第403回:神は細部に宿る
「日産ノートe-POWER」に“技術の日産”の神髄を見た

2017.04.15 エッセイ
今回の技術説明会で話を聞いた「日産ノートe-POWER」の開発メンバー。左から、野口隆三氏、餌取秀一氏、向 善之介氏、關 義則氏。
今回の技術説明会で話を聞いた「日産ノートe-POWER」の開発メンバー。左から、野口隆三氏、餌取秀一氏、向 善之介氏、關 義則氏。

不利といわれたシリーズ式ハイブリッドで、クラストップレベルの燃費性能を実現! 高い環境性能と他のモデルとは一線を画すドライブフィールをかなえた「日産ノートe-POWER」は、どのようにして誕生したのか? 開発者にエピソードを聞いた。

2016年11月に催された、「ノート」のマイナーチェンジモデルの発表会の様子。ハイブリッドモデルの「e-POWER」はこのとき追加された。
2016年11月に催された、「ノート」のマイナーチェンジモデルの発表会の様子。ハイブリッドモデルの「e-POWER」はこのとき追加された。
アクセルだけで加速と制動を操作できる「ワンペダルドライブ」と、シリーズ式ハイブリッドの採用によって実現した、モーター駆動ならではの加速レスポンスも「ノートe-POWER」の特徴となっている。
アクセルだけで加速と制動を操作できる「ワンペダルドライブ」と、シリーズ式ハイブリッドの採用によって実現した、モーター駆動ならではの加速レスポンスも「ノートe-POWER」の特徴となっている。
発表会場に展示された「e-POWER」のパワープラント。モーターがリダクションギアとドライブシャフトを介して前輪を駆動する仕組みで、エンジンは発電のみに使われる。
発表会場に展示された「e-POWER」のパワープラント。モーターがリダクションギアとドライブシャフトを介して前輪を駆動する仕組みで、エンジンは発電のみに使われる。

日産にとって30年ぶりの快挙

「神は細部に宿る」という有名な言葉がある。モノ作りの神髄のような考えだ。

2017年3月29日、横浜にある日産本社にて、メディア向けの技術説明会「ノートe-POWER 開発における新発想」が開催された。その取材が終わった帰り道に、頭に浮かんだ言葉が、「神は細部に宿る」だった。

昨年(2016年)の11月に、日産は「ノート」にシリーズハイブリッドのパワートレインを搭載したノートe-POWERを発売した。これが驚くほど売れた。2016年11月の月間新車販売台数で、軽自動車をも含む全乗用車銘柄で1位を獲得。日産にとってはなんと30年ぶりの快挙である。しかも発売の1カ月だけでなく、その後もコンスタントに販売は続き2016年度下半期のコンパクトカー部門ではトップに輝いたという。

そのヒットの理由は、やはり新しいパワートレインの出来のよさにつきるだろう。モデル末期ともいえるノート自体に、それほどの勢いがあるわけもない。
ただ、新パワートレインとはいえ“本当に新しいもの”は意外と少ない。モーターとインバーターは電気自動車(EV)の「リーフ」そのもの。エンジンも以前よりノートに使われていたものである。新しいのはモーターの力をタイヤに伝えるギアと最新のリチウムイオン電池くらいだ。原理もシンプルそのもの。ガソリンエンジンで発電して、モーターで駆動する。それだけだ。しかし、出来上がりが良かった。

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