ボルボの最上級モデル「S90/V90/V90クロスカントリー」発売

2017.02.22 自動車ニュース
「ボルボS90 T6 AWD インスクリプション」
「ボルボS90 T6 AWD インスクリプション」

ボルボ・カー・ジャパンは2017年2月22日、ラインナップの最上級モデルとなるセダン「S90」とワゴン「V90」、クロスオーバー「V90クロスカントリー」の日本導入を発表。同日、販売を開始した。

こちらはフラッグシップワゴンの「V90」。写真のモデルは「V90 T6 AWD インスクリプション」。
こちらはフラッグシップワゴンの「V90」。写真のモデルは「V90 T6 AWD インスクリプション」。
「S90」「V90」と同時に、悪路走破性に優れる「V90クロスカントリー」(写真)も発売された。
「S90」「V90」と同時に、悪路走破性に優れる「V90クロスカントリー」(写真)も発売された。
発表会では、今回デビューした3車種のコンセプトモデルをデザインした、ジョナサン・ディズリー氏も登壇。のびやかなシルエットやアイコニックなヘッドランプなどデザイン上のアピールポイントを紹介した。
発表会では、今回デビューした3車種のコンセプトモデルをデザインした、ジョナサン・ディズリー氏も登壇。のびやかなシルエットやアイコニックなヘッドランプなどデザイン上のアピールポイントを紹介した。
天然素材がふんだんに使われた「S90 T6 AWD インスクリプション」のインテリア。センターコンソールの9インチモニターが目を引く。
天然素材がふんだんに使われた「S90 T6 AWD インスクリプション」のインテリア。センターコンソールの9インチモニターが目を引く。

ボルボ渾身のフラッグシップ

ボルボの新たなフラッグシップセダンである新型S90と、そのワゴン版の新型V90。前者は2015年秋に本国スウェーデンで、後者は2016年春のジュネーブモーターショーでデビューし、このたび日本上陸を果たした。

先代のS90とV90は、「960」「960エステート」の名で1990年に登場し、1996年にS90/V90に改称した。だが、1998年には生産が終了。20年近いブランクを経てその名が復活したというわけだ。

新型S90/V90は、日本でも2016年から販売されている最上級SUV「XC90」に続く新世代ボルボの第2弾。約1兆3000億円もの巨費を投資して開発した、「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」と呼ばれるフレキシブルなモジュラープラットフォームを採用している。SPAは軽量かつ高剛性で、比類なき安全性を誇る強固なボディー構造を実現。ホイールベースやオーバーハング、車重や全高に制限がなく、設計の自由度が飛躍的に向上した。電動化(PHV)や自動運転にも対応し、ハイパフォーマンスと低燃費を両立するとうたわれる。

エクステリアデザインは、2013年のフランクフルトショーに出展された「ボルボ・コンセプトクーペ」が提示した、新世代ボルボのデザイン文法に沿ったもの。FF(およびそれをベースとする4WD)ながら、「フロントオーバーハングが短くノーズが長い伝統的な高級車のスタイル」に近づけたという、伸びやかなプロポーションを持つ。フロントグリルの意匠に往年のスポーツクーペである「P1800」のディテールを採り入れるなど、ボルボの伝統も意識している。

今回は、V90クロスカントリーもラインナップされる。これは、悪路走破性をより高めるべくV90をベースに開発されたクロスオーバーモデルで、最低地上高がV90比で55mm高くなるほか、SUVテイストを加えた専用のエクステリアや、専用サスペンションが与えられている。

