第14回:地味なクルマに乗る3人が、悪党上司に猛反撃!
『モンスター上司』

2011.10.26 エッセイ

第14回:地味なクルマに乗る3人が、悪党上司に猛反撃! 『モンスター上司』

主人公もクルマも平凡だけど

「トヨタ・プリウス」「ボルボ940エステート」「フォルクスワーゲン・ジェッタ」。主人公の愛車がこの3台なんて、きっと地味な映画だろうと思うかもしれない。でも、想像は裏切られる。派手なカーアクションもあれば、美女のお色気シーンもある。そして、恐ろしい殺人映画でもあるのだ。それでいて、上質なコメディでもあり、鑑賞後に爽快な気分になれる。あなたが、誰かの部下であるならば。

このクルマのチョイスが示すように、主人公3人の人生には華がない。至って平凡で人畜無害な小市民だ。プリウスに乗るニック・ヘンドリクス(ジェイソン・ベイトマン)は、1日12時間の労働に耐えて営業部長の座を目指す毎日。デール・アーバス(チャーリー・デイ)は、ボルボ940エステートが愛車。歯科助手として働き、愛する恋人との結婚を待ち望んでいる。カート・バックマン(ジェイソン・サダイキス)は老社長に気に入られ、経理責任者として充実した日々を送る。シルバーのジェッタに乗っている。3人それぞれ、それなりに平穏で幸せな生活のように見える。

問題は、彼らの上司である。ニックが仕える取締役のデビッド・ハーケン(ケビン・スペイシー)は、昇進を餌に無理難題を押し付け、長時間労働を強いている。そして、唯一の希望だった本部長の椅子は、彼の抵抗を封じるためのうそだったことが判明するのだ。

(C)2011 NEW LINE PRODUCTIONS, INC.
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「トヨタ・プリウス」
映画『アザー・ガイズ』は先代モデルだったが、この映画には現行モデルが登場。なんと、ドラッグレース仕様?
「トヨタ・プリウス」映画『アザー・ガイズ』は先代モデルだったが、この映画には現行モデルが登場。なんと、ドラッグレース仕様?

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鈴木 真人

鈴木 真人

名古屋出身。女性誌編集者、自動車雑誌『NAVI』の編集長を経て、現在はフリーライターとして活躍中。初めて買ったクルマが「アルファ・ロメオ1600ジュニア」で、以後「ホンダS600」、「ダフ44」などを乗り継ぎ、新車購入経験はなし。好きな小説家は、ドストエフスキー、埴谷雄高。好きな映画監督は、タルコフスキー、小津安二郎。