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【スペック】CX-5(SKYACTIV-G 2.0搭載車):全長×全幅×全高=4540×1840×1710mm/ホイールベース=2700mm/駆動方式=FF/2リッター直4 DOHC16バルブ(165ps/6000rpm、21.4kgm/4100rpm)(プロトタイプ)

マツダCX-5 プロトタイプ試乗会【試乗記】

話題の多いSUV 2011.10.05 試乗記 マツダCX-5 プロトタイプ(SKYACTIV-G 2.0搭載車/SKYACTIV-D 2.2ハイパワー搭載車)

マツダの次世代技術を満載したという、新型SUV「CX-5」。『webCG』のコンドーと関が、そのプロトタイプに試乗。仕上がり具合をチェックした。

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チーターをモチーフにしたというエクステリア。その鼻先には、他マツダ車とおそろいの五角形グリルが配される。
チーターをモチーフにしたというエクステリア。その鼻先には、他マツダ車とおそろいの五角形グリルが配される。 拡大
インテリアの様子。インストゥルメントパネルやドアトリムにはソフトな素材が用いられる。
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次世代技術、全部入り

関(以下「せ」):今日テストするのは、まだ発売されてないクルマ。フランクフルトモーターショーでお披露目されたばかりの、「マツダCX-5」です。
コンドー(以下「コ」):う〜ん、白黒ブチのボディーカラーが斬新過ぎるような……!?

せ:これはプロトタイプですから。市販モデルは、鮮やかな青や赤が選べるみたいですよ。今回は、クローズドサーキットで、発売前のお忍び試乗会というわけで。
コ:擬装のせいで面の構成がわかりにくいけど、全体的に躍動感あるね。いかにも“スポーツ・ユーティリティ・ビークル”って感じや。
せ:真横から見ると、フロントフェンダーの盛り上がりやリアに向かって跳ね上がるキャラクターラインなどは「デミオ」にも似てますね。

コ:目つきからして、“ヤル気まんまん”。ホイールもでかいなぁ!
せ:エクステリアデザインのモチーフは、動物のチーターだそうです。その19インチホイールはオプションで、標準はふたまわり小さい17インチ。で、18はナシ。
コ:よう見たら、白黒がチーター模様になってるわ。それにしても、兄貴分の「CX-7」と似てんのは名前だけやな。まぁ、あれからもう5年近くたってるし。「CX-5」はいかにも今風。

せ:インテリアは、ちょっと“今まで風”かなぁ……。わりとコンサバティブな印象です。
コ:奇抜やったらええってもんでもないやろ。でも、はっきりオトコくさい。マツダらしいというか。シフトレバーに「SKYACTIV DRIVE」って書いてあるのは……?

せ:「マツダの次世代環境技術、スカイアクティブ入ってます!」。
コ:ハイブリッドとかの“飛び道具”使わずに、いままでの技術を磨き上げて同じだけの燃費を……ってやつやな。「デミオ」のマイナーチェンジから、新グレードとして盛り込まれてきた。

リアシートは4:2:4の分割可倒式。乗車人数と積荷の変化に柔軟に対応できる。
リアシートは4:2:4の分割可倒式。乗車人数と積荷の変化に柔軟に対応できる。 拡大
マツダの次世代環境型ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」。高圧縮化と低フリクション化を突き詰め、従来型ユニットに比べ燃費向上とトルクアップを実現した。
マツダの次世代環境型ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」。高圧縮化と低フリクション化を突き詰め、従来型ユニットに比べ燃費向上とトルクアップを実現した。 拡大

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せ:9月にマイナーチェンジした「アクセラ」では、その2リッターバージョンも登場しました。ダイレクト感がウリの新しい6段オートマ、「SKYACTIV-DRIVE」も搭載されましたね。
コ:それが「CX-5」にもまるまる載ってるわけや。でも、いままでのは追加グレード扱いやったけど、これは完全なニューモデルなわけやし……。

せ:一連のスカイアクティブ・テクノロジーで最新のメニューとなる、新しい排気系が採用されています。4気筒エンジンの排気管が、4→2→1で連結されていて、アクセラ(12.0)を上回る14.0の高圧縮化を実現したのがポイント(欧州仕様車)。もっとも、レギュラーガソリンが支持される日本向けの仕様は13.0にとどまりますが。

