最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】

2011.10.16 自動車ニュース
2011年シーズンのGT500クラス優勝を喜ぶNo.46 S Road MOLA GT-Rのふたり。写真左から、柳田真孝とロニー・クインタレッリ。ともにタイトル獲得は初となる。
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】

【SUPER GT 2011】最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得

2011年10月16日、SUPER GT第8戦の決勝が栃木県のツインリンクもてぎで開催された。レースは予選5位からスタートしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山 哲/ブノワ・トレルイエ組)が勝利。2位でゴールしたNo.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が年間タイトルを手にした。

決勝でのひとこま。タイトル獲得をかけて、S Road MOLA(写真手前)とMOTUL AUTECH、2台のGT-Rがバトルを繰り広げた。
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】
GT500クラス決勝のスタートシーン。
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】

■予選を終えて、もう決まり?

ツインリンクもてぎで最終戦を迎えた2011年SUPER GT。GT500のドライバー部門でタイトル獲得の可能性を残しているのは、今季ミシュラン・タイヤを得て快進撃を続けるNo.46 S Road MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)、そして第7戦オートポリス大会での劇的優勝で望みをつないだNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山 哲/ブノワ・トレルイエ組)の2組のみ。
ただし、ポイントリーダーであるNo.46 S Road MOLA GT-Rと2位No.23 MOTUL AUTECH GT-Rとのポイント差は16点。したがって、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rが逆転タイトルを勝ち取るには、自らが優勝したうえで、No.46 S Road MOLA GT-Rが7位以下に沈み込む以外にすべはない。それは相当の幸運にでも恵まれない限り、起こりえないことだといえる。

予選が終わったとき、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rはほとんど絶望のふちに追いやられたはず。なにしろ、No.46 S Road MOLA GT-Rがウエットコンディションのなかでポールポジションを獲得したのに対し、自らは5番グリッドに沈み込んでしまったのだ。

迎えた決勝日、前日から降り続いていた雨も朝のうちに上がり、昼過ぎには快晴となった。コースコンディションはもちろんドライである。
スタートが切られると、No.46 S Road MOLA GT-Rは2番手以下をぐいぐいと引き離し、10周目にはその差は7秒を超えるまで広がった。同じ頃、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rも3番手までポジションを上げたが、トップには14秒差をつけられている。しかも、自らがタイトルを勝ち取るのに必要なふたつの条件のうち、満たされたものはまだひとつとしてない。依然としてNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは絶望的な戦いに挑んでいたといえるだろう。

No.23 MOTUL AUTECH GT-R。第7戦に続く猛烈な追い上げを見せてレースには見事勝利したものの、年間チャンピオンの座には手が届かなかった。
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】
チームとしてのMOLAは、GT500クラス参戦初年度でタイトルを獲得。なお、今シーズンの日産GT-Rは、全8戦中5勝と、圧倒的な強さを見せた。
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】
GT300クラスを制したNo.4 初音ミク グッドスマイル BMW。今シーズンは3勝をマークし、同クラスの年間タイトルも手にした。
最終戦はGT-Rワンツー MOLA初タイトル獲得【SUPER GT 2011】

■“手に汗握れた”最終戦

にわかに状況が変わったのは、2台がピットストップを終えた31周目のこと。チームの素早いピット作業にも助けられ、No.23 MOTUL AUTECH GT-RはNo.46 S Road MOLA GT-Rの5.1秒後方に迫ったのだ。さらにその4周後に2台のギャップは1秒を切る。追う本山は、柳田攻略の筋道を6周かけてじっくり練ると、41周目のV字コーナーで鮮やかにこれを実践。見事、トップに浮上した。

これでふたつの条件のうち、ひとつが満たされた。残る「No.46 S Road MOLA GT-Rが7位以下」も普通だったらありえないことだが、メカニカルトラブルのひとつ、ドライビングエラーのひとつでも起きれば、No.46 S Road MOLA GT-Rがタイトルを獲得するチャンスは潰える。「今日は緊張してガチガチでした」 レース後の柳田は自らをそう振り返ったが、彼はこの重大な局面でひとつもミスを犯すことなく、本山に続く2位でフィニッシュ。No.46 S Road MOLA GT-Rに初のタイトルをもたらした。

結局、レースのウィナーはNo.23 MOTUL AUTECH GT-R、チャンピオンはNo.46 S Road MOLA GT-Rと、日産陣営にとってはこれ以上ない幕切れとなった。2台のGT-Rに続く3位には、No.46 S Road MOLA GT-Rと同じミシュラン・タイヤを履くNo.39 DENSO SARD SC430(石浦宏明/井口卓人組)が滑り込んだ。

GT300クラスでは、ポイントリーダーのNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸組)が予選2位、ランキング2位のNo.4 初音ミク グッドスマイル BMW(谷口信輝/番場 琢組)がポールポジションを獲得し、予断を許さない状況のなかで決勝を迎えた。
しかし、レースではNo.4 初音ミク グッドスマイル BMWが安定して速く、2番手以下を突き放して優勝。対するNo.11 JIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458は3位に終わり、No.4 初音ミク グッドスマイル BMWの逆転チャンピオンが確定した。

チームのGSR&Studie with TeamUKYOにとっても、ふたりのドライバーにとっても、これがSUPER GTで初のタイトル獲得。いつもは強面(こわもて)の谷口が涙をこぼしながら喜びに浸る様子が、見る者の感動を誘った。

(文=小林祐介/写真=KLM Photographics J)

全身で優勝の喜びをあらわにする、No.4 初音ミク グッドスマイル BMWの谷口信輝(写真左)と番場 琢。
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