【F1 2016】マクラーレン・ホンダのドライバーが日本のファンと交流

2016.10.05 自動車ニュース
Hondaウエルカムプラザ青山で開催された、「McLaren-Hondaドライバーアピアランス」の様子。
Hondaウエルカムプラザ青山で開催された、「McLaren-Hondaドライバーアピアランス」の様子。

F1世界選手権第17戦日本GPの開幕を2日後に控えた2016年10月5日、東京・青山にある本田技研工業の本社において、マクラーレン・ホンダのドライバーであるジェンソン・バトンとストフェル・バンドールンが、ファンを前にレースへの思いなどを語った。

この日は、マクラーレン・ホンダの2人のドライバー、ジェンソン・バトン(写真左)とストフェル・バンドールン(右)が登壇。ファンを前に、週末にひかえた日本GPへの意気込みなどを語った。
この日は、マクラーレン・ホンダの2人のドライバー、ジェンソン・バトン(写真左)とストフェル・バンドールン(右)が登壇。ファンを前に、週末にひかえた日本GPへの意気込みなどを語った。
会場に展示されたマクラーレン・ホンダのマシン「MP4-31」。1.6リッターV6ターボエンジン+ERSを搭載する。
会場に展示されたマクラーレン・ホンダのマシン「MP4-31」。1.6リッターV6ターボエンジン+ERSを搭載する。
ストフェル・バンドールン。2017年シーズンは、フェルナンド・アロンソとタッグを組み、マクラーレン・ホンダからF1にフル参戦する。
ストフェル・バンドールン。2017年シーズンは、フェルナンド・アロンソとタッグを組み、マクラーレン・ホンダからF1にフル参戦する。

■バトンにとっては「最後の鈴鹿」

ホンダの本社1階、Hondaウエルカムプラザ青山で行われた「McLaren-Hondaドライバーアピアランス」には、バトンとバンドールンが新型「ホンダNSX」に乗って登場。多くのF1ファン&ホンダファンの前にさっそうと現れた。

日本通として有名なバトンは「コンバンハ」とまずは日本語であいさつ。続けて「ホンダにとってもチームにとっても、日本GPは大切なレース。私にとっては、F1での最後の鈴鹿になるかもしれない。自分をサポートしてくれるファンのためにも、いい走りをお見せしたい」と、目前に迫った鈴鹿サーキットでの日本GPに対する思いを語った。

バトンは9月のイタリアGPで、来季から「休養」することを表明している。2000年のGPデビューから17シーズン、前戦マレーシアGPでは史上3人目となる出走300戦を達成したドライバーとして、また2003年にBARホンダをドライブしてから合計8年シーズン“ホンダファミリー”の一員だったドライバーとして、ラストになるかもしれない鈴鹿のレースには人一倍の思い入れがあることをうかがわせた。

大先輩のバトンの後釜として来年マクラーレンをドライブするのが、2015年のGP2チャンピオンであり、今年日本のスーパーフォーミュラにも参戦している24歳のベルギー人、バンドールンだ。けがで欠場したフェルナンド・アロンソの代役で第2戦バーレーンGPに急きょ出場、予選ではバトンを2つ上回る12位、決勝では10位入賞と、デビューレースで大活躍した期待の新人である。

ホンダ本社を初めて訪れたというバンドールンは、「自分にとってF1フルシーズンとなる来季は、大きなチャレンジ。今年のバーレーンでは、マクラーレン・ホンダの一員として初得点できた。来季も素晴らしい走りをしたい」と新シーズンに向けた抱負を述べた。

2015年にF1にカムバックしたホンダだったが、かつて黄金期を築いた盟友マクラーレンとの再出発は予想以上の苦難の道となってしまった。昨シーズン獲得した総ポイントはわずか27点、コンストラクターズランキングは下から2番目の9位という惨憺(さんたん)たる結果に終わったのだが、今シーズンは着実にポイントを稼げるようになり、第16戦マレーシアGPまでに62点を集めランキング6位。チームのポジションは中位まできている。
「とても大きな前進、進歩だ」と今シーズンこれまでを振り返るバトン。「来年はレギュレーションも変わる。近い将来、必ず優勝すると思う」とファンの前で力強く語った。

終始笑顔のバトン(写真左)に比べ、やや緊張気味に見えたバンドールン(右)だったが、マイクを渡されると日本語を口にし、会場をわかせた。
終始笑顔のバトン(写真左)に比べ、やや緊張気味に見えたバンドールン(右)だったが、マイクを渡されると日本語を口にし、会場をわかせた。
かつてバトンとともにF1を戦った佐藤琢磨も、スペシャルゲストとして来場。現地で日本GPを観戦するファンに対して「レース当日も、僕と鈴鹿で嫌というほど会えますよ」などと語り、笑いを誘った。
かつてバトンとともにF1を戦った佐藤琢磨も、スペシャルゲストとして来場。現地で日本GPを観戦するファンに対して「レース当日も、僕と鈴鹿で嫌というほど会えますよ」などと語り、笑いを誘った。
当日の会場には、“ウェブ抽選”により選ばれた320人のファンが来場。レーシングドライバーの話に聞き入った。写真手前は、新型「ホンダNSX」。
当日の会場には、“ウェブ抽選”により選ばれた320人のファンが来場。レーシングドライバーの話に聞き入った。写真手前は、新型「ホンダNSX」。

■長年の日本通ぶりも披露

その後トークの話題は、ドライバーのプライベートに。先週末のマレーシアGPを終えて月曜日に日本入りしたバトンは、日本での過ごし方を聞かれると、「毎年フィットネスとして皇居周辺を走っているんだけど、よく声かけられて、サインしたり写真を撮ったりしているよ」と、ファンとの交流のもようを紹介した。

一方、スーパーフォーミュラ参戦で日本滞在も長いバンドールンには、司会者が「好きな日本語はありますか?」と質問。しばし押し黙ったのち、「チョットマッテ」と上手な日本語で返し、会場をわかせた。

「日本で過ごすのは今年が初めてだけれど、だいぶ慣れてきて、東京は“地元”になってきたよ」と真面目に答えるバンドールンに、横からバトンが先輩として思わぬ“アドバイス”を授けた。
「きみ、独身だよね?」とバトン。「いい言葉を2つ教えてあげるよ。“KAWAII(カワイイ)”と“KIREI(キレイ)”だ」。F1ドライバーきっての日本通の面目躍如たる(!?)コメントだった。

トークの締めくくりにはスペシャルゲスト、元F1ドライバーの佐藤琢磨が登場し会場は大盛り上がり。佐藤とバトンは2004、2005年とBARホンダでチームメイトだった仲。2003年最終戦日本GP、ジャック・ビルヌーブの参戦取りやめで急きょ出場が決まった佐藤とバトンがダブル入賞し、チームをコンストラクターズランキング5位に押し上げた、そんなかつての戦友との再会に、バトンの顔もほころんだ。
最高峰F1を戦うドライバーの魅力を間近に感じることができたファンもまた、満足げな表情だった。

今年で28回目となる鈴鹿でのF1日本GP、決勝は10月9日に行われる。

(文=bg/写真=webCG)

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