コ:排気管の取り回しまで見据えた新シャシー作ったからできたっちゅうわけか。パワーも燃費も欧州仕様のほうが上行ってるみたいやけど、ランニングコスト考えたら、ハイオクってどうしても抵抗あるよな。
せ:今回はサーキットだから燃費のテストはできませんけど、そこは新設計のニューモデル。マツダの主張する「気持ちのいい走り」がどんなものか、試してみましょう。


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ホイールのサイズは、標準が17インチ。オプションで、ふたまわり大きな19インチ(写真)も用意される予定だ。
ホイールのサイズは、標準が17インチ。オプションで、ふたまわり大きな19インチ(写真)も用意される予定だ。 拡大

「キビキビ」から「しなやか」へ

コ:地味に思えたインテリアも、いざエンジンかかるとコクピットぽくっていい感じ。華はないけどスポーティ。
せ:「CX-5」の開発担当主査は、「(ユーノス・)ロードスター」や「RX-8」の開発にも携わった方なんですよ。

コ:それは関係あるかわからへんけど、加速はなかなかのもん。低速からトルキーっていうだけのことはあるね。
せ:0-100km/hの加速タイムは、ライバル「フォルクスワーゲン・ティグアン」や「トヨタRAV4」の同等グレードをしのぐ9.2秒。自社の「アテンザ」などに使われていたこれまでの2リッター直4ガソリンエンジンに比べても、トルクが全域でアップ。ピーク値は15%も増しているそうです。

コ:いまどきのSUVらしく腰高感はない。せやけど、“コシ”のほうはしっかりある。
せ:コーナリングだけじゃなくて、「走る・曲がる・止まる」のそれぞれについてGの立ち上がりが滑らかになるよう配慮されたということで。
コ:そうそう! いままで、「ロードスター」にしろ「マツダスピードアクセラ」にしろ、スポーティなマツダというと、キビキビし過ぎなところがあった。ワッと加速して、ギュッと切れて……。
せ:ときにわざとらしいというか、不自然に感じられたり。「CX-5」にそういう違和感はないですね。しなやかといえばいいのか。聞けば、コンパクトミニバンの「プレマシー」から、走りの質についての考え方そのものが変わったそうですよ。

コ:新設計のシャシーにも、何か新しいヒミツがありそうや。
せ:プラットフォームを前後に貫く主要なフレームをそれぞれ直線的に配置することで、強度を上げながらも軽く仕上げたそうです。車重は未公表ですけど、前後両端に置かれるバンパーフレームが20%(4.8kg)軽くなったのも大きいとか。

「CX-5」のシャシーをひっくり返したところ。赤く色分けされたメインフーレムが、ストレートに配置されているのがよくわかる。なお、写真向かって左が車体前方である。
「CX-5」のシャシーをひっくり返したところ。赤く色分けされたメインフーレムが、ストレートに配置されているのがよくわかる。なお、写真向かって左が車体前方である。 拡大
【スペック】CX-5(SKYACTIV-D 2.2ハイパワー搭載車):全長×全幅×全高=4540×1840×1710mm/ホイールベース=2700mm/駆動方式=4WD/2リッター直4 DOHC16バルブターボディーゼル(175ps/4500rpm、42.8kgm/2000rpm)(プロトタイプ)
【スペック】CX-5(SKYACTIV-D 2.2ハイパワー搭載車):全長×全幅×全高=4540×1840×1710mm/ホイールベース=2700mm/駆動方式=4WD/2リッター直4 DOHC16バルブターボディーゼル(175ps/4500rpm、42.8kgm/2000rpm)(プロトタイプ) 拡大

コ:そらコーナリングに効いてきそうや。「CX-7」もスポーティクロスオーバー名乗ってたけど、見た目だけやのうて、中身もえらい変わってる。
せ:実際、「CX-7」とはロールセンターの位置から違うんですよ。ちなみに「CX-5」の足まわりは、サマータイヤを履く欧州仕様とオールシーズンタイヤの北米仕様の2種類があって、日本は欧州と同じです。

