第408回:引き金は「パリ協定」
“CO2ゼロ時代”へ加速する自動車産業の現状を探る

2017.05.03 エディターから一言
2017年の上海モーターショーでお披露目された、アウディの電気自動車「e-tronスポーツバック コンセプト」。2019年の発売が予定されている。
2017年の上海モーターショーでお披露目された、アウディの電気自動車「e-tronスポーツバック コンセプト」。2019年の発売が予定されている。

ここにきて、急速にパワープラントの“電動化”を加速させ始めた世界の自動車メーカー。この流れの引き金になったのが、2015年に結ばれたパリ協定である。そこではどんな取り決めが行われたのか? 脱炭素社会へ向けた官民の取り組みを紹介する。

最近になって爆発的な普及を見ているエコカー。写真はその嚆矢(こうし)となった「トヨタ・プリウス」の現行モデル。
最近になって爆発的な普及を見ているエコカー。写真はその嚆矢(こうし)となった「トヨタ・プリウス」の現行モデル。
世界自然保護基金(WWF)のシンボルマークとなっているパンダのロゴは、創設メンバーのひとりであるピーター・スコット氏がデザインしたものだ。
世界自然保護基金(WWF)のシンボルマークとなっているパンダのロゴは、創設メンバーのひとりであるピーター・スコット氏がデザインしたものだ。

世界的な燃費規制とパリ協定の関係

過去10年ほどを振り返ると、年々、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)といった次世代パワートレイン車の話題が増えてきている。その背景には、世界各国の燃費規制がある。では、なんのために燃費を規制しているのかといえば、それは地球温暖化対策のため。地球の平均気温上昇を、産業革命前から2度未満におさめなければ、地球が危機的な状況になるというのだ。そのためには二酸化炭素(CO2)など地球を温暖化させるガスの排出を減らさなければならない。クルマでいえば、燃費をよくすることがCO2排出量削減となる。

地球の温暖化に対して懐疑的な方もいるだろう。しかし疑惑があれば対策しないわけにはいかない。放っておいて危機的状況になってから「やっぱり本当だったのね」では済まされないからだ。

そうした地球規模の危機的な状況から脱するために、世界的な規模で取り交わされた約束が、2015年に世界196カ国が採択したパリ協定だ。では、そのパリ協定とはいったいどういう内容なのだろうか? 自動車業界との関係は? 世界的な環境保全団体のWWFジャパンに聞いてみた。

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