第452回:文字のカタチはクルマの命! 「KAWAII文字」の日本車はいかが?

2016.06.03 エッセイ

どうにも気になる「文字のセンス」

北京や上海のモーターショーに赴くたび驚くのは、中国車の内装フィニッシュが年々確実に向上していることだ。マテリアルの手触り、スイッチ類の操作感とも着々と進歩している。

それでも、合弁でない“オリジナル中国車”の室内には、違和感を覚えるポイントがある。ずばり、ボタンやスイッチなどに記された文字の書体および字間だ。欧州や米国のブランドとは、センスに微妙な違いがある。

かつてボクがPCをWindows機からMacに切り替えたとき、なにより感激したのは、表示される書体の美しさであった。

それらPCのディスプレイと違い、車内に記された文字は、凝視するわけではない。ユーザーによっては、ささいなことだろう。しかし、クルマはPCの何十倍ものおカネを出して買う物だ。特にそのダッシュボードは、日によっては、女房よりも顔を合わせている時間が長い。ゆえにボクとしては、車内に使われている文字は、それなりに気になるのである。

往年のクルマのダッジュボードは、メーターの書体ひとつとっても、そのクルマの性格を的確に表現していた。これはカロッツェリア・ギアによる1954年「フィアット8Vスーパーソニック」。
往年のクルマのダッジュボードは、メーターの書体ひとつとっても、そのクルマの性格を的確に表現していた。これはカロッツェリア・ギアによる1954年「フィアット8Vスーパーソニック」。
カロッツェリア・ギアが手がけた1954年「フィアット8Vスーパーソニック」。2016年5月、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」にて。
カロッツェリア・ギアが手がけた1954年「フィアット8Vスーパーソニック」。2016年5月、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」にて。
「吉利・博瑞」のインストゥルメントパネル。
「吉利・博瑞」のインストゥルメントパネル。
吉利汽車のセダン「博瑞」。2016年4月の北京モーターショーで。
吉利汽車のセダン「博瑞」。2016年4月の北京モーターショーで。

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大矢 アキオ

大矢 アキオ

コラムニスト。国立音楽大学ヴァイオリン専攻卒にして、二玄社『SUPER CG』元編集記者、そしてイタリア在住20年という脈絡なき人生を歩んできたものの、それだけにあちこちに顔が広い。今日、日本を代表するイタリア文化コメンテーター。10年以上にわたるNHK『ラジオ深夜便』リポーター、FM横浜『ザ・モーターウィークリー』季節ゲストをはじめラジオでも活躍中。『Hotするイタリア』『イタリア発シアワセの秘密 ― 笑って! 愛して! トスカーナの平日』(ともに二玄社)、『カンティーナを巡る冒険旅行』『ザ・スピリット・オブ・ランボルギーニ』(ともに光人社)、電子書籍『イタリア式クルマ生活術』(NRMパブリッシング)など数々の著書・訳書あり。