足まわりはニュルブルクリンク仕様

ロードカー世界初、水噴射エンジンの走り心地やいかに。気負ってスタートすると、意外やフツーだった。そりゃそうだ。エンジン冷却に水噴射という手段を使っているのであって、水噴射がなにかドライバビリティーに変化をもたらすというものではない。師走の都心では、500psも試しようがないし。

ただ、師走の都心でも、アシの硬さはヒシヒシと伝わる。走りだすや、編集部Fさんが助手席で感嘆の声をあげたほどの硬さだ。M4 GTSは、ニュルブルクリンク北コースでBMW市販車史上最速の7分28秒を記録している。これはM4クーペより30秒速いという。

コイルとショックアブソーバーを一体化した4輪のコイルオーバーサスペンションは、車載工具で細かく調整が可能だが、ストックの状態では「道路交通」と「ニュルブルクリンク北ループ」用にセッティングしてある、と、トリセツに記載されている。タイヤは、「ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2」。要は、ニュルブルクリンク仕様で一般公道も走ってください、ということだろう。

それはいいのだが、ボクの場合、走りだすなりピットインしたくなったのは、シートが寝過ぎていて、前がよく見えないことである。運転席と助手席のイスは、カーボン製バケットシート。それをレザーでくるみ、アルカンターラ張りのクッションを載せた高級品で、座り心地はすばらしいが、フルバケットだから、背もたれの角度は変えられない。M4の補足版というカタチをとるトリセツは、「シート調整」から始まり、前端部4段階、後端部2段階の高さをドライバーに合わせてボルトで調整するようになっている。

一方、リアシートは軽量化のために省かれ、代わりに、宇宙人をはりつけにしたみたいなロールバーが組まれている。ことほどさように、GTSはサーキットユースに軸足を置いたクルマである。

試乗車のボディーカラーは、つや消しのフローズングレーメタリック。48万3000円の有償色となる。
試乗車のボディーカラーは、つや消しのフローズングレーメタリック。48万3000円の有償色となる。
バケットシートの高さ調整ボルトと、サスペンションの調整工具は「GTS」のロゴ入りケースに収められている。
バケットシートの高さ調整ボルトと、サスペンションの調整工具は「GTS」のロゴ入りケースに収められている。
カーボン製のフルバケットシートは、通常の「M4クーペ」のシートに比べて、50%以上の軽量化がなされている。公道では使用できないが、6点式シートベルトも付属する。
カーボン製のフルバケットシートは、通常の「M4クーペ」のシートに比べて、50%以上の軽量化がなされている。公道では使用できないが、6点式シートベルトも付属する。
後部座席は取り払われ、ロールバーが組み込まれる。ロールバーと6点式シートベルトは「クラブスポーツパッケージ」として本国ではオプション扱いとなるが、日本仕様では標準装備される。床に設置されているのは、消火器を固定するためのステー。
後部座席は取り払われ、ロールバーが組み込まれる。ロールバーと6点式シートベルトは「クラブスポーツパッケージ」として本国ではオプション扱いとなるが、日本仕様では標準装備される。床に設置されているのは、消火器を固定するためのステー。
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