コ:欧州やったらマニュアルも選べるんやろなあ。そういえば、新オートマ「SKYACTIV-DRIVE」って、いままでのとどう違うん?
せ:動力を媒介する主役を、液体を使ったトルクコンバーターから多板クラッチに変えたことで、ロックアップ領域を大幅に増やしてるんです。
コ:スリップ感が抑えられてるわけか。サーキット走ってるとあまり違いがわからへんけどね……それだけ“デキる黒子”になってるゆうことで。

せ:あと、欧州といえばディーゼルモデル。「CX-5」では、日本にもディーゼルが導入されるって噂もありますよ。
コ:ほんまかいな!? それは乗ってみな……!


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ガソリン車のエンジンルーム(写真手前)。カバーは他車のSKYACTIVグレード同様、ブルーに塗られる。
ガソリン車のエンジンルーム(写真手前)。カバーは他車のSKYACTIVグレード同様、ブルーに塗られる。 拡大

本命はディーゼル!?

せ:「SKYACTIV-D 2.2」搭載モデル、外観も内装も特にガソリンモデルと変わらないものの――
コ:この加速フィールは、すごいね! ガソリンエンジンから乗り換えると、完全にクラスが違う感じ。

せ:「V8ガソリンエンジン並み」って、いうだけのことはありますね。2基のターボで過給されるディーゼルの最大トルクは42.8kgm/2000rpm。ガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.0」(21.4kgm/4000rpm)の倍の太さで、発生回転数はなんと半分!
コ:スペック見んでも、乗れば納得。ただし、V8サウンドはないけどね。
せ:逆に、低速でもディーゼル特有のガラガラしたエンジン音は気になりません。ガソリンの「SKYACTIV-G 2.0」にしても、音は官能的なわけじゃないから、純粋にパワーの差だけが意識されますね。

コ:ステアリングやブレーキのフィールが自然な感じに仕上がってる「CX-5」だけに、思いのままに加速できるディーゼルのほうが車体に合ってるように思えるな。
せ:ディーゼルはレブリミット低いから、使いきれる満足感も得られるんでしょう。トータルで、ディーゼルのほうが断然気持ちいい。これぞ、Zoom-Zoom。

コ:ディーゼルもしっかりアイドリングストップするしなぁ。復帰のスムーズさも、ガソリンの「i-stop」と変わらへん。もう当たり前の技術になりつつある。
せ:燃費(欧州NEDCモード:発売時目標値)は、最大トルクが38.9kgmと少しだけおとなしい「スタンダードパワー」仕様のディーゼルで22.2km/リッター。ガソリンエンジンの同値は16.6km/リッターですから、3割以上のアドバンテージ。日本じゃ、軽油はレギュラーガソリンよりリッター20円くらい安いし……。

荷室。5名乗車時で500リッターの容量が確保される。
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コ:もし発売されたら、めちゃくちゃ魅力的やん。ガソリン車よりも高いやろけど、イチオシ決定やろ。でも、規制とかいろいろあって無理なんちゃう? 周り見ても、ディーゼル車なんてほとんどないし……。

せ:そこが「CX-5 SKYACTIV-D 2.2」のすごいところで。一連の環境技術で、日本の「ポスト新長期」や欧州の「Euro6」といった最も厳しい規制をクリアできてるんだそうですよ。他社が採用しているリーンNOx触媒や尿素SCRシステムにも頼ることなく。

コ:こりゃ、予想以上に大物かもなぁ! それに、よく見れば乗用車としてのポテンシャルも高そうやで。サイドミラーをドアパネルから生やしたりして、Aピラーまわりの視界もバッチリ。路面が滑らかなサーキットじゃ乗り心地はキッチリ評価できへんけど……。
せ:なにげに荷室も広かったりして。リアシートは3分割式(4:2:4)。使えて遊べるSUVとしても、ポイントが高い。

コ:来春発売ってのはじれったいけど、年末の東京モーターショーに出展されるはず。擬装のない姿をチェックしながら、一般道で乗れる日を楽しみに待つとしよか!

(文=webCG近藤俊&関顕也/写真=マツダ、webCG)

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