アストンマーティンDB11ローンチエディション(FR/8AT)

伝統と革新 2017.03.15 試乗記 アストンマーティン伝統の、「DB」の2文字を車名に冠したニューモデル「DB11」。端々に伝統を感じさせるデザインで、新開発の5.2リッターV12ツインターボエンジンと先進のエアロダイナミクスを包んだ新世代アストンの実力を試す。

ヒエラルキーを脅かす存在

アストンマーティンのニューモデル発表のスケジュールを振り返ってみれば、新世代の幕開けを飾ったのは、一世代前も現行世代においても、ともにフラッグシップであり彼らがスーパースポーツと自社のラインナップの中で位置づける「ヴァンキッシュ」だった。

現行ヴァンキッシュはアストンマーティン100周年を記念する2013年の発表だが、昨年(2016年)秋に高性能バージョンの「ヴァンキッシュS」に進化。フロントミドに搭載される今や絶滅危惧種といわれる自然吸気V12エンジンは、6リッターの排気量をそのままに最高出力を573psから603ps(EU仕様、日本仕様は588ps)に向上させた。

しかし、同門にこのフラッグシップをしのぐ最高出力608psを与えられたモデルが存在するとなると、穏やかではない。それが昨年発表されたDB11だ。まさしく今、スイスで開催されているジュネーブショーにおいて、昨年アストンマーティンが「DB9」の後継モデルとしてDB11をワールドプレミアしたのは、まだまだ記憶に新しい。

DB9の後継市販車の車名が“ひとつ飛ばし”のDB11となったのは、ご存じのように映画『007』シリーズの最新映画『スペクター』に「DB10」がスペシャルモデルとして登場したからだ。その生産台数は映画のためのわずか10台といわれている。ただし、厳密にいえばこちらも市販モデルではある。10台のうち2台がチャリティーオークションで販売され、4億円近い価格で落札されたというニュースを耳にした方も多いはずだ。

そんなサイドストーリーはともかく、フラッグシップのヴァンキッシュを超えるおきて破りともいえそうな最高出力を達成した秘密は、アストンマーティンの100年以上に及ぶ歴史上初めてとなる、ターボチャージャーを採用した5.2リッターV12ツインターボにある。

従来モデルから意匠が一新されたインテリア。レバーで操作するフライオフ式だったパーキングブレーキは、「DB11」ではボタン操作の電子制御式となった。
従来モデルから意匠が一新されたインテリア。レバーで操作するフライオフ式だったパーキングブレーキは、「DB11」ではボタン操作の電子制御式となった。
今回のテスト車は、2017年4月までに生産される1000台限定の「ローンチエディション」。アストンマーティン推奨のオプションが、標準で搭載されている。
今回のテスト車は、2017年4月までに生産される1000台限定の「ローンチエディション」。アストンマーティン推奨のオプションが、標準で搭載されている。
ドアシルに装着された「DB11 Launch Edition」のプレート。映画の劇中車として使用されたことから「DB10」という車名は量販モデルでは使われないこととなった。
ドアシルに装着された「DB11 Launch Edition」のプレート。映画の劇中車として使用されたことから「DB10」という車名は量販モデルでは使われないこととなった。
2016年3月のジュネーブショーで世界初公開された「アストンマーティンDB11」。日本では同年9月に実車が披露された。
2016年3月のジュネーブショーで世界初公開された「アストンマーティンDB11」。日本では同年9月に実車が披露された。

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