ホンダS660 MUGEN RA(MR/6MT)/ホンダ・シビック タイプR 無限パーツ装着車(FF/6MT)/日産GT-R 2008年モデル ニスモパーツ装着車(4WD/6AT)/日産セレナNISMOパフォーマンスパッケージ(FF/CVT)/日産エクストレイルNISMOパフォーマンスパッケージ(4WD/CVT)

さまざまなワクワクがある 2016.06.08 試乗記 自動車メーカー直系の4ブランドが手がけたチューニングカーに試乗。TRDとSTIの“作品”に触れた前編に続いては、無限の手になる特別な「S660」と「シビック タイプR」、さらに、NISMOがカスタマイズした「GT-R」「セレナ」「エクストレイル」の走りを報告する。

ノーマルよりも素直 ―ホンダS660 MUGEN RA

その人気から、納車待ちの状況が続いているというホンダS660をベースに、無限の新たなカスタマイズモデルが登場した。その名は「S660 MUGEN RA」。……あれ? 無限ってすでにS660用のフルエアロキットやらチューニングパーツをリリースしてなかったっけ? そう思ったアナタは鋭い。これはディーラーで購入できるコンプリートカーなのである。

納車待ちの列に並んでいる未来のS660オーナーたちが激怒しないかなぁ? と心配だが、ともかくその概要を説明すると、これは「新しいコンセプトのコンプリートカー」。“RA”の“R”は「レーシング」、“A”はアルファベットの先頭であることから「始まり」を意味しており、ここからさらにカスタマイズしていくベース車にしてほしい、という願いが込められている。

だからボディーパーツも、ノーマルから変わっているのは、無限のアイデンティティーであるドライカーボン製フロントグリルのみ。また足まわりは普段乗りでの快適性をも考慮したサスペンションが組み込まれている。
とはいえ純正装着タイヤは「ヨコハマ・アドバンネオバAD08R」だから、そのグリップに負けない剛性がデフォルトで与えられている。ちなみにバネレートは純正比でフロントが40%、リアは20%ほど高められており、ビルシュタイン製ダンパーの減衰力は縮み側を標準よりも30%ほどアップ。伸び側は1~2割程度低く設定した無限セッティングが施された。しかもシステムは車高調整式だ。
ホイールは、そのデザインおよび設計を無限が担当したBBS製の切削鍛造ホイール。1台分で約5.8kgの軽量化を実現している。

実際にこのMUGEN RAを走らせると、ノーマルよりも素直な操縦感覚が得られた。ノーマルはダンパーの伸び側減衰力が支配的で、コーナリング中の遠心力に対してイン側からクルマをロールさせないようにする。対してRAは伸び側を緩めているせいかロールが自然。そして縮み側を固めた割に、乗り心地も穏やかだった。
タイヤのグリップに頼りながらコーナリングスピードを楽しむという特性は同じ。ただしMUGEN RAのアシは車高調整式だから、その重量配分やライドハイトを調整することで、自分好みのハンドリングを得られるはず。スタビリティーコントロールが邪魔をする可能性もあるが、これだけの安定性と軽さが実感できるのであれば、カートのように、もう少しターンインでリアのグリップバランスを低くしてもよいのではないかと思えた。

無限に限らずS660を走らせて何が楽しいかといえば、“全開率の高さ”だ。今回はエンジンもスポーツマフラーが付いているだけで、さらにはスタビリティーも上がっていることから、サイクルスポーツセンターのコーナーでは、そのほとんどが全開だった。
わずかなアクセルのオン/オフで発生するクルマのロールやピッチングを観察しながら走らせていると、クルマ本来の面白さがジワリジワリと伝わってきた。やっぱり軽いって、すばらしい!

2016年5月26日に発表された、無限(M-TEC)のコンプリートカー「S660 MUGEN RA」。660台限定で販売される。

「S660 MUGEN RA」のインテリア。赤い本革シート(一部合成皮革)が目を引く。
ビルシュタイン製の車高調節式サスペンション。強度上の剛性アップも図られている。
当日の試乗コースとなった、サイクルスポーツセンターのコーナーを駆け抜ける「S660 MUGEN RA」。
「S660 MUGEN RA」の専用メーター。中央の液晶部分に「無限MUGEN」ロゴが表示される。
 

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