEXにはサイドアンダーガーニッシュやトランクスポイラー、18インチアルミホイールを装備した。

一方インテリアでは、木目調装飾の色柄を変更するとともに、センターコンソールやパワーウィンドウスイッチパネル、リアアームレストリッドなどにグロスブラックパネルを、ステアリングガーニッシュとエアコンパネルにミラーブラックパネルを採用。コンソールの収納についても見直しを図ったほか、EXに専用スポーツコンビシートを装備した。

操作系では、センターコンソールに備わるシフトセレクターを、これまでのレバー式から「レジェンド」などと同じボタン式に変更している。

(webCG)
 

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