アメリカでは主役はこちら――トヨタ・プリウスPHV

ベースの「プリウス」に負けないハイブリッドモード時の低燃費を実現するため、テールゲートにはCFRP(炭素繊維強化樹脂)を用いた専用アイテムを採用。が、皮肉にもその供給体制に問題があるらしい……と、発売延期の理由がうわさされた新型「プリウスPHV」。その米国向け名称が「プリウス プライム」だ。

日本国内ではいまだ実現していない公道試乗のチャンスを、こちらロサンゼルスで先に得ることができた。ホテル地下駐車場の充電器によって“満充電”とされたところで、早速のスタート。

地下駐車場から地上へと向かう急な上りのスロープも含めて、アクセルペダルを床まで踏み込んでもエンジンがすぐには始動しないのは、通常のプリウスと大きく異なる点。

正確には、アクセル全開状態をしばらくキープするとエンジンが始動。そのエンジン出力も上乗せすることになったが、こうしてバッテリーの充電状況にゆとりがあるうちはエンジンが始動する場面はまれ。結果として、ピュアなEVという雰囲気が通常のプリウスよりもはるかに強いのが、このモデルの走りの基本テイストといっていい。

このモデルには、通常のプリウスでは発電専用に用いられる“第2のモーター”が駆動力を発するモードがある。それゆえ、より幅広い領域でエンジンパワーに頼らない走行が可能であることも、EV風味の色濃さと大いに関係がある。

が、それでも「絶対的にもう少し強い加速力が得られれば」と思えてしまったのは、“TNGA”と呼ばれる新骨格が生み出すシャシー能力に、従来型をはるかに超えた余裕が感じられるからでもある。

実は、アメリカでは標準型プリウスのような単なるハイブリッド車は、もう“エコカー”としてはカウントしなくなる。「補助金を含めれば、ベースのプリウスと逆転する」といわれる価格設定も、今後はこちらプライムが主流となることを示唆しているかのようだ。

「トヨタ・プリウス プライム アドバンスト(日本名:プリウスPHV)」
「トヨタ・プリウス プライム アドバンスト(日本名:プリウスPHV)」
新しいシャシーはパワーに対して余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)。「もう少し強い加速力が得られれば」とすら思えてくる。
新しいシャシーはパワーに対して余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)。「もう少し強い加速力が得られれば」とすら思えてくる。
「プリウスPHV」は通常の「プリウス」よりエンジンがかかる頻度が低いため、“EV風味”が強調されている。
「プリウスPHV」は通常の「プリウス」よりエンジンがかかる頻度が低いため、“EV風味”が強調されている。
EV走行距離(目標値)は60km以上。EV走行時の最高速は135km/hがうたわれている(日本仕様車の場合)。
EV走行距離(目標値)は60km以上。EV走行時の最高速は135km/hがうたわれている(日本仕様車の場合)。

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