コレクターズアイテムとしても最強

ウオーターインジェクションのタンクに入れるのは、蒸留水である。消費量は当然、走り方次第で、トリセツにも記述はないが、5リッタータンクがカラになるのは、満タンフル給油5~6回後とか、およそ走行2000kmとか言われている。

水噴射ゆえの違和感は何もないと書いたが、ひとつあった。エンジンをきると、2~3分、トランクから音がする。ウオーターインジェクションの流路に残った水を回収する電磁ポンプの音である。今後、内燃機関はパワーとエコのために、もっといろんなものを噴射するようになるのか!? と考えると、頭が重くなるが、トランクの床板をはぐり、タンクにジョボジョボと水が戻っているのを見たら、このマシン、ちょっとカワイイと思ってしまった。

約350kmを走って、燃費は7.7km/リッターを記録する。最新の3リッター級高性能ユーロスポーツとしては大してよくないが、500馬力カーとしては立派である。

テールランプには、まだiPhoneにも採用されていない有機LEDが使われている。限られた販売台数は、そのパーツ供給がネックになったとも言われている。史上最も痛快なMは、コレクターズアイテムとしても最強のMになるかもしれない。

(文=下野康史<かばたやすし>/写真=向後一宏/編集=藤沢 勝)

サスペンションはフロント20mm、リア17mmまで低くセッティングすることができるほか、ダンピング特性も調整が可能。
サスペンションはフロント20mm、リア17mmまで低くセッティングすることができるほか、ダンピング特性も調整が可能。
タイヤは専用の「ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2」を履きこなす。カーボンセラミックブレーキシステムも与えられている。
タイヤは専用の「ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2」を履きこなす。カーボンセラミックブレーキシステムも与えられている。
アシッドオレンジに塗装されたフロントスプリッターは、写真の状態から50mmほど前にせり出すことができる。
アシッドオレンジに塗装されたフロントスプリッターは、写真の状態から50mmほど前にせり出すことができる。
量産車としては世界で初めて採用された有機LED式のテールランプ。光源が平面であるため、全体を均一に発光させることができる
量産車としては世界で初めて採用された有機LED式のテールランプ。光源が平面であるため、全体を均一に発光させることができる

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

M4クーペの他の画像を見るためには、写真一覧をご覧ください。

関連記事
  • BMW M240iクーペ(FR/6MT)【試乗記】 2016.12.8 試乗記 コンパクトなボディーに、最高出力340psを発生する3リッター直6ターボエンジンを搭載した「BMW M240iクーペ」。MT仕様の試乗を通し、同門の高性能スポーツモデル「M2」に対するオルタナティブとしての実力を試す。
  • BMW 440iクーペ Mスポーツ(FR/8AT)【試乗記】 2016.8.23 試乗記 BMWがスペシャリティーモデル「4シリーズ」のエンジンラインナップを一新。各モデルに、モジュラー設計の新世代パワーユニットを採用した。最もパワフルな3リッター直6ターボが搭載された「440iクーペ」に試乗し、その実力を報告する。
  • BMW M2クーペ(FR/7AT)【試乗記】 2016.6.10 試乗記 最もコンパクトなBMW Mモデルとなる「M2クーペ」に試乗。その引き締まったボディーと、3リッターの直6ターボエンジンが織り成す走りは、われわれがBMWと聞いて期待するスポーティーさにあふれていた。
  • 「BMW M2クーペ」に6段MT仕様が登場 2016.10.25 自動車ニュース BMWが3リッター直6ターボエンジンを搭載した高性能スポーツクーペ「M2クーペ」に6段MT仕様を設定し、予約受け付けを開始した。価格は7段デュアルクラッチAT仕様より25万円低い768万円。納車については2017年1月からの予定となっている。
  • ルノー・ルーテシア インテンス(FF/6AT)【試乗記】 2017.2.9 試乗記 マイナーチェンジを受けた「ルノー・ルーテシア」に試乗。弟分「トゥインゴ」の、日本での人気の高まりもどこ吹く風で、本国フランスでは2016年ベストセラーカーの座を射止めたその実力とは? 愛される理由はどこにある?
ホームへ戻る