ワゴン「V90」のリアビュー。初期のコンセプトモデルに見られた、特徴的なデザインのリアランプが与えられている。
ワゴン「V90」のリアビュー。初期のコンセプトモデルに見られた、特徴的なデザインのリアランプが与えられている。
「V90 T6 AWD インスクリプション」の前席。表皮には上質なナッパレザーが採用される。
「V90 T6 AWD インスクリプション」の前席。表皮には上質なナッパレザーが採用される。
メーターパネルは、12.3インチの液晶表示。写真のように、中央にカーナビ画面を表示することもできる。
メーターパネルは、12.3インチの液晶表示。写真のように、中央にカーナビ画面を表示することもできる。
「T6」グレードに搭載される2リッター直4エンジン。ターボとスーパーチャージャーで過給される。
「T6」グレードに搭載される2リッター直4エンジン。ターボとスーパーチャージャーで過給される。
ワゴンモデルの荷室容量は、5人乗車時で560リッター。シートの背もたれを前方に倒すことで最大1526リッターにまで拡大できる。
ワゴンモデルの荷室容量は、5人乗車時で560リッター。シートの背もたれを前方に倒すことで最大1526リッターにまで拡大できる。
 
ボルボの最上級モデル「S90/V90/V90クロスカントリー」発売の画像

パワーユニットは過給機付きの3種類

ボディーサイズは、S90で全長4965mm、全幅1880mm、全高1445mm、ホイールベース2940mm。「メルセデス・ベンツEクラス」「BMW 5シリーズ」「アウディA6」という、市場でライバルとなるであろうドイツ御三家をはじめとする、Eセグメントの標準的な大きさである。

シャシーも当然ながら一新された。サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン、リアには軽量化と高剛性を両立したグラスファイバー複合素材のリーフスプリングを用いたインテグラルアーム式(マルチリンク)を採用。リアにはエアサスペンションもオプション設定されている。

エンジンは、新世代ボルボのパワーユニットである2リッター直4の「DRIVE-E(ドライブ・イー)」シリーズから、XC90と同じ3種類をラインナップ。直噴ターボの「T5」は、最高出力254ps、最大トルク35.7kgmを発生し、燃費はJC08モードで14.5km/リッター。直噴ターボ+スーパーチャージャーの「T6」は、最高出力320ps、最大トルク40.8kgmを発生し、燃費はJC08モードで12.5km/リッター。そしてプラグインハイブリッドの「T8 Twin Engine」 は、T6のツインチャージャーエンジンと87psを発生する電気モーターを組み合わせている。これらのうち、S90にはT5とT6が、V90には3種類すべてが、V90クロスカントリーにはT5とT6が搭載される。トランスミッションは全車8段ATで、駆動方式はT5搭載のS90とV90のみFF、ほかはすべて4WDとなる。

古くから世界をリードしてきたボルボの安全哲学。それに従い先進の安全および運転支援技術が他に先駆けて導入されてきたが、「2020年までに新しいボルボ車に搭乗中の交通事故による死亡者や重傷者をゼロにする」という目標のもと、S90/V90にも新たな2つの技術が採用されている。

ひとつは道路逸脱事故回避支援機能。車両が道路から逸脱しそうになると、ステアリングを自発的に操作、状況によってはブレーキも作動して逸脱を防止する機能で、車線境界線/側線がはっきりと視認できる道路で、速度が65~140km/hのときに作動する。もうひとつは大型動物検知機能。速度が4km/h以上のときに前方に大型動物を検知すると運転者に警告し、運転者が反応しない場合は自動的にブレーキが作動するというものである。これら2つの新技術を含む安全・運転支援技術は、全車に標準装備される。

S90/V90/V90クロスカントリーのラインナップと価格は、以下の通り。

  • S90 T5 モメンタム:644万円
  • S90 T6 AWD R-DESIGN:749万円
  • S90 T6 AWD インスクリプション:842万円
  • V90 T5 モメンタム:664万円
  • V90 T6 AWD R-DESIGN:769万円
  • V90 T6 AWD インスクリプション:799万円
  • V90 T8 Twin Engine AWD インスクリプション:899万円
  • V90クロスカントリー T5 AWD モメンタム:694万円
  • V90クロスカントリー T5 AWD サマム:754万円
  • V90クロスカントリー T6 AWD モメンタム:759万円
  • V90クロスカントリー T6 AWD サマム:819万円

(文=沼田 亨)

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