三菱、「RVR」など3車種に低燃費化技術採用

2011.10.20 自動車ニュース
「三菱RVR G」
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用

三菱、「RVR」「ギャランフォルティス」「ギャランフォルティス スポーツバック」に低燃費化技術を新採用

三菱自動車は、新型「MIVEC」エンジンとアイドリングストップ機構「オートストップ&ゴー(AS&G)」を開発し、2011年10月20日、「RVR」「ギャランフォルティス」「ギャランフォルティス スポーツバック」に搭載、低燃費化を図った。

「4J10」型MIVECエンジン。「RVR」「ギャランフォルティス」「ギャランフォルティス スポーツバック」に搭載される。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用
トランスミッションはCVTが組み合わされ、これに「AS&G」も備わり、低燃費化が図られた。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用

■1.8リッターエンジンを高効率化

新開発の「4J10」型MIVECエンジンは、1.8リッター直列4気筒。これまでの「4B10」型と同じ排気量(ボア、ストロークも同じ)で、最高出力139ps/6000rpm、最大トルク17.5kgm/4200rpmというスペックも変わらない。しかしながら、新たな可変バルブタイミング機構「MIVEC」を開発したことに加えて、燃焼の改良やピストンの摩擦抵抗の低減などにより、高効率化を図っている。

従来の「4B10」型のMIVECが吸排気のバルブタイミングを連続的に変えていたのに対し、新しいMIVECはバルブタイミングとバルブリフト量(吸気バルブのみ)を連続的に変えるようにしたのが大きな違い。これにより、たとえば低負荷時は吸気バルブを早めに閉じてポンピングロスを減らすとともに、吸気バルブのリフト量を抑えることでフリクションを低減する。一方、高負荷時は、吸気バルブを遅く閉じてポンピングロスを減らす一方、排気バルブを遅く閉じることで膨張エネルギーを回収し、高効率化を図る。

これまでの可変バルブタイミングリフト機構に比べてシンプルな構造を実現したのも見どころのひとつだ。従来の「4B10」型MIVECがDOHC16バルブだったのに対し、新しいMIVECはSOHC16バルブを採用。さらに、吸気バルブのリフト量と開弁時間、吸排気のバルブタイミングをひとつの機構でコントロールできるようにし、動弁系の軽量コンパクト化を図った。

メーター内のマルチインフォメーションディスプレイには、燃費値やECOランプ、「AS&G」の作動状況などが表示される(写真はRVR)。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用
新MIVECエンジンは、「RVR」の「M」と「G」「ROADEST M」「ROADEST G」に搭載される。「E」には従来型MIVEC(4B10型)が搭載される。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用

■CVTに対応したアイドリングストップ機構

アイドリングストップ機構の「AS&G」は、ヨーロッパでは「ASX(日本名:RVR)」や「ランサー(同ギャランフォルティス)」のマニュアルトランスミッション車にすでに搭載されている。今回のAS&GはCVT用に新たに開発されたもので、これにより日本向けの車両にも対応できるようになった。

AS&Gは、一般的なアイドリングストップ機構と同じように、ブレーキを踏んで停車するとエンジンが自動的に停止。発進時はブレーキから足を離すと再始動する。また、アイドリングストップ中にステアリングを操作してもエンジンは再始動。ただし、ステアリングを60度以上切った状態ではアイドリングストップを行わない。緩い坂道で発進する際には、ヒルスタートアシスト機能によりクルマの後退を防止する。急な坂道ではアイドリングストップを行わない仕様だ。

また、新型MIVECエンジンと組み合わせることで、迅速でスムーズな発進や、始動燃料量の抑制を実現したという。

新型MIVECエンジンとAS&Gの搭載により、どの程度、燃費が向上するのか。たとえば、「RVR」の場合、10・15モード燃費はFF車、4WD車とも1.8km/リッター向上してそれぞれ17.0km/リッターと16.8km/リッターに。また、「ギャランフォルティス」「ギャランフォルティス スポーツバック」でも、従来型に比べて1.8〜2.0km/リッター向上し、FF車:17.0km/リッター、4WD車:16.8km/リッターを実現。いずれも平成22年度燃費基準+25%を達成し、エコカー減税(75%減税)の対象となっている。

「ギャランフォルティス」は、NA車に新MIVEC+AS&Gが採用される。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用
「ギャランフォルティス スポーツバック」も、NA車に新MIVEC+AS&Gが採用される。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用
「ギャランフォルティス SUPER EXCEED」のインストゥルメントパネル。
三菱、「RVR」などに低燃費化技術を新採用

■グレード展開見直しや仕様の一部変更も

三菱は、今回の改良と同時に、RVR、ギャランフォルティス、ギャランフォルティス スポーツバックのグレード展開の見直しや仕様の一部変更を実施した。

共通の変更としては、走行中にアクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏んだときにブレーキを優先させる「ブレーキオーバーライド」を全車に採用。また一部グレードを除き、「リアビューモニター付きルームミラー(自動防眩機能付き)」をメーカーオプションとして設定している。

車種別の変更としては、まずRVRでは、従来4WD車のみ標準装着されていた「アクティブスタビリティーコントロール」を、「E」を除くFF全車に標準装着とした。また、シート生地の変更、ショックアブソーバーの減衰力の最適化、電動パワーステアリングの特性の見直しなどを実施している。ラインナップは、FF車が「E」「M」「G」の3タイプ。4WD車の「E」が廃止されて、「M」「G」の2タイプとなった。価格は178万5000円〜246万円。

ギャランフォルティスでは、「SPORT」を廃止して、「EXCEED」「SUPER EXCEED」「RALLIART」の3グレードに。また、ギャラン フォルティス スポーツバックも、「TOURING」が廃止されて、「SPORT」と「RALLIART」の2グレードに改められた。

デザインの変更も実施され、ギャランフォルティスのRALLIARTとギャランフォルティス スポーツバック全車に、新デザインの18インチアルミホイールを採用。ギャラン フォルティスのEXCEEDとSUPER EXCEEDに、チタニウムグレーメタリックとウォームシルバーメタリックのボディカラーを新設定。ギャランフォルティス スポーツバックのSPORTにもチタニウムグレーメタリックを追加している。インテリアでは、ドアトリム中央部にソフトレザーを全車に標準装着するなどして上質感の向上に努めた。また、人気の高いメーカーオプションをパッケージ化したパッケージオプションを用意し、従来よりも割安な料金で提供する。

価格はギャランフォルティスが183万8000円〜299万3000円。ギャランフォルティス スポーツバックは222万6000円〜302万4000円。

(文=生方聡)

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