ボッシュ、2016年度は3~5%の成長を目指す

2016.06.08 自動車ニュース
ボッシュ(日本法人)のウド・ヴォルツ代表取締役社長。

ボッシュの日本法人は2016年6月8日、東京・渋谷の本社で記者会見を行い、2015年度のグローバル市場と日本市場における同社の業績、および今後の展望について説明した。

■日本市場での売り上げは2700億円

2015年度のグローバル市場におけるボッシュグループの売上高は、対前年比44%増の706億ユーロ(約9兆5000億円、2015年の平均為替レートである1ユーロ=134.3円で換算)。このうちの166億ユーロは、BSH Hausgeräteとオートモーティブ ステアリング(旧ZF Lenksysteme)の完全子会社化、リチウムイオン電池メーカーであるSEEOの買収といった事業基盤構成の変化による増収効果となっている。ただし事業ベースで見た場合でも、名目売上高の伸び率は10%、為替調整後の数値でも3.8%の増収となっており、世界経済が低迷する中でも成長目標と収益目標を達成した。なお、グローバル市場における日本の自動車メーカー(四輪、二輪、農建機メーカー含む)に対する売り上げは、前年比17%増となっている。

一方、2016年度の見通しとしては、売り上げの伸び率は3~5%、営業ベースの売上高利益率は前年(2014年度)並みと予想した。

こうしたグローバル市場に対し、日本市場における2015年度のボッシュの売上高は2700億円と、中国経済の不振もあって前年比3.8%のマイナスとなった。ただし、ABSやESC、カーマルチメディア製品などの売れ行きは好調に推移しており、2016年度は自動車の運転支援システムやエンジンの筒内直接燃料噴射システム、医療用検査・包装技術などに対する需要の増加から、3~5%のプラスを見込んでいる。

記者会見では、IoT技術や自動運転技術を想定したボッシュのコンセプトカー「コネクテッドカー」によるデモンストレーションも行われた。
ボッシュ独自のHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)が用いられたインテリア。クルマで移動しながらインターネット会議ができたり、自宅の状況を確認したりできるという。

■日系自動車メーカーに対する売り込みを強化

先述した企業買収や合弁企業の完全子会社化などに加え、二輪関連ビジネスを独立事業化した「モーターサイクル&パワースポーツ」事業部の発足、商用車および農建機市場を担うビジネスユニットの新設など、2015年度のボッシュは各分野における事業強化や新技術の獲得などに積極的な取り組みを見せた。

日本においても、横浜の研究開発センターを拡大してエンジン関連の試験設備を増強したほか、自動運転技術の開発では日本を独・米に続く第3の拠点と位置づけ、公道での試験を開始している。

また四輪関連事業では、グローバル市場における日系自動車メーカーに対する売り上げの拡大も目標として挙げており、2021年までの6年間で10.9%を超える年平均成長率を目指すとした。

このほかにも、IoT(Internet of Things)関連では、自動車事故の衝撃を感知して自動で救急サービスに通報する「eCall」を、2016年末に日本に導入すると発表した。この乗用車向け緊急通報サービスは、すでに世界41カ国で提供されており、システムの稼働に必要な製品だけでなく、緊急通報のための通信サービスもボッシュが提供するという。

四輪車以外の事業では、日本の二輪メーカーが世界的に大きなシェアを占めることから、先述の「モーターサイクル&パワースポーツ」事業部の本部を横浜に設置。また産業用IoTにおける需要の高まりに答えるため、同サービスを提供するボッシュ ソフトウェア イノベーションズの東京支社を2016年にオープン。日本におけるビジネスチャンスをさらに拡大するとしている。

(webCG 堀田)
 

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