【SUPER GT 2016】フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが今季2勝目

2016.11.13 自動車ニュース
シーズン第3戦を制した、佐々木大樹/柳田真孝組のNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。
シーズン第3戦を制した、佐々木大樹/柳田真孝組のNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。

2016年11月12日、SUPER GTの第3戦が栃木県のツインリンクもてぎで開催され、GT500クラスはNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹/柳田真孝)が、GT300クラスはNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/藤井誠暢)が勝利した。

今年の第3戦決勝は、5月22日に開催される予定だったオートポリス大会の代替レースとして、11月12日にツインリンクもてぎで行われた。
今年の第3戦決勝は、5月22日に開催される予定だったオートポリス大会の代替レースとして、11月12日にツインリンクもてぎで行われた。

GT500クラスのスタートシーン。No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fを先頭に、各マシンがゴールを目指す。


	GT500クラスのスタートシーン。No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fを先頭に、各マシンがゴールを目指す。
No.36 au TOM'S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ)。予選と同じ、3位でフィニッシュした。
No.36 au TOM'S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ)。予選と同じ、3位でフィニッシュした。

レースの現場は極限状態

今年の4月12日に発生した熊本地震の影響で、5月21~22日にオートポリスで予定されていた第3戦はキャンセルされた。そこでツインリンクもてぎで代替戦が実施されることになったのだが、その日にちは、同じもてぎで開催される最終戦の前日。結果、SUPER GTの決勝が2日連続で執り行われるという、前代未聞の展開となった。

このため通常であれば土曜日に公式予選、日曜日に決勝レースとなるスケジュールを、公式予選と決勝レースを同日に実施するワンデーイベントへと圧縮。せめてもの救いは公式練習を金曜日に2度行う3日間の日程とされたことだが、それでも各チームの忙しさは想像を絶するものがあるはず。そこにチャンピオン争いのプレッシャーがのしかかるのだから、サーキット全体が例年の最終戦とは大きく異なる異様な雰囲気に包まれたのは当然といえるだろう。

この緊張感をさらに高めたのが、チャンピオン獲得のチャンスを残したチームが多いということだった。第7戦のタイ大会(もてぎで開催されるレースは土曜日が第3戦、日曜日が第8戦との位置づけ)が終わった段階で、ポイントリーダーのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)とランキング15番手のNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀)との差は40点。極端な話、松浦と野尻が第3戦と第8戦をポール・トゥ・フィニッシュで終えて合計42点を獲得すれば、松田とクインタレッリを2点差でしのぎ逆転チャンピオンに輝くことも理論上は可能なのだ。

No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fは、結局2位でレースを終えたものの、ポイントランキングではトップに。王座をかけて最終戦に臨む。
No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fは、結局2位でレースを終えたものの、ポイントランキングではトップに。王座をかけて最終戦に臨む。
勝利をよろこぶKONDO RACINGの3人。写真左から、柳田真孝、近藤真彦監督、そして佐々木大樹。
勝利をよろこぶKONDO RACINGの3人。写真左から、柳田真孝、近藤真彦監督、そして佐々木大樹。
GT300クラスは、No.11 GAINER TANAX AMG GT3を先頭に、戦いの火ぶたが切られた。
GT300クラスは、No.11 GAINER TANAX AMG GT3を先頭に、戦いの火ぶたが切られた。
GT300クラスを制した、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/藤井誠暢)。
GT300クラスを制した、No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/藤井誠暢)。

最後までもつれるタイトル争い

もてぎで公式練習が行われた金曜日は、あいにくの雨模様でウエットコンディション。土曜日の朝一番に行われた第3戦の公式予選も、天候としては晴れだったがコンディションはウエットのままだった。ここでポールポジションを獲得したのはNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(ヘイキ・コバライネン/平手晃平)。ウエットタイヤで走り続け、コンディションが改善された最後の最後でアタックをしかける作戦が図に当たった格好だ。さらにNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが2位、No.36 au TOM'S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ)が3位となったものの、この2台はランキング11番手と8番手で逆転チャンピオンの可能性は大きくはない。一方、ランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rは12番グリッド、ランキング2番手のNo.6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ)は10番グリッドからのスタートと、こちらも決定打に欠けるポジション。混迷の度合いは、ますます深まったというべきだろう。

午後の決勝は、ドライコンディションでスタートが切られた。序盤はNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが順当にレースをリードしたものの、スタートで3番手に順位を落としたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rはタイヤ無交換作戦でこれを逆転。同じ作戦を選択した第4戦菅生に続く今季2勝目を挙げた。2位は、ウィナーに0.2秒差まで迫ってフィニッシュしたNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fで、No.36 au TOM'S RC Fは3位。この結果、No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが通算61点を獲得してランキングトップに浮上、このレースを9位で終えたNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rは58点で2番手に転落した。ランキング3番手は4位に滑り込んで54点を手に入れたNo.6 WAKO’S 4CR RC F。さらに、それまでランキング4番手につけていたNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明)も6位に食い込み、通算50点で明日の逆転チャンピオンに望みをつないだ。この混沌(こんとん)とした状況は、最終戦のチェッカードフラッグが振り下ろされるまで続きそうだ。

GT300クラスでもランキングトップと2番手が決め手を欠く結果に終わった一方で、それまでランキング8番手だったNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMSが初優勝を飾った結果、No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允)とNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ヤン・マーデンボロー)を含むトップ3チームが9点差の中に並ぶ接戦となった。なお、第3戦の2位はNo.33 Excellence PORSCHE(山野直也/J.ベルグマイスター)、3位はNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸 学/平峰一貴)だった。

(文=小林祐介/写真提供 GTA)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。